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2014年 04月 22日 ( 2 )

第2回どばし健康カフェ「健康や病気について正しい知識を得るためには?」開催します

昨年11月以来、長い休止期を経て第2回どばし健康カフェを開催いたします。

今回のテーマは「健康や病気について正しい知識を得るためには?」 です

テレビ、新聞、雑誌、そしてインターネット。私たちの周りには体のこと、病気のこと、薬のこと、健康食品や健康器具のことなど、ほんとうに様々な情報に満ち溢れています。

これだけたくさんの情報があると、何を信用して良いのか、わからないこともよくあります。わたしたちは、正しい情報をどのようにして手に入れ、得られた情報をどのように考えればよいのでしょうか?
今回のカフェでは、からだや病気についての情報をどのようにして取り入れているのか、ご自身のを語っていただきながら、正しい知識を得るためにはどうしたら良いのか?、そもそも正しい情報とはどんなものなのか?などについて、肩肘張らない感じで考えて行きたいと思います。


■概要
日時:2014年5月17日(土)(15:00~17:00)
場所:土橋内科医院待合室
参加費:無料
定員:約20〜30名

以下のサイトから申し込み可能です。
またこのブログのコメント欄からでも申し込み・お問い合わせを受け付けいたします。
http://kokucheese.com/event/index/121076/

■ プログラム
1) 自己紹介
2) はじめのレクチャー
3) どばし健康カフェ
4) 全体振り返り
* 途中休憩あります

■ 主催
どばし健康カフェ実行委員会
なお、当カフェはみんくるプロデュースさんが主催する「みんくるカフェ」の系列店として活動しています。
http://www.mincle-produce.net

皆様も参加を心よりお待ち申し上げております。
by dobashinaika | 2014-04-22 23:38 | 土橋内科医院 | Comments(0)

NOAC(非ビタミンK阻害経口抗凝固薬)は現実世界でも有効か?(1):T/H誌

NOACにおける大規模臨床試験と現実世界とのギャップについて、先月の日本循環器学会でお話させていただきましたが、Thrombosis and Haemostasisの2月27日付オンライン版に、全く同様の内容を扱った総説がでておりました。

私、この総説には気づかず、発表しておりました。これ読んでいたら、もっと違った発表になっていたかもしれません(笑)。

Gaps in translation from trials to practice: Non-vitamin K antagonist oral anticoagulants (NOACs) for stroke prevention in atrial fibrillation
http://dx.doi.org/10.1160/TH13-12-1032
E. M. Hylek et al



悔しいので、かいつまんで訳します。膨大なので1日1〜2章ずつで。きょうは頭蓋内出血と消化管出血から

【疑問】ランダム化試験(RCT)と同様に、NOACは頭蓋内出血を減らせるのだろうか?

・頭蓋内出血は各種因子に修飾される:微小血管障害、微小出血、血圧、抗血小板薬併用、外傷
・微小血管障害、微小出血は高齢者に多いが、RCTの参加者の平均年齢は約71歳→なので超高齢者への効果は不明
・こうした患者は認知症を合併するため、こうした患者層(高齢で認知症あり)をRCT(の患者層)が代表しているかは不明

・各RCTの血圧管理は良好(各中央値):RELY:131/77, ROCKET-AF 130/80, ARISTOTLE 130/82
・デンマークのコホート研究(血圧研究):140/90未満が33.2%しかいなかった
・the Copenhagen City Heart Studyでは26%
・RCTでは管理不良な高血圧患者は除外

・アスピリンは頭蓋内出血をワルファリン単独使用の2.4倍増化させる
・アスピリン併用率:RELY40%、ENGAGE-AF 29%だが心筋梗塞の既往は各17%、12%
・アスピリンの適応が適切だったのか疑問がわく
・75歳以上の心房細動患者の、虚血一次予防または安定狭心症にたいするアスピリンの効果は近年疑問視されている
・頭蓋内出血を減らすにはこうしたサブグループへの二者あるいは三者併用は考慮すべき。

【疑問】NOACは現実世界において、消化管出血をRCTより増やすのか?そのリスクを減らせる介入はあるのか?

・ダビガトラン150、リバーロキサバン、エドキサバンは消化管出血をワルファリンよりも増やした
・アピキサバンはワルファリンと同様
・頭蓋外出血の30日死亡率(5.1%)は頭蓋内出血(48.6%)に比べ低値だが、消化管出血はコストと死亡率に明らかに関与
・ワルファリンによる消化管出血の85%が入院する
・より重要なのは、消化管出血により抗凝固療法が中断され、そのことが死亡率増加につながる

・加齢により消化管の性状は傷害が受けやすいようになる
・確たる理由がない限り、高齢者でのアスピリンやNSAIDsの使用は避けるべき
・無症候性症例でPPIの効果は不確定
・消化性潰瘍既往者はヘリコバクター・ピロリ検査を施行しておくべき(対費用効果は不明)

・消化管出血減少の大きな妨げは、出血部位特定がされないこと
・出血時の休薬期間に関しても不確定
・各薬剤ごとに、出血部位の特異性が明確で無いので、消化管出血減少を目的とした薬剤選択ができるかどうか疑問
・鉄欠乏性貧血を診断し、消化管の精査を行うことが大事

### 年齢、血圧、アスピリン併用、消化管出血など、RCTと現実世界と異なることが丁寧に示されています。
特に高齢者では、不要なアスピリン、NSAIDsの併用を避け、血圧をよく管理し、消化管出血の既往はピロリ菌に注目せよ、という実践的なrecommendationとして捉えたい総説ですね。

私の拙い発表は以下のサイトを参照ください。
http://att.ebm-library.jp/conferences/2014/jcs/02.html
by dobashinaika | 2014-04-22 19:49 | 抗凝固療法:全般 | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


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