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2012年 08月 01日 ( 2 )

日経メディカルオンライン連載更新しました。「現時点の抗凝固療法の考え方(私案)」です

日経メディカルオンラインの拙連載「プライマリケア医のための心房細動入門」更新いたしました(無料登録必要)。
http://medical.nikkeibp.co.jp/

今回は第5回「CHADS2スコア1点以下で抗凝固療法を行うのはどんなとき?」です。

最近CHA2DS2-VAScスコアまで考えての抗凝固療法の適応が提唱されてきており、75才以上はもとより、65才以上でも抗凝固療法を積極的に考慮するような流れになりつつあります。

また日本のガイドラインにもCHADS2スコアは1点で積極的に推奨(特に新規抗凝固薬)されてきています。

一方、プライマリケアの現場では、特に循環器疾患に馴染みのない内科医や、外科系科目を標榜する医師の間では、CHADS2スコアでさえしっかり浸透しているとはいえない状況のように思います。

そうした現場の空気を考えると、上記の積極的適応拡大は、エビデンスとしても合理的とは思うものの、多くのPC医のスタンスからやや乖離したものと受け止められていることも事実かと思います。

ゆくゆくはCHADS2スコア1点および、65歳以上の全例を「推奨」とされるのかもしれませんが、それまでの間のPC医としての着地点を考えてみたのが、今回の「図3」です。

様々なご意見ご批判があるかと思いますので、どうぞご指摘いただければ幸いに存じます。

そして次回、ようやく新規抗凝固薬の使い方について踏み込みます!!
by dobashinaika | 2012-08-01 23:21 | 抗凝固療法:全般 | Comments(0)

イグザレルト発売2ヶ月後の「市販後調査、中間報告」

イグザレルト発売2ヶ月後の「市販後調査」の「中間報告」がバイエル薬品から出ています(同社ホームページ、医療関係者向け情報サイトに掲載されていますが、登録(無料)が必要です。
http://byl.bayer.co.jp/scripts/pages/jp/index.php


概要は以下のとおり
・ 平成24年4月8日から同年6月17日まで推定約9000人に処方された(出荷数量からの予測)

39例45件の有害事象を収集したが、死亡例、重篤な臓器における出血事象の報告(治験での定義による:頭蓋内、眼球内、脊髄内、心膜(心嚢)内、関節内、コンパートメント症候群を伴う筋肉内、または後腹腔内)はなし

・ 出血関連副作用症例数23例(件数25例)このうち「重篤」とされたものは9例9件
➢「重篤」9件の内訳は血便1,吐血1、結膜出血1,気管出血1、性器出血1、皮下出血4
➢「重篤」9例の年齢は80代3,70代3,60代2,50代1
➢「重篤」9例の中にCCr22が1人、CCr50代が2人
➢「重篤」9例のうち2例で抗血小板薬併用
➢「重篤」9例で外科的処置や輸血の必要例はなし
➢「重篤」9例の集結までの気管は1〜15日、1週間以内が6例

### 死亡例や重篤な臓器出血がなくて何よりでした。やはりダビガトランでの教訓がそれなりに生きているものと思います。ただ出血例報告では80歳代女性でCCr22という方が含まれています。やはりあれだけ腎機能の事が取り沙汰されても、このような事例はありえます。

腎臓内科の医師と話をしたりすると、腎機能を全く気にしないで処方箋を書く医師のどれだけ多いことの嘆きを必ず聴きます。

かく言う私も新規抗凝固薬が出て改めて、処方箋を書く時に腎機能のチェクの大切さを再確認した口です。

腎機能を必ずチェックすべき薬はプライマリケアでも多々あり、例えばフィブラートや高尿酸血症薬、抗菌薬、抗不整脈薬など絶対チェックすべきなのですが、一方安易に処方している医師も驚くほど多いのではと思います。

電子カルテの目立つところに、その人の血清クレアチニンまたはCCr記載欄を設けるべきかもしれません。
by dobashinaika | 2012-08-01 22:51 | 抗凝固療法:リバーロキサバン | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


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