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現場で本当に抗凝固療法が必要な人はだれなのか、改めて考えさせられる。

本日は、総合医のための(開業医の先生が多い)のセミナーに参加しました。

非常にレベルとアクティビティーの高い医師の集まるセミナーで、心房細動の話題も出たのですが、
まさに当事者として日々診療にあたっている医師の日頃の悩み、課題がよくわかって、とても有意義でした。

本当に抗凝固が必要な人はどういう人なのか。
ワルファリンはやはり使うのが難しいので、NOACを処方するのはむしろ開業医に多い
専門医ほどワルファリンを使う
NOACもモニタリングが必要なのか
PT-INR採血の間隔は1ヶ月以上でも良いのか

現場の切実な思いですね。

一方で、軽症交通事故にもかかわらず、抗凝固薬内服下で重篤化する症例の紹介もあり、深く考えさせられました。

最近の米国の報告でもありますが、日本においても高リスクに処方されず、反対に低リスクに処方されすぎている現実が、やはりあるように思います。

今回日循でも発表させていただきましたが、最近の報告ほど、低リスク例の塞栓血栓率は低いものがあります。
CHADS2スコアの元論文のデータは1990年代のものです。
その頃と今とでは血圧管理、血糖管理、心不全管理その他もろもろすべてが違います。

今の日本で抗凝固薬が必要な人はどういう人なのか、改めて考え直す時期だろうと思います。

ということで、今回の発表のつかみのスライドはこれ。やや受けでした^^
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明日からまた通常回転に戻る予定です。

$$$ 東京の朝も散歩しました。東京のにゃんこにも会いました。
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by dobashinaika | 2015-04-26 22:46 | 抗凝固療法:全般 | Comments(0)

ものごとを形にする=ひき算→かけ算

24日から始まる日本循環器学会に向けてスライド作りをしています(ようやく何とか終わりました)。

毎度思うことですが、なにか物事を一つのものにまとめ上げる作業は、決して足し算ではないのですね。

混沌世界から問題を抽出し、情報収集し、吟味してひとつ形にする。

これ一見足し算のように見えますが、情報収集の段階で、実は、余計な雑多物まで集めてしまいがちです。
というか、結論が見えるまでは何が雑多で何がダイヤモンドかわからないのです。

あれこれ試行錯誤して、統計学を含む各種作業を経てようやく結論が見えてきた時、ではこれまで塗布してきた情報の山をどのように解きほぐし、いらないものを捨てていくか。
物事をまとめあげるというのは、最後はこの引き算から残った物同士の掛け算ということになります。

この時、引いて残ったもの同士がうまく掛け算できるように、うまく化学反応が起きるように引かなければなりません。

思いがけなく意図せずに掛け算が奏功することもあれば、混沌をさらに深める事もあります。
泣く泣く捨てたものの中にも、後々とても役立つことは多々あるのでそれを信じて、捨てたもものも別の箱に入れていつでも引き出せるようにしておきたいものです。

混沌から秩序を紡ぐ際に必ずこぼれおちるもの、ここに真実があるかもしれません。捨てられずに拾われたもので秩序が形作られると、反対に秩序だけがひとり歩きして、効率性のみが追求されることもままあります。科学は、モデル化抽出化が進むほど、効率化功利化への危険性が高まることに、常に気をつけなければならないかもしれません。

と言葉遊びをしたところで、私の発表は科学とはなんの関係ありませんが、明日からはいつものブログは一休みで、学会の見聞記など書くことにします。

今回の発表で今後の臨床研究のヒントになるようなものが少し見えましたので、今年は頑張って何とか論文にしたいと思います。発表でなくて論文ですね^^

$$$ だいぶ暖かくなってきたので、これまでの厚手のコートから薄手のジャケットとズボンで散歩しています。まだちょっと寒い時もありますね。
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by dobashinaika | 2015-04-23 00:11 | 開業医の勉強 | Comments(0)

第78回日本循環器学会1日目参加しました

第78回日本循環器学会学術集会1日目に参加しました。
朝のLate Breaking Clinical Trials1の「ENGAGE AF-TIMI48の東アジアにおけるサブ解析」を聞きました。

・全21105例中東アジアは1943例、うち日本人1010例
・用量減量をしたのは40.9%
・日本人のTTR72.3% (日本のガイドラインに則しても75.9%)

アウトカムたくさんありメモしきれませんでしたが、
・虚血性脳卒中はエドキサバン30mgで多かった
・グローバルで見られた消化管出血増加は、東アジアでは認められない

などが目に止まりました。
エドキサバン15mgに減量した例の解析も進行しているとのことです。

エドキサバン30mgの位置づけはどうかなと思っていましたが、減量した例の転帰はどうなのか、しなかった例では、アウトカムはよかったのか?そうしたデータが今後待たれます。

PMDAへの申請用量の情報もあったようですね。

午後は会長特別企画の「我が国の地域医療の新展開にむけて」と題した企画を聞きました。
コミュニティーヘルスケアシステムの視点での企画は、日循では初めてではないでしょうか?会長の永井先生の慧眼かと思います。
「地域の中の循環器診療」
すべての医師、循環器専門医もこの視点を持つべきだろうと思います。

あと、拙著が2,3の書店の店頭に並んでいて、うれしい限りです。
手に取ってみていただければ幸いです。
22日は午後からのラウンドテーブルディスカッションでちょっとしゃべる予定です。
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by dobashinaika | 2014-03-22 00:47 | 循環器疾患その他 | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


by dobashinaika

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