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「実地臨床における抗血小板薬選択のポイント」ケアネットにサイトアップされました

以前,雑誌「CardioVascular Contemporary」に掲載された「実地臨床における抗血小板薬選択のポイント」がケアネット上で公開されています。

http://www.carenet.com/report/series/cardiology/cvc/004/02/02.html
(要無料登録)

・抗血小板薬でおさえるべき薬理学的知識
・虚血性心疾患のエビデンス・ガイドライン
・脳卒中(非心原性脳梗塞)のエビデンス・ガイドライン
・末梢血管疾患のエビデンス・ガイドライン
・現時点における抗血小板薬の使い方の実際

の5点について整理しました,
ご興味があったら,お読みください。
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by dobashinaika | 2016-02-05 22:08 | 虚血性心疾患 | Comments(0)

NOAC使用の実践的ガイド:特に抗血小板薬との併用について:Europace誌

Updated European Heart Rhythm Association Practical Guide on the use of non-vitamin K antagonist anticoagulants in patients with non-valvular atrial fibrillation
Hein Heidbuche et al
EuropaceFirst published online: 31 August 2015


EHRA(欧州不整脈学会)の非弁膜症性心房細動患者のNOAC使用に関する実践的ガイドが改定されています。

全体の構成は変わりません。エドキサバンが各表に加わったことが一番ですが,その他にVKA⇔NOACのスイッチング方法,除細動の使用法,TIA/Stroke後のNOAC使用法などのシェーマが一つ一つ大変わかりすくなっています。

なかでも虚血性心疾患時のNOAC+抗血小板薬の使用について,ESCの非常に複雑な図がありましたが,それが大変シンプルになっている点が目につきました。なにかと引用がうるさいご時世ですが,あまりに有用だと感じたのでごく簡単に図にしてしまいました(期間限定で消えるかも)。

非常に長大なガイドですが,これの日本版が出たら,かなり売れると思いますねー(書こうかな〜笑)。痒いことろに手が届く記載や図が満載だし,そこが知りたいという項目が網羅されています。日本の学会もこういうものを出してほしいと思います。
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代替案(1年目まで):CHA2DS2-VAScスコア1点(男)or2点(女)&高出血リスクの場合DAPTのみ,
低アテローム血栓リスク:待機的の場合REACH or SYNTAXスコアによる? ACSの場合GRACE≧118
高アテローム血栓リスク:上記スコアによる,左主幹部,前下行枝近位部,近位分岐部,再発するMI

以前のガイドラインのブログはこちら
http://dobashin.exblog.jp/17727424/

$$$ 久々の青空に白い雲(網戸越しですみません)
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by dobashinaika | 2015-09-02 22:11 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)

抗凝固療法+抗血小板療法のわかりやすい表:T/H誌

Thrombosis and Haemostasis http://dx.doi.org/10.1160/TH14-08-0681
The optimal management of patients on oral anticoagulation undergoing coronary artery stenting
A. Rubboli et al


またもヨーロッパのグループからの冠動脈ステント施行抗凝固療法患者の最適な管理に関する総説です。

以前の総説と基本的に変わりません。

以前の図は総花的でわかりにくかったのですが、この表のほうがスッキリしているかもしれません。
訳したので参考にしてください。

PCI後12ヶ月までの管理
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※画像切り貼りなのでアラームの波線がうつりこんでしまってスミマセン。あとで訂正版アップします。

長期的(PCI後12ケ月以降)の管理
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近くのタコ公園(タコの遊具があるので)。
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夕方時は子どもたちで賑わいます。
このへんは古い住宅街ですが、考えて見ればこうしたフリースペースは少ないですね。
空き地は結構あるのですが、たいてい人の土地なので立入禁止になっています。
神社の境内とか、昔からの公園とか無所属スペースは貴重です。
by dobashinaika | 2014-10-17 22:06 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)

ケアネット連載 「抗血小板薬、抗凝固薬併用の最新ステートメント(欧州心臓病学会)」更新いたしました。

ケアネット連載 〜Dr. 小田倉の心房細動な日々~ダイジェスト版~更新いたしました。

今回は「抗血小板薬、抗凝固薬併用の最新ステートメント(欧州心臓病学会)」です。
以前のブログの内容を明快なスライドで紹介しております。

ご笑覧ください。
http://www.carenet.com/series/afjournal/cg001089_0012.html(無料登録必要)


