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心原性脳塞栓患者の重症度は抗凝固薬によって違うのか:JSCD誌

Severity and Functional Outcome of Patients with Cardioembolic Stroke Occurring during Non-vitamin K Antagonist Oral Anticoagulant Treatment
Hirofumi Tomita et al
Journal of SCD


疑問:心原性脳塞栓を起こした人の重症度は抗凝固薬により違いがあるのか

方法&結果:
・mRSスコア1点以下の心原性脳塞栓発症48時間以内の患者連続355例
・抗凝固なし262例、ワーファリン低INR(入院時INR1.6未満)63例、 ワーファリン至適INR(1.6以上)16例、NOAC14例

・NIHスコア:ワーファリン至適群及びNOAC群<抗凝固なし群およびワーファリン低INR群
・退院時身体機能:ワーファリン至適群及びNOAC群>抗凝固なし群およびワーファリン低INR群
・mRSスコア1点以下:ワーファリン至適群63%及びNOAC群64%>抗凝固なし群31%およびワーファリン低INR群33%
・薬剤管理は、NOACの服薬状況に関連

結論:心原性脳塞栓患者の脳塞栓重症度と機能アウトカムはワーファリン至適INR群とNOAC群で同じ。ワーファリン低INR群と抗凝固なし群よりは良い。

###こちらは、いつもの趣味のブラウジング。興味深い論文があったので、アップしました。

適切に抗凝固薬を使っていればたとえ脳塞栓が起きても、投与なしまたはアンダードーズよりは重症度は軽い。ということです。
対象数が少なめで観察研究ですので、参考としますが、NOAC群の中に低用量群はどの程度あったたのかが知りたいところです。
by dobashinaika | 2015-04-07 23:15 | 抗凝固療法:リアルワールドデータ | Comments(0)

慢性心不全を再入院させないための多職種包括的疾病管理は有効か?

今回辺りから、ブログのスタイルを症例に基づいたエビデンス検索とその適応について書くという感じにしようと思います。

心房細動に関する論文のブラウジング(ネットサーフィン)は、やはり楽しいので、今までどおり趣味としてやりますが、NOACフィーバーが落ち着きを見せ、最近心房細動関連の論文自体やや少なくなっています。

私が毎朝やっています、前の日の診療中に疑問に感じてメモしたことを、ネット媒体で調べてEvernoteに放り込むという作業をブログ上で行うことにします。

今日は、70台男性、陳旧性心筋梗塞に慢性心不全を合併し、すでに3回、急性増悪のため総合病院に入退院を繰り返している患者さんです(プラバシー保護のため、実際とは改変しています)

β遮断薬、ACE阻害薬など型通りの薬物療法を行っても入退院を繰り返す心不全にたいし、最近クローズアップされている多職種による包括的な心不全疾病管理なら良いのか、具体的にプライマリ・ケア医としてどんな管理をすればよいのかという疑問がわき、調べました。

疑問:入退院を繰り返す慢性心不全患者に対し、多職種による包括的疾病管理は有効か、有効だとしたら何が特に有効か

リソース:
1)DynaMed:"Heart failure structured management and education(心不全の構造的管理と教育)"

オーバービュー
・心不全退院後の疾病特異的な教育とフォローアップは再入院率を減らすが死亡率は減らさない(レベル1)
・包括的退院プランは再入院率を減らし、QOLを改善する(レベル2)
・自己管理:再入院率を減らす(2)。軽症〜中等症心不全は教育単独より自己管理+再入院のほうが再入院を減らす(2)
・ナースべーストの患者管理はエビデンスが一定しない
・多角的(多職種)疾病管理プログラムは死亡率、入院率を減らすかもしれない(2)
・NT-pro BNPガイドの管理+多職種ケアは死亡率、入院率を減らすかもしれない(2)
・薬剤師を交えての多職種ケア(薬剤師の直接ケアなし)は全死亡と入院を減らすかもしれない(2)
・電話による管理は死亡率、入院率を減らすかもしれない(2)
・ナースの訪問看護は再入院を減らすかもしれない(2)

