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病気になるとはどのようなことか〜<医>の概念工学〜(5):病気の「分断」モデル

noteの連載
をお送りします。

今までの病い体験のまとめとして図式化してみました。
よかったら読んでみてください。

病気になるとはどのようなことか〜<医>の概念工学〜(5):病気の「分断」モデル_a0119856_18210241.jpg
図1. 病気の分断/不連続モデル


病気になるとはどのようなことか〜<医>の概念工学〜(5):病気の「分断」モデル_a0119856_18211753.png
図2, 病気の分断/人称モデル


病気になるとはどのようなことか〜<医>の概念工学〜(5):病気の「分断」モデル_a0119856_18213139.png
図3. 病気のステージとギャップ






# by dobashinaika | 2022-10-02 18:22 | 医者が患者になった時 | Comments(0)

患者の言葉は果たして伝わるのか?   ーNHKあさイチに出演して考えたことー

8月31日,NHK総合テレビ「あさイチ」の特集「医師が患者になって初めてわかった 実際に役立つ“患者術”」に録画出演させていただきました。

その時考えたことをnoteにまとめています。


「患者の言葉は伝わらない」「わかりあえないかことからはじまるFIFE」などなど、自分の病い体験と、番組を通じて考えたこと自由に書かせていただきました。

よろしかったらご覧ください。

患者の言葉は果たして伝わるのか?   ーNHKあさイチに出演して考えたことー_a0119856_08210524.png


# by dobashinaika | 2022-09-06 08:21 | 医者が患者になった時 | Comments(0)

最近のグローバルな登録研究では新規発症心房細動例の抗凝固薬服薬下での脳梗塞リスクは従来研究より低い:GLORIA-AFレジストリ


・GLORIA-AF試験(登録研究)

・新規発症心房細動。CHA2DS2-VASc1点以上。抗凝固療法施行

・主要アウトカム:虚血性脳卒中。副次アウトカム:全死亡、心血管死、心筋梗塞

・22 410人。年齢中央値65(四分位範囲71-78)歳、44.8%女性。追跡期間中央値3.0年

・虚血性脳卒中発症率:0.60(95%CI、0.54~0.67)/100人年、全死亡3.22(95%CI、3.08~3.37)/100人年、心血管死1.08(95%CI、1.00~1.16)/人年、心筋梗塞り0.59(95%CI、0.53~0.66)/100人年

・虚血性脳卒中残存予測因子:年齢(HR 1.05 95% CI, 1.03-1.07),糖尿病(HR 1.42 95% CI, 1.08-1.87 ),過去の血栓塞栓症(HR 2.27 95% CI, 1.73-2.98),抗不整脈薬使用(HR 0.66 95% CI, 0.47-0.92 )

・虚血性脳卒中発症率の薬剤比較:非ビタミン K 拮抗薬経口抗凝固薬で治療した患者とビタミン K 拮抗薬で治療した患者で同等。両群間で独立した予測因子に違いあり

最近のグローバルな登録研究では新規発症心房細動例の抗凝固薬服薬下での脳梗塞リスクは従来研究より低い:GLORIA-AFレジストリ_a0119856_07244238.png
### GLORIA-AFレジストリはグローバルな登録研究で,2011年から2020年までの比較的最近のデータです。CHA2DS2-VAScスコアは平均4点です。

注目点は
1)新規発症心房細動患者の抗凝固薬投与下における虚血性脳卒中のリスクは0.60 /100人年
2)その予測因子は、血栓塞栓症の既往、年齢、持続性心房細動、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患、抗不整脈薬の不使用
3)DOACとVKAで虚血性脳卒中の発症率は同等

年間脳卒中0.6%は非常に少ないです。新規発症例が高く,比較的合併症が少なく,最近のデータだからと考察されています。
抗凝固薬投与下でのいわゆるresidual ischemic stroke の予測因子は,無投薬下で検討されたCHA2DS2-VAScスコアと重複するものもありますが,抗不整脈薬使用は新しい知見です。上記の他に持続性も因子の一つで,DOACではCOPD,VKAでは抗血小板薬、ARB、ジゴキシン併用が挙げられています。

DOACとVKAで脳卒中発症率が同等だったのは,VKA投与患者はのほうがCHA2DS2-VAScスコアが高かった事はあると思われます。





# by dobashinaika | 2022-08-20 07:28 | 抗凝固療法:リアルワールドデータ | Comments(0)

HFrEFとHFpEF患者における心房細動に関する詳細なレビュー:Circulation誌


HFrEFとHFpEF患者における心房細動に関する詳細なレビューです。Reddy YN氏によるまとめです。

1. 心房細動は、HFpEFとHFrEFの患者の半数以上で発症し、予後的にも機能的にも重要である

2. 既存のエビデンスは、HFpEFとHFrEFの両方における心房細動の管理に関する多くの基本的な疑問に答えるには十分でない。HFrEFにおける心房細動は、 頻脈関連心筋症、 あるいは心筋症の結果としての二次的な心房細動という、 2つの異なった状況で発症する。