ブログの方はこちら
http://dobashin.exblog.jp/20140860/
by dobashinaika | 2014-10-04 21:33 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)

欧州心臓病学会から抗凝固薬+抗血小板薬併用に関する最新のステートメントが出ました:EHJ誌

いよいよと言うかついにと言うか、欧州心臓病学会 (ESC)のワークンググループから、冠動脈インターベンションおよび弁インターベンション後の抗血栓症法に関するコンセンサスドキュメントが発表されました。

Eur Heart J (2014)doi: 10.1093/eurheartj/ehu298
Management of antithrombotic therapy in atrial fibrillation patients presenting with acute coronary syndrome and/or undergoing percutaneous coronary or valve interventions: a joint consensus document of the European Society of Cardiology Working Group on Thrombosis, European Heart Rhythm Association (EHRA), European Association of Percutaneous Cardiovascular Interventions (EAPCI) and European Association of Acute Cardiac Care (ACCA) endorsed by the Heart Rhythm Society (HRS) and Asia-Pacific Heart Rhythm Society (APHRS)
Gregory Y.H. Lip et al

<推奨>のところだけ紹介します。表と図でわかりやすく表示されています(それでも結構複雑)
基本的に4つのステップを考えるよう勧めています。

・STEP 1:脳卒中リスク(CHA2DS2-VAScスコア)
・STEP 2:出血リスク (HAS-BLEDスコア)
・STEP 3:セッティング(急性冠症候群か待機的かなど)
・STEP 4:どの薬を選ぶか、どのくらいの期間飲むか


<前文>
・トリプルテラピー(TT)はできるだけ短くし、抗凝固薬+抗血小板薬1剤(クロピドグレル75が望ましい。代替としてアスピリン75-100)に切り替える
・TTの期間は以下の条件に依存する
・ACSか待機的か
・出血リスク
・ステントの種類(新世代DESかBMSが好ましい)
・非弁膜症性心房細動の場合の抗凝固薬はTTR70%以上のワルファリンまたはNOAC

<一般>
i)
・リスク評価はCHA2DS2-VAScスコアとHAS-BLEDスコアで行う
・リスク層別化はダイナミックな行為であり、一定期間(例えば1年間単位)に行うべき(推奨度I、エビデンスレベルC)

i-a) HAS-BLEDスコアは警告および危険因子の是正(特に高血圧、INR、アスピリンやNSAIDS投与、アルコール過飲)に用いる
i-b) ACSのリスク層別化にはGRACEスケールを用いる
筆者注)GRACEスケールはこちらhttp://att.ebm-library.jp/content/term.html#grace

ii) ビタミンK阻害薬 (VKA)を用いる場合、TTRは70%以上が勧められる(I, A)

iii) VKAとクロピドグレル and/orアスピリンを用いる倍、INRは2.0〜2.5にすべき(IIa, C)

iV) 心房細動と安定冠動脈疾患(1年以上ACSや血行再建なし)の合併例であれば、抗凝固療法OAC(VKAまたはNOAC)のみにすべき(IIa, B)

v) 冠動脈への初期アクセスは、術者の技術や好みによる出血を最小限にするために橈骨動脈にすべき(IIa,C)

vii) 低出血リスク例(HAS-BLED1~2点)では、BMSより新世代DESが好ましい (IIb, C)

viii) 新しいP2Y12受容体拮抗薬(プラスグレル、チカグレル)はTTに用いるべきでない (III, C)

<安定冠動脈疾患>
i)低出血リスク (HAS-BLED0~2):TT(VKA+アスピリン75-100+クロピドグレル75)最低4ヶ月(6ヶ月を超えない)→Dual Therapy(NOAC or VKA+クロピドグレル75、代替案としてアスピリン)12ヶ月まで(IIa, C)

i-a) CHA2DS2-VAScスコア1点(血管疾患のみ)で低HAS-BLEDスコア(0−2点):抗血小板薬2剤のみ、またはOAC+クロピドグレル75 (IIa, C)
i-b) CHA2DS2-VAScスコア2点以上;初期治療の代替案としてDual Therapyも考慮 (IIb, C)

