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糖尿病合併心房細動では血糖管理よりも罹患期間が虚血性脳卒中リスクに影響:JACC誌

Effect of Diabetes and Glycemic Control on Ischemic Stroke Risk in AF PatientsATRIA Study
J Am Coll Cardiol. 2016;67(3):239-247


疑問:糖尿病の罹患期間やHbA1c値と心房細動患者の脳卒中リスクとの関係は何か?

方法:
・ATREIA研究:カリフォルニアの地域ベースの心房細動患者コホート
・1996〜2003年に登録
・糖尿病合併心房細動患者
・アウトカム:糖尿病罹患期間3年以上,3年未満の2群。HbA1c9.0%以上,7.0−8.9%,7.0%未満の3群間での虚血性脳卒中発症率

結果:
1)罹患期間:3年未満40%,3年以上60%(2011例の検討)

2)HbA1c:9.0%以上19%,7.0−8.9%36%,7.0%未満46%

3)罹患期間3年以上例の虚血性脳卒中ハザード比(対3年未満):1.74(1.10−2.76)

4)年齢別発症:75歳以上>75歳未満

5)HbA1c9.0以上例,7.0−8.9%例の虚血性脳卒中ハザード比(対7.0%未満):1.04(0.57−1.92),1.21(0.77−1.91)


結論:血糖コントロールよりも糖尿病罹患期間のほうが,糖尿病合併心房細動患者の虚血性脳卒中予測に重要
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### 血糖管理よりも,罹患期間のほうが脳卒中に関係するとのことですが,考えてみれば,糖尿病でなくても長い観察期間の患者さんお方が脳卒中になりやすいとも言えるので,そうかなあというしかない感じです。同じ罹患期間を患者さんを比較したら,やはり血糖管理が悪い人のほうがおきやすいのかどうか。。

以前も糖尿病罹患期間は関係ありとの研究がありました。CHADS2スコア1点で糖尿病だけで適応に悩む場合,罹患期間が長い時は抗凝固考えるという材料にはなるかもしれません。
by dobashinaika | 2016-01-20 19:00 | 抗凝固療法:リアルワールドデータ | Comments(0)

心房細動、抗血小板療法に関する原稿を書かせていただきました。

最近心房細動や抗血小板療法の関して、以下に記事を書かせていただきました。
機会がありましたら、ご高覧下さい。

循環器急性期診療 - Critical Care Cardiology - 編集:香坂 俊 慶應義塾大学医学部循環器内科(株式会社メディカル・サイエンス・インターナショナル)
「心房細動・長期予後」

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糖尿病診療マスター 2015年08月号 (通常号) ( Vol.13 No.8)(医学書院)
特集 糖尿病から脳を守る
「糖尿病と心房細動と脳梗塞」

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CardioVascular Contemporary 2015 Vol.4/No.2(メディシンラトル)
特 集「 アスピリン後の世界 」
〈巻頭座談会〉血管病変治療におけるアスピリンの功績と、これからの抗血小板療法
実地臨床における抗血小板薬選択のポイント

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Cardio-Coagulation-循環器における抗凝固療法 2015年7月号(Vol.2 No.2)(メディカルレビュー社)
Round Table Discussion:後期高齢・超高齢者に対する抗凝固療法

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by dobashinaika | 2015-07-30 18:21 | 抗凝固療法:全般 | Comments(0)

心房細動では糖尿病罹患期間が長いほど、血栓塞栓症が多い。

Duration of Diabetes Mellitus and Risk of Thromboembolism and Bleeding in Atrial FibrillationNationwide Cohort Study
Thure Filskov Overvad et al
Stroke Published online before print July 7, 2015


目的:糖尿病罹患期間が心房細動関連血栓塞栓症及び出血の予測因子になるか否か

方法
・デンマーク国内登録研究
・アウトカム:退院時心房細動の新規発症
・血栓塞栓症、出血と糖尿病罹患期間(1〜4年、5〜9年、10〜14年、15年以上)

結果:
1)心房細動患者137,222人:糖尿病有病率12.4%

2)血栓塞栓症(対非糖尿病患者ハザード比):罹患期間0〜4年1.11(1.03〜1.20)。15年以上1.48(1.29〜1.70)

3)血栓塞栓症リスクと糖尿病罹患期間は用量依存性。出血は関連なし

結論:心房細動患者では、糖尿病罹患期間が長いほど血栓塞栓症リスクが高いが、出血リスクは関係がない。血栓塞栓症と出血のバランスを考えると、長期糖尿病患者では抗凝固療法開始の良い適応かもしれない

### 長らく糖尿病、特に軽症のひとはほんとうにCHA2DS2-VAScスコア1点に値するのか、疑問に思っていました。日本の3大登録研究ではハザード比の95%信頼区間が1を超えていませんでした。デンマークでは罹患期間0〜4年は一応有意とはいえ1,11倍でした。 

他にリスクがなく、糖尿病罹患期間が4年以下の場合はちょっと抗凝固薬の使用を急がなくてもいいのかもしれません、反対に15年以上罹患していれば積極的に考える方向かも。糖尿病の重症度との関係はどうでしょうか。

$$$ きょうのニャンコ。どこでしょう
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by dobashinaika | 2015-07-17 21:46 | 抗凝固療法:リアルワールドデータ | Comments(0)

心房細動と糖尿病の関係

糖尿病と心房細動の関係について、ある雑誌原稿を依頼され執筆中です。
そのため、最近、1日の楽しみである寝る前の論文サーフィンがなかなかできません。

その代わりと言ってはなんですが、今回糖尿病と心房細動の関係について、原稿書きの覚書として列挙しておきます。

・糖尿病は心房細動のリスク因子
・最新の10万例対象のメタ解析では、2型糖尿病患者の心房細動リスク増加は、非糖尿病患者に比べて約40%(相対危険1.39, 95%信頼区間1.10~1.75, p(異質性) < 0.001 )で、出版バイアスを除くと34%。Am J Cardiol 2011;108:56–62.
・心房細動患者の糖尿病合併率は18〜23%

・糖尿病は心原性脳塞栓症のリスク因子
・CHA2DS2-VAScスコアの根拠となったデンマークの研究では、高血圧、心不全とハザード比は同等
・スウェーデンの登録研究では、糖尿病の血栓塞栓症のハザード比は1.39 (95%信頼区間1.25-1.43)
・日本のプール解析では、心房細動患者の糖尿病の持つ虚血性脳卒中におけるハザード比は、1.47(95%信頼区間0.81-2.65)

・糖尿病は心房細動予後の悪化に関連あり
・AFFIRM研究では糖尿病の死亡におけるハザード比は1.56(95%信頼区間1.24-2.33, p<0.0001)と有意に予後に影響

・糖尿病の心房細動促進のメカニズムには、自律神経異常、糖尿病性心筋症のほか、心房筋のリモデリング促進がある

・アップストリーム治療としての糖尿病治療
・メトホルミンやチアゾリジン誘導体が心房細動新規発症を抑制したとの報告あり
・抑制しなかったという報告もあり

### 高血圧とともに、心房細動の患者さんで糖尿病を合併していたら、しっかり治療しましょうということでありきたりですが、そんな結論です。

$$$ 近くのペットショップに貼ってありました。こういうの見ると心が痛みます。
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by dobashinaika | 2015-03-16 23:19 | 心房細動:アップストリーム治療 | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


by dobashinaika

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