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2015年 07月 17日 ( 2 )

共病記〜医者が患者になった時(15)「死」のイメージ

今週水曜日ケアカフェ仙台に参加しました。テーマは「死んだらどうなる」

病気になるまでは死んだら「無になる」と思っていました。大方の医師がそうであるように。
しかし脳梗塞の最初の数日、めまい、吐き気、苦しみで身体全体がグチャグチャの混沌状態になっていた時、やや死に近づいていたように思います。そのときは身体全体が「苦しい」「つらい」のかたまりで「苦」「痛み」を軸とする純粋に単一の自己だったように思います。

そこには言葉とかロジックなど入り込む余地がない、自分の全存在が「痛み」「苦しみ」に支配され、一体化してしまっている感じ。確かに頭が痛くて苦しいのですが、苦しいのは頭だけでない。からだ全部と言ってもいい。どことはいえないー。以前使った言葉を用いれば、自己全体が「身体のじぶん」のみと化した状態と言っても良いかもしれません。

私の場合、幸いそこから改善に向かったわけですが、この時、だんだんに自分の身体の状態を言葉で言い表し分析する自分がほぐれて現れ、身体のじぶんと言葉の自分が対極化していきました。

以前にも述べたように「治る」というのは、この苦の混沌(=身体のじぶん)から言葉の自分が別れて自立していく過程とか関係性の変化のことだと思うのですが、一方そのまま自己が一塊のままで(ある種の恍惚感を持って)突き進んでいく状態が「死」なのではないかと思ったりします。「統一場としての自分」と言った感じ。

そしてこの自分は世界とも一体化するのではないか、その時が「死」なのではないか。バラモン教でいう梵我一如に近い感触。。
誰も死を見たことがない、経験してきたことがないので、何でも戯言を言えるのですが、最近は、それまで思いもしなかった「スピリチュアル」な「死」のイメージを抱くようになりました。

まーでもやっぱり、一方でそういったスピリチュアルも、脳内物質の相互作用で説明可能とまだどこかで思ったりスルのも、医者の性かもしれません。

死については、そして病気と死との違いについて、そこへの医療の関わり方について。次回はもう少し掘り下げていこうと思います。
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by dobashinaika | 2015-07-17 22:02 | 医者が患者になった時 | Comments(0)

心房細動では糖尿病罹患期間が長いほど、血栓塞栓症が多い。

Duration of Diabetes Mellitus and Risk of Thromboembolism and Bleeding in Atrial FibrillationNationwide Cohort Study
Thure Filskov Overvad et al
Stroke Published online before print July 7, 2015


目的:糖尿病罹患期間が心房細動関連血栓塞栓症及び出血の予測因子になるか否か

方法
・デンマーク国内登録研究
・アウトカム:退院時心房細動の新規発症
・血栓塞栓症、出血と糖尿病罹患期間(1〜4年、5〜9年、10〜14年、15年以上)

結果:
1)心房細動患者137,222人:糖尿病有病率12.4%

2)血栓塞栓症(対非糖尿病患者ハザード比):罹患期間0〜4年1.11(1.03〜1.20)。15年以上1.48(1.29〜1.70)

3)血栓塞栓症リスクと糖尿病罹患期間は用量依存性。出血は関連なし

結論:心房細動患者では、糖尿病罹患期間が長いほど血栓塞栓症リスクが高いが、出血リスクは関係がない。血栓塞栓症と出血のバランスを考えると、長期糖尿病患者では抗凝固療法開始の良い適応かもしれない

### 長らく糖尿病、特に軽症のひとはほんとうにCHA2DS2-VAScスコア1点に値するのか、疑問に思っていました。日本の3大登録研究ではハザード比の95%信頼区間が1を超えていませんでした。デンマークでは罹患期間0〜4年は一応有意とはいえ1,11倍でした。 

他にリスクがなく、糖尿病罹患期間が4年以下の場合はちょっと抗凝固薬の使用を急がなくてもいいのかもしれません、反対に15年以上罹患していれば積極的に考える方向かも。糖尿病の重症度との関係はどうでしょうか。

$$$ きょうのニャンコ。どこでしょう
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by dobashinaika | 2015-07-17 21:46 | 抗凝固療法:リアルワールドデータ | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


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