病診連携 ―C型肝炎学術講演会に参加して―

先週の土曜日(3月28日)は、仙台厚生病院の学術講演会に出席しました。今回は肝臓病の権威である武蔵野赤十字病院の泉並木先生によるC型肝炎の治療に関する講演会です。肝臓がんは今や男性では肺がん、胃がんに次いでがん死因の第3位であり。先進国ではトップです。そのなかでもC型肝炎ウイルスによる肝炎が原因であることが多く、C型肝炎を早い段階から見つけて治療することが先決です。C型肝炎にはインターフェロンという有効な治療法があり、最近は短期間で副作用のないものが使われるようになっています。仙台厚生病院の消化器内科では積極的にこの治療に取り組んでおられ、一段落した患者さんのインターフェロン治療をわれわれ開業医の手でもおこなえるようにとのことで、このような勉強会を開催しているとのことです。

このように、病気の初めに大きな病院で治療し、その後の落ち着いた時期を開業医で担当することを病診(病院―診療所)連携と呼び、昨今その重要性が盛んに強調されるようになりました。われわれ開業医は早めに病気を見つけ、専門的な医療が必要な場合は大きな病院に紹介する。これも一つの病診連携です。

病診連携で大切なことは、ひとえに開業医の力量です。病気を早めに発見する力、適切な時期に紹介できる力、ある程度専門的な治療を任せてもらえる力。一つの臓器ばかりでなく、全身のいろいろな病気でこのような力が問われることになります。
最先端の治療技術は、瞬く間に進みますので、大きな病院からその後のフォローアップをまかせていただくには、日々の勉強が必要になります。大変です(笑)。

今後、ますますこのような病診連携が進むようになり、開業医がますます増加していくと、大きな病院から選ばれる開業医とそうでない開業医とに色分けされる時代がやってくると思われます。
土曜日はそうした危機感をひしひしと感じると同時に、逆にやりがいも見いだせるのではとも思いながら帰途につきました。
# by dobashinaika | 2009-03-31 23:47 | 開業医生活

医院からのお知らせ

●仙台市基礎検診およびがん検診の申し込みは4月1日から4月28日までです。ご希望の方は市政だよりのはがきに必要事項ご記入のうえ、ポストに投函してください。
なお、40歳から74歳までの仙台市国民健康保険の方は、基礎検診の申し込みは必要ありません。7月末頃、受診券が送られてくる予定です。

●土橋だより2009年4月号を今週から受診された方に配布中です。

●患者さんに説明した内容を記入した「せつめいシート」作成いたしました。説明の際使用していく予定です。
# by dobashinaika | 2009-03-30 22:55 | インフォメーション

患者さん用説明シート

a0119856_22395975.jpg外来では、ときに患者さんに病気の内容や食事、生活上の注意を紙に書きながら説明します。これまではそこらへんにあるレポート用紙やメモ用紙に乱雑に(?)書いていましたが、それだとかえってからぞんざいに扱われてしまうのではないかと、かねがね心を痛めておりました。
この土日、久しぶりに時間があったので、土橋内科特製の患者さん説明用シート、その名も「せつめいシート」(そのまんまですね)を作成し、今日から使っています。
これまで、検査結果や薬の内容は「私のカルテ」にA5判の紙を使って書いていましたが、病気や生活指導の内容はそれでは収まりきれません。このため「せつめいシート」はA4判の紙を使っています。
今後、皆さんの声を取り入れながらより良いものにしていきたいと考えています。
# by dobashinaika | 2009-03-30 22:42 | 土橋内科医院

日本循環器学会に参加しました

3月20日から3日間、大阪の日本循環器学会に出席いたしました。この学会は二万人もの参加者が見込まれる心臓関係の学会としては日本最大のものです。私も心臓病診療の最先端を知るために、この学会だけは毎年参加しています。学会と言いましても、このくらいの規模になると、会場だけで23もありますし、大きな体育館のような会場に医療機械の展示があったり、ポスター発表のブースがあったりと、非常に大規模で多彩な内容なのです。今までは新しい薬や検査に関する講演を聴くことが多かったのですが、今年は「循環器疾患とストレス」「心疾患患者の在宅医療・看護」「性差医療」についての話や、看護師さんの発表を多く聞いてまいりました。

在宅、看護、コメディカル。。。。これらの分野では、患者さんの人生、生活からの視点を大切にする医療への取り組みが大変盛んです。たとえば、どうしても塩分制限ができずに入院退院を繰り返してしまう心不全患者さんに、どのように心理的な支援をして塩分を控えるという行動が続けられるようにするのか、といった研究が盛んになされています。

われわれ医者は、どうしても薬がどうの、検査の数字がどうのといったことに目が向いて、食事制限ができないと、その人の意志の弱さといったところに責任を求めがちです。これでは、何も変わりません。患者さんの内側から食事や運動に対する行動を変えていく、そのために我々医療者がどうすべきか。今回の学会ではこれらについて多くのことを学んで帰ってまいりました。

1日休診してしまいました代わりは、ぜひこのようなことを診療に生かすことで患者さんに御返ししたいと思っております。
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# by dobashinaika | 2009-03-22 23:38 | 心理社会学的アプローチ

介護認定審査会

本日、今年度最後の仙台市介護認定審査会に出席いたしました。この会は介護保険を申請される方の要介護度を決定するもので、4年前から委員として月2回出席しています。審査会は医師、薬剤師、介護施設職員等計5人一班で構成され、青葉区だけで15班あります。介護保険を申請された方はわかると思いますが保険を申請しますと、調査員の方が、身体機能や認知機能等について調査をしに訪問いたします。その調査結果と主治医の意見書をもとに、その方がどの程度の介護サービスを受けることができるかを認定するのがこの審査会です。
今日で今年度最後で、来年度からはより新しい基準に沿った審査が行われる予定です。審査のうえで、主治医の意見書は大切な指標となるのですが、簡潔すぎたり、大切なことが書いていなかったりするものもあり、来年度からは調査員の調査がよりコンピューター化されるようなので、主治医の意見書をより詳しく書かないと認定に反映されにくくなるのではないかと危惧しています。
おととい(3月16日)はそのための研修会が市役所のホールで開かれ参加しました。仙台市は約3万人の介護認定者がおり、年々増加しているとのことです。

また昨日は、桜ケ丘クリニックの福島健泰先生が発起人である、せんだい治験委員会に委員として出席いたしました。
このところ診療後毎日このような会合がありますが、いずれも地域の開業医として担うべき仕事と考えています。

明後日から日本循環器学会出席のため、大阪に出張いたします。このため3月21日(土)は休診となりますので、なにとぞご了承いただきますようお願い申し上げます。
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# by dobashinaika | 2009-03-18 23:58 | 開業医生活


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


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