ii) 高出血リスク(HAS-BLED3点超):TTまたはDual Therapyを4週間→Dual Therapy12ヶ月 (IIb, C)

iii) 12ヶ月後以降:全患者にOAC (I,B)

iii-a) ごく限られた症例=左主幹部、LAD近位部、近位分岐部、繰り返すMIなど):Dual Therapy (IIb, C)

iv) PPI:OAC+抗血小板薬期間は全例 (IIa, C)

v)CHA2DS2-VAScスコア2点以上でOAC施行例:PCI時のボーラスへパリンは追加しない。橈骨動脈アプローチ。INR2~3 (IIa, C)

vi) CHA2DS2-VAScスコア2点以上でNOAC投与例:PCI時はNOACの48時間の中止と抗凝固薬静注が望ましい (Iib, C)

vii) 他の手術時 (TAVIやPCI以外の出血高リスク施術)のため48時間以上OACを止める場合:エノキサパリンの皮下注を考慮。未分画ヘパリンよりも血行動態データがよいことが示唆されている。
こうした”bridging”の際はオーバーラップ期間に出血が懸念される。NOACの場合は腎機能やNOAC特有の薬物代謝を考慮する (IIb, C)

### ACSの際については、後日紹介します。
基本的にESCのガイドラインに沿っていますが、細かいところがいろいろ加わっているようです。
・出血低リスク→TT4ヶ月+Dualを計12ヶ月
・出血高リスク→TTまたはDual4週間+Dual計12ヶ月
・12ヶ月以降は OACのみ、左主幹部など危険例のみDual
・PPI, 橈骨動脈アプローチ、新世代DESを勧める


と言うのが概略かと思います。

これがどの程度日本の現場に影響するのか、興味深いです。

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by dobashinaika | 2014-08-27 16:24 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)

新規抗凝固薬のシステマティックレビューとネットワークメタ解析:BMJ Open

BMJ Open 6月2日オンライン版より

BMJ Open 2014;4:e004301 doi:10.1136/bmjopen-2013-004301
Systematic review and network meta-analysis comparing antithrombotic agents for the prevention of stroke and major bleeding in patients with atrial fibrillation
Chris Cameron et al


【疑問】新規経口抗凝固薬(NOAC)とビタミンK阻害薬および抗血小板薬のメタ解析による比較はどうか

【方法】
・1998〜2014年までの英語で出版されたRCT対象
・少なくとも1つの抗凝固薬と非弁膜症性心房細動の用語を含む論文

【結果】
1)脳卒中/全身性塞栓症(対VKA):ダビガトラン150とアピキサバンは減少。抗血小板薬は増加
→ ダビガトラン150は6/1000人の絶対リスク減少。アスピリン+クロピドグレルは15/10000人増加

2)大出血(対VKA):エドキサバン30、アピキサバン、エドキサバン60、ダビガトラン110は減少
→ エドキサバン30は18/1000人減少。中等量アスピリンは24/10000人増加

【結論】標準量に補正されたVKAにくらべ、NOACは脳卒中/全身性と大出血の絶対リスクを減少させた。
抗血小板薬内服下では出血リスクを減らすことなく脳卒中リスクは増やした。さらなる検討必要。

### カナダ、オタワ大学からの報告で、今年出たLancetからのメタ解析と基本的に同じ結果と思われます。

ただし、抗血小板薬のエビデンスも採用しているのと、今流行りのネットワークメタ解析の手法を用いて、本来比較できないような対照群がプラセボだった大規模試験も組み入れている点が、これまでと異なっています。

ネットワークメタ解析も注意しないと様々な問題を含んでいますが、本論文では、各試験の重み付けをそれなりにしっかりと行っているようです。
http://www.bmj.com/content/348/bmj.g1741
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絶対リスクを比較しているところも好感が持てます。
もう少し読み込んだらまた報告します。

このグラフは、わかりやすいので今後いろいろな講演会などで使われそうですね。わたしはあまり間接比較の一覧データは使わないようにはしてますが。。
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by dobashinaika | 2014-06-05 14:47 | 抗凝固療法:比較、使い分け | Comments(0)

心臓病患者における抗凝固薬+抗血小板薬3剤併用についての総説:EHJ誌

EHJ 1月21日号より

Triple antithrombotic therapy in cardiac patients: more questions than answers
Eur Heart J (2014) 35 (4): 216-223