患者教育
・以下の教育は有効(クラスI,エビレベルA:ACCF/AHAガイドライン)
・症状と体重のモニター
・塩分制限
・服薬アドヒアランス
・身体活動の維持
Circulation 2013 Oct 15;128(16):e240 PDF

自己管理
・システマティックレビューでは3〜12ヶ月のフォローで死亡オッズ比0.59(0.44〜0.8)、再入院オッズ比0.44(0.27〜0.710:NNT5-15
BMC Cardiovasc Disord 2006 Nov 2;6:43 full-text


多職種疾病管理プログラム
・再入院高リスク患者に対して勸められる(クラスI,エビレベルB:ACCF/AHAガイドライン)
・ガイドラインに基づく治療の推進
・行動変容を妨げる因子への気遣い
・再入院リスクの除去
Circulation 2013 Oct 15;128(16):e240 PDF

2)循環器病の診断と治療に関するガイドライン:慢性心不全治療ガイドライン(2010 年改訂版)(2015年4月閲覧)

<多職種による包括的疾病管理プログ ラム>

クラスI:多職種による自己管理能力を高めるための教育,相談支援:患者および家族,介護者に対して
・体重測定と増悪症状のモニタリング
・薬物治療の継続および副作用のモニタリング
・禁煙
・症状安定時の適度な運動

クラスII
・ 1 日 7 g 程度のナトリウム制限食
・節酒
・ 感染症予防のためのワクチン接種
・精神症状のモニタリングと専門的治療:抑うつ,不安等に対して
・ 心不全増悪のハイリスク患者への支援と社会資源の活用:独居者,高齢者,認知症合併者等に対して

クラスIII
・大量の飲酒
・ED治療としてのPDE5阻害薬と亜硝酸薬の併用: 重症心不全患者に対して

3)Primary Results of the Patient-Centered Disease Management (PCDM) for Heart Failure Study:A Randomized Clinical Trial
David B. Bekelman et al
JAMA Intern Med. Published online March 30, 2015.


・米国の退役軍人関連4医療施設の392人を対象としたRCT
・患者中心の疾病管理(=ナースコーディネーター、循環器医、薬剤師、プライマリ・ケア医の多職種介入、家庭での遠隔モニタリング、患者自己管理、うつ病のスクリーニングと治療)と通常治療との比較
・アウトカム:患者アンケートスコア、死亡率、入院率、うつ症状スコア
・結果:
・アンケートスコア=有意差なし。
・死亡率、入院率は介入群で少ない4.3%vs.9.6%。
・うつ病患者の改善は介入群で有意に大きい
・1年間の再入院率に差はない
・結論:多面的な心不全疾病管理は、通常管理に比べて患者の健康状態を改善しなかった

### 多職種が介入する患者管理は、心不全では概ね効果があるが、ないとする報告もあります。この違いは介入内容によるものおよびアウトカムの設定にあると思われます。

当院としては、まず今までやっている、毎日の体重、血圧測定とその記録、減塩、禁煙、運動の推奨(パンフ作成)に加え、もう少し多職種で関われないか、例えば、ナースによる待ち時間での教育、薬剤師のアドヒアランスへの介入などを、今後スタッフと検討してみようと思います。

さらに、やはり今後は基幹病院の主治医や看護チームとの連携、退院時カンファ、在宅診療が必要な場合の引き継ぎなどを進めていければと思います。まさに病診巻き込んでの包括的ケアが必要だと、改めて思います。

今回のEBM、行動変容への寄与度としては5段階のうち3くらいです。具体的にどんな介入をしたら良いかが、今ひとつわからなかったから。そういうのは、先進的な施設などの経験知のほうが良いのかも。

$$$ 医院向かいの桜。ほぼ満開となりました。
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by dobashinaika | 2015-04-07 22:41 | 循環器疾患その他 | Comments(0)