3. 頻脈性心筋症では、薬物療法と心拍コントロールにもかかわらず心不全が持続する場合、抗不整脈薬またはカテーテルアブレーションによるリズムコントロールが適応となる。カテーテルアブレーションは洞調律を維持するために最も効果的な方法である。

4. 内科的治療にもかかわらず症状が持続するHFrEFの二次性心房細動に対しては、カテーテルアブレーションは機能的転帰の改善に関連するが、死亡率減少に関するデータは相反するものである。

5. HFrEFでレートコントロールされた永続的心房細動において、β遮断薬の有用性は少ない。HFrEFで発作性心房細動に対する有効性はいまだにある。

6. 心房細動と心不全の患者はすべて、抗血小板薬を使用せずにDOACで抗凝固療法を行うべきである。

7. 房室結節アブレーションと心臓再同期療法(CRT)は、レートコントロールが困難な心房細動を有するHFrEFにおいて、肺静脈隔離が選択肢にない場合に実施されるべき。Wide QRSに対しCRTを行う患者においては、房室結節アブレーションはCRTを最適化するために有益である場合がある。

8. 心房細動は、弁輪拡大を伴う心房性僧帽弁閉鎖不全症や三尖弁閉鎖不全症を引き起こすことがある。最近発症の心房細動では、逆流を減少させるためにリズムコントロールを考慮することは妥当。

9. HFpEFは、心房のノンコンプライアンス、心房心筋症,進行性心房細動の高いリスクと関連している。EFが保たれている症候性心房細動の多くは、しばしば認識されない潜伏性心房細動であり、心房細動以外の症状の独立した要因である。

10. 最後に、心房細動を伴う高血圧患者におけるカテーテルアブレーションの役割については、それに特化した無作為化試験が必要であるが、現在のところエビデンスは少ない

### HFpEFとHFrEFとでは,AFに対する対応が違うことがわかります。HFrEFはAFが心筋症を引き起こす場合(tachycardia-mediated cardiomyopathy)と心不全(心筋障害)がAFを引き起こす場合に分かれる,いずれにおいいてもカテーテルアブレーションが有用。HFpEFには様々な病態が関連し,潜在性心房細動となる場合が多い,などなど,押さえるべきポイントはたくさんです。

$$$ 猫を探せ
HFrEFとHFpEF患者における心房細動に関する詳細なレビュー:Circulation誌_a0119856_07115193.jpeg


# by dobashinaika | 2022-08-19 07:08 | 心房細動:疫学・リスク因子 | Comments(0)

発症早期心房細動への早期リズム管理は高リスク者で有用:EAST-AFNET4事前設定解析


P:EAST-AFNET4試験登録患者(1年以内発症の心房細動患者)

E:高リスク者(CHA2DS2-VASc score ≥4)

C:低リスク者(CHA2DS2-VASc score <4)

O:早期リズムコントロール(抗不整脈またはカテーテルアブレーション)と通常ケアでの複合主要評価項目(心血管死、脳卒中、心不全悪化による入院、急性冠症候群)

結果:
1)高リスク者:1093人(74.8±6.8歳、女性61%),低リスク者1696人(67.4±8.0歳、女性37%)

2)高リスク患者では,早期リズムコントロールは通常ケアに比べ主要評価項目を減少:HR, 0.64[0.51-0.81; ] P < 0.001

3)低リスク患者では,その傾向は見られず

4)安全性評価項目(死亡、脳卒中、リズムコントロール療法の重篤な有害事象では高リスク患者でも有意差見られず

5)安全性評価項目は低リスク患者では早期リズムコントロール群でより頻度が高い:HR、0. 84 ; P=0.175

6)生命を脅かすイベントや死亡に群間差はなし

7)Pinteractionは有効性の主要評価項目では有意ではなかったが(P=0.25),安全性の主要評価項目では有意性が保たれた(P=0.044)。
発症早期心房細動への早期リズム管理は高リスク者で有用:EAST-AFNET4事前設定解析_a0119856_07310922.png

結論:最近診断された心房細動でCHA2DS2-VAScスコアが4以上の患者は、心血管系の転帰を減らすために早期リズムコントロールを検討すべきであるが、併存疾患の少ない患者は効果が少ない可能性がある

###
久々のブログ更新です。やめたわけではないですのでご安心ください。
高リスクを有する患者のほうが,より早いリズム介入が有効とのことです。高リスク者ほど抗不整脈薬やカテーテルアブレーションの副作用も気になるので,現場では迷うところです。こういう結果を見た場合,より専門医との連携が必要になるなあと思います。

$$$ 無防備なうちのネコ
発症早期心房細動への早期リズム管理は高リスク者で有用:EAST-AFNET4事前設定解析_a0119856_07333277.jpg


# by dobashinaika | 2022-08-18 07:35 | 心房細動:ダウンストリーム治療 | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


by dobashinaika

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