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女性のほうが男性より心房細動によりQOLは低下し血栓塞栓症は多い:JAMAC誌

Differences in Clinical and Functional Outcomes of Atrial Fibrillation in Women and MenTwo-Year Results From the ORBIT-AF Registry
JAMA Cardiol. Published online May 18, 2016. doi:10.1001/jamacardio.2016.0529


疑問:心房細動の症状やQOL,治療,アウトカムにおいて性差はあるのか?

方法:
・観察研究。米国の心房細動10135例
・ORBIT〜AF Registry

結果:
1)無症候性心房細動:女性32.1%vs. 男性42.5%

2)心房細動に関連したQOL指数は女性のほうが男性より低い

3)女性のほうが全死亡は少ないにもかかわらず,血栓塞栓症リスクは大(HR1.39)

結論:女性のほうが症状が多く,QOLが良くない。高リスクにもかかわらず,全死亡,心血管死率は男性より低い。しかし脳塞栓は多い。

### 同様の報告がBMJからもでています。
http://dobashin.exblog.jp/22251640/

CHA2DS2-VAScスコアに「女性」の項目が入っていることをある意味裏付けるデータです。75歳以上の高齢者ほどその傾向が強いということも言われていますね。でもどうして女性のほうが血栓症が多いのでしょう。

$$$
早朝6時。元造り酒屋跡の公園
女性のほうが男性より心房細動によりQOLは低下し血栓塞栓症は多い:JAMAC誌_a0119856_7262189.jpg

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by dobashinaika | 2016-05-29 07:27 | 心房細動:疫学・リスク因子 | Comments(0)

心房細動は,男性よりも女性において心血管イベント/死亡リスクとしてより強い:BMJ誌

Atrial fibrillation as risk factor for cardiovascular disease and death in women compared with men: systematic review and meta-analysis of cohort studies
BMJ 2016; 352 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.h7013 (Published 19 January 2016)


疑問:心房細動は,男性より女性でより強い心血管イベント/死亡リスクなのか?

デザイン:メタ解析(コホート研究)

結果:
1)30研究,43711714人

2)心房細動の各アウトカムに対する相対危険の男女比;女性/男性
全死亡:1.12(1.07〜1.17)
脳卒中:1.99(1.46〜2.71)
心血管死:1.93(1.44〜2.60)
心イベント:1.55(1.15〜2.08)
心不全:1.16(1.07〜1.27)
心房細動は,男性よりも女性において心血管イベント/死亡リスクとしてより強い:BMJ誌_a0119856_22272486.jpg

3)感度分析でも同様結果

結論:心房細動は,男性よりも女性において心血管イベントや死亡リスクに対しより強いリスク因子。因果関係の同定にはさらなる研究が必要

### 以前から女性(特に高齢者)では心房細動の血栓塞栓症が男性より多い(以前のブログ)とか,予後そのものが男性より良くないという報告はありました。また2型糖尿病は男性より女性のほうが心血管イベントのリスクとして大きいという報告もありました。

女性ではなぜ男性より心房細動が心血管疾患のリスクになるのでしょうか?

著者らは,女性のほうが男性より治療が遅れる,抗凝固薬による出血が多い等が挙げられていますが,そうでないとする研究もあり判然としません。

心血管イベントの高リスクを有する心房細動で特に女性の場合は,より積極的な治療を考えても良いというメッセージとして捉えておきます。

$$$ 我家のネコ(ゆたんぽ)のフラッシュ撮影。ホラー映像ですみません^^
心房細動は,男性よりも女性において心血管イベント/死亡リスクとしてより強い:BMJ誌_a0119856_22194548.jpg

by dobashinaika | 2016-01-21 22:29 | 心房細動:疫学・リスク因子 | Comments(0)

中高年女性の適度な運動は心房細動リスク減少に関連あり:Heart誌

Physical activity is associated with a reduced risk of atrial fibrillation in middle-aged and elderly women
Nikola Drca et al
Heart doi:10.1136/heartjnl-2014-307145


目的:男性では強度の高い運動が心房指導発症リスクを上げることを報告したが、女性では明らかではない。女性における運動の種類や年齢と心房細動発症の関係を明らかにする。

方法:
・スウェーデンのマンモグラフィコホートのうち、心房細動のない36513例(平均60歳)
・アンケートで運動にかける時間(登録時30−50歳)を調査
・診断はSwedish National Inpatient Register (IPR)を使用

結果:
1)平均追跡期間12年

2)心房細動診断:2915人

3)余暇での運動時間の増加は心房細動リスク減少に関連:
週4時間以上vs. 週1時間未満:相対リスク0.85 (0.75-0.95)

4)歩行、自転車運動施行者:
1日40分以上vs. 全くしない:RR0.81 (072-0,92)

結論:女性においては運動は心房細動リスク減少に関連。中等度の運動は心房細動リスクを明らかに減少させる。

### システマティックレビューでは、運動と心房細動は関連なしとのことでした。
http://dobashin.exblog.jp/20595070/
また男性では過度な運動は心房細動リスクを増加させるとの報告が同じグループからあります。
http://dobashin.exblog.jp/19823600/