共病記(12)〜医者が患者になった時〜:医療とは”リハビリテーション”である。

前回(2月12日)から、だいぶたってしまい、もう記憶も薄れかけてはいるのですが、昨年夏の病気(椎骨動脈解離+小脳梗塞)でどうしても、書いておきたいことがあったので、ようやくではありますが、重い筆(キーボード)を執ることにしました。

入院後ちょうど1週間で、点滴と尿道カテーテルが外れ、晴れて自由の?身になったのですが、その日の朝(8月15日)は、まだ到底立つことは無理だろうなと思っていました。かなりグラグラがなくなったとはいえ、まだまっすぐより左に首を向けると高速ランダムめまいが襲ってきました。ベッドを60度位までギャッジアップしてなんとか座っていられるようにはなりましたが、まだとても不安です。こんなので立てるわけないよナー、あと1週間はねたままかなーと思っていました。

ところが、午後になり、リハビリの先生(理学療法士)の病室訪問とともに、そうした懸念は見事に打ち砕かれました。
主治医に今日からリハだとは知らされてはいましたが、まず寝ながらの手足の運動などだろうと思っていたのです。

ところが、リハの先生は2、3回、臥位で足や手を他動的に動かしたあと、すぐに「ベッドの脇に座ってみましょう」とおっしゃたのです。
一瞬耳を疑ったわけですが、先生の目は確信に満ちた感じだったので、釣られるように、ゆっくりではありますが、ベッドの柵をささえに、まずベッドの上に座り、その後向きを90度変え、ベッドの縁におしりをおき、足を床におろしました。
これだけの一連の動作ですが、時に頭がグラつくものの、なんとかベッドの縁には座れるようになっていました。

これだけでも驚きでしたが、先生は、さらに「ではこのままちょっと立ってみましょうか」とおっしゃったのです。
やっぱりかなり冒険的な言葉ではありましたが、ベッドに自分の力で座れた今となっては、「あれ、できそうかも」という感じでした。
そしてやはりベッド柵を手をしっかり握り、ゆっくり足を伸ばしました。
すると。。想像以上に体が軽く感じられ、ふわっと体に羽が生えたような、いやなにか見えない力のようなもので背中が持ち上げられるような感じで、立てのです。もちろん頭はフラフラするし左に向くのは恐怖でしたが、それでもなんとか二本足でアームストロング船長のように?立つことができたのです。

この時の先生の確信に満ちた笑顔を忘れることはできません。そして単に自分が自分の力で、自分の足で立てたのだという、ただそれだけのことなのに、病気をする前だったら当たり前の単なる立つという動作なのに、自力で立てたことそのものに深く静かに感動しました。
ただ一人で立つという、健常者だったら当たり前のことそのことに無上の喜びを感じることができる。これがリハビリの力だと思います。

その後の2週間は、土日を除いて毎日1時間、病院一階の理学療法室に通いました。最初の1周間は看護師さんに車イスを押してもらい、最後の1週間は自力で車いすで行くようになりました。リハは、平行棒を使っての歩行、ベッドの上でのバランスボールなどから、後半は先生を伴っての歩行などでしたが、極めて順調に経過し、入院約3週間で、8月の最後に退院出来ました。

入院中、見舞ってくれた同級生の精神科医からすすめられてオリバー・サックスの「左足をとりもどすまで」という本を読みました。オリバー・サックスは有名な脳外科医ですが、山中で転落事故にあい、手術によって傷は癒えましたが、左足の麻痺及び知覚が全くなくなり、自分のものであるとは感じられなくなってしまいました。「患者」としての内面世界を垣間見るのに素晴らしい本ですが、その中で左足の感覚が戻ってくるときの感動的なシーンが綴られています。興味深いことに、左足が充電され生き返った感覚が訪れた時に聞こえてきたのが、それまであまり熱狂的なファンでもなかったメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲だったのです。

ほとんど同じような経験が、私にもありました。退院したとはいえ、外へ出かけるのはかなり困難と感じていた時期、仙台で毎年初秋に行われるジャズ・フェスにはちょっと行きたいと思っていて、1日だけ天候の良い時に出かけました。まだ立って音楽を長く聴くことはままならないので、座れる会場を選んでそれでも1時間位で帰ろうとしたその時です。初秋の心地よい風とともに、なんとも自然な感じの、空気に溶けこむような歌声が聞こえてきました。

西公園にある、人がたくさん集まる特別な会場でしたが、後ろのほうで当然立って聞かざるを得ない状況で、そのどこまでの伸びていくような歌声に釘付けとな、1時間近くめまいや足の震えを感じることなく、その歌手の歌を聞き入ってしまったのです。そのときは歌手の名前もよくわかりませんでしたが、あとでパンフを見たらBirdという女性ボーカルの方でした。普段、あまり聴くことのないジャンルだったにもかかわらず、何故か心の中にいつのまにか自然に入ってきて、しかも自分が1時間近くも立っていられたことに非常に驚きました。

思うに、人間が病気から回復するとき、もちろん徐々に快方へと向かうわけですが、もしかるすと一歩一歩良くなるというのでなくて、何かをきっかけにして急にジャンプアップするものなのだ、「回復」とはそういうものなのだと思ったのです。あるいは回復でなくても良いかもしれません。自転車の運転でも、浅田真央選手のトリプルアクセルでもかまいません。それまで到底できないと思うことができるという時、その福音はあるとき突然、それまでとは不連続な形式でもって、ジャンプアップの形で舞い降りてくるように思うのです。

そしてそのきっかけに何か音楽とか、外部の啓示みたいなものが後押しするのではないか、今回の経験でそんな風に思えました。

では、なぜ人間の体が回復するとき「突然に」良くなったとおもうのでしょうか? それは人間が病気から回復するとき、その回復の目安(指標)を「立てる」「支えなしで歩ける」「思うように仕事ができる」などのように「〜ができる」という「機能の回復」というものに設定しているからだと思うのです。

機能の回復という視点で見れば、「〜ができる」か「できない」かは二者択一になります。目に見える形での評価法が採用されているわけです。白黒がはっきりしていますので、そのことが「できた」ときには、突然出来たように思うわけです。実際は「できる」までには体の各機能が連続変数で上昇しているわけで、そのことはリハ中にも実感できるわけではありますが、でも「立てた」ということそのことは、それまでの立てなかった時とは何百倍かの飛躍感を持って心に残るのです。

私たちは「病気が治った」というとき、どういう身体の「機能」を念頭に置き、目的として設定しているのかによって病気からの「回復感」は大きく変わります。病気の前に100%戻ることなのか、ある程度のところで折り合いをつけるのか。軽度な機能低下なら良いのですが、障害が重いほど、病気前への完全な回復は難しくなります。特に「老い」がその原因の根底にある病気の場合100%の機能回復はできないことのほうが多いでしょう。このようなとき、そのゴールをどこに設定するのか、このへんでよしとするのか。100%の正常化を望むのではなく、その都度その都度の状態をその時点での「最適なもの」として受け入れられるのか、否か。この葛藤が「病気を生きる」ということかもしれません。

結局のところ病気と向き合うということは、その都度の状態をいかに最適なものとして「感じ」「受け止められるか」ということにかかってきます。病気が「治る」ということ、あるいは病気からの回復とは「正常化」ではなく「最適化」です。

前回の「2人の自分」に即して言えば、痛み苦しみをかんじている「身体のじぶん」の変化を「言葉のじぶん」がどのあたりでよしとして受け入れられるか。めまいがひどいけれども、このくらいのことができればそれでいいと思う「このくらい」のレベルを、「言葉のじぶん」がどの辺りに設定し了解するか。