1月にEuropean Heart Journalに掲載されたいわゆるトリプルテラピー(TT:抗凝固薬+抗血小板薬2剤)に関する総説です。
これまで気が付かずに折りましたが、参考になる内容なのでご紹介します。

図表やまとめがわかりやすいのですが、最後の著者の個人的見解と推奨を訳します。

・抗凝固薬、抗血小板薬併用中は消化管出血軽減のためプロトンポンプ阻害薬を併用

・心房細動患者に、冠動脈ステントを植え込む場合、急性冠症候群、待機的にかかわらず、ベアメタルステントを用いるべき。特に患者の出血リスクが高いまたは手術が計画されている人の場合。BMSではTTを1ヶ月施行後、抗凝固薬(INR2-3)単独(好ましい)または治療医の判断でアスピリン併用を行う

・もし心房細動患者に薬剤溶出ステントを挿入する場合は、出血リスクを減らすため、トリプルテラピーの期間をできるだけ短くすべき。
低〜中等度出血リスクの場合、ガイドラインではWOEST試験(アスピリンは必要ないであろうとの結論)を元に、TTは6ヶ月までとしている
われわれは、WOEST試験からアスピリンを完全に見限ることには確証が持てない。その代わり、アスピリンの使用期間を短くし、TTを1ヶ月まで短縮すべき。
心房細動患者でステント候補者は、その70%が本質的に出血リスクの上昇があるので、TTを1ヶ月まで減らすためのさらなる注意喚起が必要

・TT終了後、ワルファリン+クロピドグレルをINR2〜2.5にした上で計1年間継続。心房細動への抗凝固療法は常に必要

・併用時はPT-INRを2〜2.5に維持すべき。頻回のコントロール必要

・TTでのNOACは、現時点で推奨されない。リバーロキサバンの低用量併用が好まれるが、現時点では現存するデータの外挿によりこの方法は支持されている

・第3世代P2Y12阻害薬は、出血リスクが期せずして高いので、TTが必要な際は避けるべき

・低血栓塞栓リスク患者では、ACTIVE Wのサブ解析で、ワルファリンナイーブ患者は虚血性脳卒中イベントが同等だが、DAPTはワルファリンに比べ、はじめの6カ月の出血率は顕著に減少した

・このように短期間において,ステント植え込み前にワルファリンが投与されていないCHA2DS2-VAScスコア(0ー1)が低い患者では、DAPTがTTの代わりとなる

###大変良くまとまっていますね。わかりやすい。参考にしたいと思います。
by dobashinaika | 2014-04-11 00:42 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)

日経メディカルオンライン連載”抗凝固療法中の抗血小板薬の併用のしかた”更新しました

日経メディカルオンライン連載プライマリケア医のための心房細動入門

第16回:抗凝固療法中の抗血小板薬の併用のしかた:ワルファリン+DAPTによる3剤併用療法の是非は?
更新いたしました。

未だに明確なコンセンサスが得られていない問題ですが、一応現時点での限られたエビデンスをご紹介しています。

ご一読いただければ幸いです。

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/odakura/201402/534690.html
(無料登録が必要です)
by dobashinaika | 2014-02-28 23:59 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)

心房細動患者が冠動脈疾患を合併した場合、抗凝固薬に抗血小板薬を追加すべきか?:Circulation誌

Circulation 1月27日付オンライン版より

Antiplatelet Therapy for Stable Coronary Artery Disease in Atrial Fibrillation Patients on Oral Anticoagulant: A Nationwide Cohort Study
doi: 10.1161/CIRCULATIONAHA.113.004834


【疑問】心房細動患者が冠動脈疾患を合併した場合、抗凝固薬に抗血小板薬を追加すべきか?