対象によって違いがあるようです。運動強度の違いもあるかもしれません。以前の研究でも1日5時間以上の運動は良くなく、歩行や自転車は男性でもよいのことです。
散歩やかるいジョギングなどの中等度の運動は良いと考えていいかもしれません。

$$$ あちこちで薔薇が咲いていますね。薔薇は多種多様ですが、やはり美しいですね。刺もあるし漢字も難しいけど圧倒されます。
中高年女性の適度な運動は心房細動リスク減少に関連あり:Heart誌_a0119856_1844278.jpg

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by dobashinaika | 2015-06-01 18:06 | 心房細動:疫学・リスク因子 | Comments(0)

比較的若い女性では心房細動の血栓塞栓リスクは低い:T/H誌

Thrombosis and Haemostasis 2014: 112/4 (Oct) pp. 627-842
Female sex as a risk factor for thromboembolism and death in patients with incident atrial fibrillationThe prospective Danish Diet, Cancer and Health study
T. F. Overvad et al

疑問:「女性」は本当に心房細動の塞栓血栓症リスクなのか

方法:
・デンマークのthe Danish Cancer and Health study 57053人:52%女性、50〜64歳
・登録後の心房細動新規発症:2895人36%
・Cox比例ハザードモデル

結果:
1)血栓塞栓症:男137人、女62人。死亡:男349人、女151人:追跡5年

2)粗血栓塞栓症率:女性は血栓塞栓症の低リスクではない:HR0.82(0.61-1.11)

3)抗凝固療法で補正後:合併症やライフスタイルはこの見解に影響与えず:HR077 (0.55-1.13)

4)補正後;女性は死亡リスクの低減因子:HR0.65 (0.51-0.84)

5)ホルモン補充療法を受けていない女性の感度分析でも同様結果

6)ホルモン補充療法のこうは血栓塞栓症としぼうのりょうしゃで明らかではなかった

結論:比較的若い心房細動では、女性は血栓塞栓症と死亡の低リスクと関連あり。

### これまでの女性の血栓塞栓症リスクに関する大規模コホート研究は、デンマーク、スウェーデン、カナダからのものがあり、いずれも女性の血栓塞栓症は男性より高いというものでした。

デンマーク:
Female sex as a risk factor for stroke in atrial fibrillation: a nationwide cohort study. J Thromb Haemost 2012; 10:1745–1751.

スウェーデン:
http://dobashin.exblog.jp/15489568/

カナダ:
http://dobashin.exblog.jp/15370480/

しかしその中の幾つかにのデータでは、この関係は75歳以上で著明であり、若年者ほどこの関係は言えなくなるという知見がありました。

今回は50〜64歳女性に絞ってリスクを見たもので、その結果むしろ男性よりリスクが低いとの結果でした。

ということで、CHA2DS2-VAScスコアの64歳以下では女性はリスクに入れるなというのは、うなづけるわけです。
75歳以上では1点に入れるというのも、上記のコホートデータからはある程度裏付けられると思われます。

65〜74歳はややはっきりしないのかもしれません。
そこが日本のガイドラインではで入れられてなく、ESCで入っているcontorversialなところなのでしょう。
by dobashinaika | 2014-10-21 22:24 | 抗凝固療法:リアルワールドデータ | Comments(0)

閉経後女性の心房細動と運動、肥満の関係:JAHA誌

J Am Heart Assoc doi: 10.1161/JAHA.114.00112
Obesity, Physical Activity, and Their Interaction in Incident Atrial Fibrillation in Postmenopausal WomenAzarbal F et al


疑問:身体活動や肥満は女性の心房細動にどう影響を与えるのか?

方法:対象:The Women’s Health Initiative Observatioanl Study登録患者
1)閉経後女性93,676人:平均63.4歳、50-79歳
2)身体活動の評価:アンケートとmetabolic equivalent task (MET)測定
3)アウトカム:心房細動新規発症

結果:
1)新規発症:12%(11.5年フォロー)

2)BMI増加ほど有意に心房細動発症:ハザード比=5kg/m2増加ごと1.2倍

3)低身体活動ほど有意に心房細動発症:ハザード比=身体活動なしは9Met時/週以上の0.9倍

4)身体活動が高レベルの場合、肥満と心房細動の関係は弱くなる
閉経後女性の心房細動と運動、肥満の関係:JAHA誌_a0119856_18133651.gif


結論:身体活動は、閉経後女性の心房細動リスクを低減し、肥満ほど心房細動が発症するという関係を弱める。

### 従来から過度の心房細動は心房細動の発症に関連ありとの報告が知られていますが、この報告では逆にリスクを弱めるとのことです。

9METだと散歩3−4時間/週であり、過度の運動と言うのはアスリートが行うような運動ですので、適度な運動がよいと言うことだと思われます。

肥満は、炎症、特に心周囲の脂肪組織の炎症や自律神経異常、心房拡大など、いろいろな機序で心房細動を惹起させますが、そうした負の面を運動が改善するものと思われます。
by dobashinaika | 2014-08-30 18:17 | 心房細動:疫学・リスク因子 | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


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