医療の役割とは、そのゴールをなるべく病気の前の状態に近づくように高めることがひとつですが、もうひとつ、低めのゴールであっても、それがその時点での最適なものとして受け入れらるような環境を患者さんの周囲に作ることも、また大きな役割のように思います。

リハビリテーションの語源を見てみましょう。ラテン語でre(再び) - habiris(適した)。つまり再び「適した」状態になることを意味しています。そうです。医療とは広い意味でリハビリテーションそのものなのです。


$$$ 昨日の桜、今朝はここまで開花しました。そして夕方にはもっと花開いていました。桜の開花というのも、不意に突然開いてそのあと急速に、、という感じのように思えますね。
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by dobashinaika | 2015-04-07 00:28 | 医者が患者になった時 | Comments(0)

ケアネット連載:「日本人の低体重心房細動患者は、脳卒中/全身性塞栓症が多いが、出血は多くない」

ケアネット連載 〜Dr. 小田倉の心房細動な日々~ダイジェスト版~更新いたしました。

今回は「日本人の低体重心房細動患者は、脳卒中/全身性塞栓症が多いが、出血は多くない」です。

日本の伏見AFレジストリーからの報告です。やせ型のご高齢なご婦人は、クリニックにも数多く通院されます。
そういう方の抗凝固薬処方には、より一層の考慮が必要かもしれません。

大変興味深い内容ですので、ご参照ください。
http://www.carenet.com/series/afjournal/cg001089_0024.html
(要無料登録)
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なお同じケアネットの患者向けスライドで当院で使用している「抗凝固薬を飲むにあたって」が2000ダウンロードを超え、歴代第1位になったとのことです。
こちらもよろしければご参照ください。
http://www.carenet.com/slide/221
by dobashinaika | 2015-04-06 21:55 | 抗凝固療法:リアルワールドデータ | Comments(0)

第4回どばし健康カフェ「身近な人が病気になったとき」:何が話されたのかまとめました 

3月7日(土)第4回どばし健康カフェのご報告です。
当日のテーマは「身近な人が病気になったとき」でした。
家族や身内の人が病気になったとき、どんなことを感じ、考え、反省したのか、そしてどんなことをこれからしてけばよいのか。
当日は4グループに分かれてそれぞれの想いを語っていただきました。
そう参加者は20名で、20代の方から80代の方まで幅広い層の方が混じり合っての楽しいものでした。

以下はそのとき話された内容を模造紙に書いた要約です。
羅列的に書きましたが、すこしでもその日の雰囲気が伝わり、また何かの参考になれば幸いです。

なお次回は6月27日(土)を予定しております。
テーマは「あなたはどこで最期を迎えたいですか?(仮)」です。
詳しいご連絡は後日致します。

* がんの告知だと別れの準備ができる
* 母を亡くしたが急なことで何もできない感じがした。しかし何かしてあげたいと思う、それがもどかしかった
* 肉親だと客観的になれない
* 自分の親には優しくなれない
* 妻が入院した=準備ができる別れだった
   * してあげられたこと、してあげられなかったこと、してはいけなかったこと、を考えた
  * 震災を経たが、津波後も生きていた→それを「生かされたのだ」と前向きに考えるようになった
* 母が急死した:何をしてあげたのだろう、と思う
* 仕事を辞めて介護に専念。休みを取らなくてはならない。これは社会の損失
  * 自分一人に責任がかかってくる感じ
* 会社の介護休暇は利用にしにくい
* 夫が入院したとき:入院先があるのかないのか不安
* 親が介護認定を受けるのをいやがっている:介護タクシーを使えない
* 介護する自分が健康に気をつけないと、遠くにいることもあり、介護ができなくなる。
* 何故今なんだろう。と思う
* 父が入院したとき:遠方に住んでいる子供として、仕事を休まないと行けないもどかしさがある
  * 国の政策として何とかならないのか