【方法】
スウェーデンデンマークの後ろ向きコホート研究
・安定狭心症(急性冠イベント12ヶ月後)合併心房細動例:2002〜2012年
・心血管イベント、入院を要する出血
・8700例:平均74.2歳、女性38%、追跡平均3.3年

【結果】
1)粗イベント発生率:心筋梗塞/冠疾患死7.2%、血栓塞栓症3.8%、大出血4.0%/年

2)心筋梗塞/冠疾患死(対VKA単独)
・VKA+アスピリン:ハザード比1.12(0.94〜134)
・VKA+クロピドグレル:ハザード比1.53(0.93〜2.52)

3)血栓塞栓症:VKA単独、VKA+抗血小板薬全群で同様

4)大出血:
・VKA+アスピリン:ハザード比1.50(1.23〜1.82)
・VKA+クロピドグレル:ハザード比1.84(1.11〜3.06)

【結論】
・冠動脈疾患合併心房細動では、VKAに抗血小板薬追加は冠イベントの再発や血栓塞栓症のリスク軽減に関係なし
・出血は明らかに増加
・VKAに抗血小板薬を普通に追加するやり方には再評価が必要

### 抗凝固薬が抗血小板薬を肩代わりできるとの結論で、従来から言われてきた知見を8000例以上の大規模対象で検証した形になっています。

後ろ向きコホートですから、当然のことながら各群間の背景にはバイアスが当然かかっていることには注意です。

トリプルテラピーかVKA+抗血小板薬1剤かの後ろ向きコホート試験は以下です。
http://dobashin.exblog.jp/17939624/

そろそろこの問題にも決着が付いて欲しいですね。 
by dobashinaika | 2014-02-03 22:41 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(2)

ステント植込み後の心房細動患者に抗凝固療法は有益:T/H誌より

Thrombosis and Haemostasis 9月号より

Anticoagulation in patients with atrial fibrillation undergoing coronary stent implantation
Thromb Haemost 2013: 110/3 (Sep);560-568


【疑問】冠動脈ステントを施行した心房細動患者にとって抗凝固療法は有益なのか

P:フランスの医療施設の心房細動患者(2000年〜2009年)8962人のうち冠動脈ステント植え込み患者かつCHA2DS2-VAScスコア2点以上の患者417人:平均650日追跡

E:抗凝固薬服用:97人23%

C:非服用

O:全血栓塞栓症,出血,心臓性有害事象(死亡,急性心筋梗塞,血行再建)

【結果】
1)抗凝固薬は永続性,待機的ステント例に多い傾向

2)イベント発症率には両群間で有意差なし

3)多変量解析では抗凝固薬非服用は死亡/脳卒中/全身性塞栓症の独立危険因子(RR=2.18, 95%CI1.02-4.67)

4)他に高齢(RR=1.12) ,心不全(3.26),脳卒中の既往(18.87)

【結論】ステント植込み後の抗血栓塞栓リスク患者においては,抗凝固薬使用は続発する死亡,脳卒中,全身性塞栓症減少に関連あり。このことはこうした患者集団で系統だって抗凝固薬を使用することを推奨する。

### 今週は年の瀬ですので,今年1年,ブログにアップしそこねた論文を拾い読みします。
また週末には恒例の今年の論文ベスト5+αをアップの予定しております。

心房細動患者さんにステントが入った場合,CHA2DS2-VAScスコア2点以上なら,まず抗凝固薬はやめないようにする,ということで,当たり前のようにも思えますが,筆者によれば,退院時には23%の患者しか抗凝固療法を受けて退院していないとのことです。ちょっと少な過ぎのような気もします。また出血についてあまり言及されていないのが気になります。

しかし実際,例えば専門医の先生が,トリプルテラピー,ダブルテラピーを行ってプライマリーケア医に逆紹介すると,ワルファリンや,抗血小板薬の1つがやめられてしまったりすることがまま,あることを耳にします。少なくとも抗凝固薬だけはやめられないことをよく知るべきということの警告と思われます。

そういえば,抜歯の時など「やめてよいかと歯科の先生に聞いてくるように言われた」とよく患者さんに問われるのですが,患者さんも医師も,抗凝固薬を血圧の薬などと同じように,短期なら中止て良いと思われている方が未だに少なく無いと思われます。いつも述べていますが,抗凝固薬は降圧薬,スタチン,経口糖尿病薬はじめ,プライマリ・ケアの現場で使われる薬としては格段にハイリスクハイリターンであることを改めて肝に銘じることが必要かと思います。と脱線。

Lip先生グループのこちらのエディトーリアルも参考
http://www.schattauer.de/en/magazine/subject-areas/journals-a-z/thrombosis-and-haemostasis/contents/archive/issue/1791/manuscript/20176/show.html
by dobashinaika | 2013-12-24 23:55 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


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