* 5−10年先を見据えたは案試合が大事
* 何かあったときのイメージを今のうちにする
* 介護認定をいやがる場合の話し合いの場を設ける
  * 医師に説得をお願いすることも必要
* 町内会など、他の人の名話を聞く場所が必要

* しっかりした説明がなくあまりに速く治療方針が決まってしまい、戸惑った
* 先生を信頼でき、説明もよく聞いてくださりありがたかった
* 相手のサインに気がつけば良かった(心の病が思ったより重かった)
* もう少し具体的に悩みをはなせる環境づくりができたら一緒に考えられたのかなと思う
* もっと何かできたなのではないか
* 期間が短く慌ただしく時間が過ぎた
* 病院の方の手続きなどよくしてくれた
* 夫が家族皆にみとられたのはよかった
* 仕事の休暇の調整が大変
* できるだけ休みは一緒に出かけるようにした
* 夫のために体を痛めるくらいつくした
* できる限り病院に通って手伝った。退院したら普通に接しようと心がけている
* 何をしたらいいのだろうと言う強い想い(疑問)があった
* メンタル的な問題では、無力感あり。外から見ていてはわからない点が多い
* 医療側からはっきりとした説明がなく心配だった

* 万が一のことを考えて普段から準備しておくべき
* 自分の対処が正しかったかどうかわからないが、そうした反省が大事
* ストレートに告知しすぎると思った

* 認知症は外から見ていただけではわからないことがある
* 祖父母が病気した。重いものを持ってあげる、するなの送迎などをしたが、一番大事なのは話を聞いてあげることと感じる
* いつ自分が同じ立場になるかわからない。そのとき支えてくれる人がいるのか不安
* 父が気胸と肺炎で入院した
  * 自分は何もでできないと感じた
  * 大黒柱の父がいなくなったらどうしようと悩んだ
  * 家族の空気が暗くなった
  * (他の家族の)生活の手助けをしなくてい行けないと思った
* 隣の人が認知症になった
  * 何かるとすぐ物を取られたなどいろいろ話をしてくる
  * 支援方法、対応の仕方などの対策が必要と感じる
  * 認知症の人はとにかく誰かに話を聞いてほしいのだと思う
* 母が胆石、親戚が病気、先輩がヘルニア
  * 自分も同じようになるのではないかと思ってしまう
  * 今の自分のちょっとした体の違和感も大きな病気につながるのではないかと心配になる
* 夫が不整脈になった
  * 身内に医師がおり、周囲の人もいろいろと手助けしてくれた
* 家族ぐるみの友人がうつ病になった
  * 気兼ねしてしまい遊びにいけなくなった
  * どう話してよいのか、何を言ったらだめなのかがわからない
* 接し方、どこまでどうやったらよいのかわからない
* 何もできなかったような気がする
* もっと頼ってほしかった
* 認知症の人に対していあらかじめ準備していてもうまく行かない
* もっと励ましてあげればよかった.話を聞いてあげればよかった
* 病気のことは医師に任せるしかないと思う
* うつ病を悪化させては行けないと思い距離をとった。もっと関わっておけばよかったと思う
* 身内のことは(患者さんは)聞いてくれない
* 病院からどうするか選択を迫られたが、知識がないから決められない
* 身内の病に気くには。日頃から話していることが一番

* 過剰な気配りはよくない
* こちらが不安にしていると本人に伝わってしまう
* 声がけと見守りのバランスをどうしたらよいか悩む
* お姑さんが脳出血
  * 紙おむつもない時代で大変だった
  * しっかりと看病できたのが、今でもよいと思っている
* がんの末期の家族がいた。最後をどう過ごしてもらえばよいのか悩んだ
* 被災後に祖父と同居することになった。認知症、難聴あり
  * 若い頃の祖父と違うのでショックを受けた
  * 接し方に戸惑いが合った
* 叔母が転倒
  * びっくりした。動転して何をしたらよいのかわからなくなった
  * その人がいなくなったらどうなってしまうのか不安になった
* 病気関する情報が錯綜してしまいがち
* 人が病気になると、それまで気がつかなかったその人や家族の一面がわかる

* 日頃から健康への知識を貯えることが大事
  * 講演会、ネット
  * 近所の人とのお茶飲み話も大事
* 以下のことを整理しておきたい
  * 何を知りたいのか
  * どうしたら知ることができるのか
  * 自分に何ができるのか

$$$ 当日の模様です。
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当院駐車場おとなりの桜、もう5分咲きです。日当たりがよく早咲きです。これから数日はこの桜を愛でながら診療できるので楽しみです。
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by dobashinaika | 2015-04-05 22:30 | 土橋内科医院 | Comments(0)

不適切なポリファーマシーを減らす:Deprescribing=減処方のプロトコール表:JAMAIM

Reducing Inappropriate Polypharmacy The Process of Deprescribing
Ian A. Scott et al
JAMA Intern Med. doi:10.1001/jamainternmed.2015.0324
Published online March 23, 2015.


JAMAIMから、不適切なポリファーマシーを減らすプロセスについての論説がでています。
最も主要な「Deprescribing=減処方のプロトコール表」をご紹介します。

<減処方プロトコール>

Key Step
1.患者が服薬しているすべての薬剤とその服薬理由を確認:
・患者(と介護者)に全薬剤(処方、代替補完医療、処方箋なし)、受診や宅配時の薬剤配送用具を持参するよう頼む
・患者に(個人的な方法で)、処方されているが服薬していない薬剤(高額、副作用などで)について尋ねる

2.減処方の要求程度を決めるために、各患者の薬剤誘発性有害事象のリスクの考慮
・薬剤因子:薬剤の数(最重要予測因子)、高リスク薬剤の使用、過去または現在の毒性
・患者因子:80歳以上、認知機能低下、複数合併症、薬物乱用、複数処方者、過去または現在のノンアドヒアランス

3.各薬剤を中断する妥当性を評価:以下のポイントチェック
ー不的確な適応
ー処方カスケードの一部かどうか
ー潜在的な利益を明らかに上回る薬剤の実際的あるいは潜在的な害
ー疾患および/または症状管理が無効、または症状が完全に改善
ー予防薬が患者の余生の人生設計に全般に関わる重要な利益を産まない
ー薬剤に明らかに受け入れがたい治療負担がある

4.中断の優先順位付け
・以下の3クライテリアによる
(1)最大の害と最小の利益
(2)中断しやすさ:例)中断時の副反応やリバウンドの低さ
(3)患者が最も中断したがっている薬剤
・高リスク低利益から低リスク高利益への順位付け

5.薬剤中断の実装とモニター
・管理プランの説明と患者同意
・害(中断の副反応や疾患再発)と利益(副作用消失)が特定の薬剤に起因することを確認のために一時に1つの薬剤を中断
・中断による害のないようにする。患者と介護者に害の発見と報告、起きた時の対処につき教育
・すべての医療者と患者関係者(介護者、家族)との計画や費用に関するコミュニケーション
・中断の理由、アウトカムの全記録

3については、もっと各論が書いてありますが、膨大なので、後日時間があったらアップします。

まとめますと
1.全薬剤のリストアップと処方理由の確認
2.各薬剤の有害事象がどのくらい起きやすいかを考える
3.中断が妥当かどうかを考える
4.中断の優先順位付けをする:利益と害、中断しやすさ(リバウンドのなさ)、患者の希望
5.実際のプラン作成とモニタリング

の5プロセスです。

### 31日に開花宣言した当院の桜(盆栽)。本日満開を迎えました!!
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by dobashinaika | 2015-04-04 00:48 | 医療の問題 | Comments(0)

不確実の中からたちあらわれる確実という実:南山堂の医学雑誌「治療」4月号の特集「高齢者x心房細動」

南山堂の医学雑誌「治療」4月号の特集「高齢者x心房細動」が出来上がりました。
今回は、編集幹事を担当させていただきました。
「永遠に答のない問」、「不確実」、
まさにそれが高齢者x心房細動医療かもしれません。

しかし、医療を「不確実」で安易にくくってしまうと前に進みません。
「不確実」は「未来の別名」です。
高齢者医療を「不確実」で形容する以前に、私たちの未来は一切が不確実です。

一見不確実でくくって終わってしまうような高齢者心房細動でも、違った角度から
違った切り口で切り取っていくとこで、見えてくるものがあるのではないか。
それによって小さく、少ない「確実」の芽が増殖しより大きな「確実」という実がなるのではないか。

その結実を期待して、いろいろな立場の医師から高齢者心房細動を語っていただきました。

従来からの専門誌とは、ひと味違ったテイストに仕上がっていると感じております。

ご笑覧いただければ幸いです。
http://www.nanzando.com/journals/chiryo/
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by dobashinaika | 2015-04-02 21:33 | 心房細動診療:根本原理 | Comments(0)

抗不整脈薬のアウトカム(死亡、脳卒中など)に関するコクラン・システマティックレビュー

Antiarrhythmics for maintaining sinus rhythm after cardioversion of atrial fibrillation.
Cochrane Database Syst Rev. 2015 Mar 28


背景:心房細動再発予防に用いられる抗不整脈薬が、予後や他のアウトカムに及ぼす影響については不確定

目的:抗不整脈薬の死亡、脳卒中、塞栓症、副作用、心房細動再発についての長期効果を検討

方法:
・Cochrane Library 、MEDLINE 、EMBASEからのメタ解析
・抗不整脈薬vs偽薬または他の抗不整脈薬、 RCT

結果:
1)最近の3試験を含む59試験、21305例

2)Concealment(無作為化の隠蔽)は17試験。他の42試験は不明

3)全死亡(対対照群):
キニジン、ジソピラミド:オッズ比2.39 (1.03−5.59)、NNTH109 (34-4986)
ソタロール:オッズ比2.23 (1.1-4.50), NNTH169 (61-2068)
他の薬剤は影響なし、ただし検出力に欠ける

4)再発オッズ比:
クラスIA(キニジン、ジソピラミド)、IC(フレカイニド、プロパフェノン)、III(アミオダロン、ドフェチライド、ドロネダロン、ソタロール):0.19 to 0.70、NNTB3~16
β遮断薬(メトプロロール):0.62(0.44−0.88)、NNTB9

5)全薬剤で副作用による中止あり。アミオダロン、ドロネダロン、プロパフェノンを除いて催不整脈
作用あり

6)脳卒中:ドロネダロンに関する1つの試験以外は明らかな影響なし

7)心不全:対照試験少なく解析できず

結論:いくつかのクラスIA,IC,III抗不整脈薬はII群(ベーダ遮断薬)同様心房細動除細動後の洞調律維持に中等度の効果を示した。しかし副作用の増加(再不整脈作用を含む)を認め、キニジン、ジソピラミドは死亡率増加を認めた。臨床上重要なアウトカム(脳卒中、塞栓症、心不全)は確立されるべきものとして残った。

### 前々から言われていたことではありますが、コクランからどーんと言われると、やっぱりと思ってしまいます。最近は抗不整脈薬を長期に使うことは殆ど無いわけですが、今後さらに抗不整脈薬はアブレーションあるいは慢性化(レートコントロールオンリー)までのワンポイントとして位置づけられるように思われます。

$$$造り酒屋跡の公園。枝垂れ桜ようやくうっすら紅色に染まってきました。
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by dobashinaika | 2015-04-01 18:02 | 心房細動:ダウンストリーム治療 | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


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