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仙台市立病院研修医オリエンテーション「EBMによる診断」

本日午後、久しぶりに古巣の仙台市立病院に行き、研修医オリエンテーションの講義をしてまいりました。仙台市立病院では毎年10数人の医師になりたての研修医を採用しますが、初めの1週間は病院や医療保険の仕組みなどの講義に当てられます。私は開業後も「EBMについて」という講義を任され、今年で6回目になります。
講義はこんな感じです。

小田倉(以下O):「43歳男性、3時間前まで胸が痛かったという人が外来を受診しました。この情報だけで狭心症である確率は何%くらいだと思いますか?」
→研修医の先生に何%くらいか紙に書いてもらい、答えてもらう。10~60%と幅広い答えが得られる。
O:「では、問診をして胸の骨の後ろが押されるように痛い、坂を上ると痛い、休むと5分で落ち着く、という情報を得ました。さて狭心症である確率は何%になるでしょうか?」
→この時点でだいたい皆60~80%で一致してくる。
O:「もしこの確率が50%くらいだと考えた場合、次にどんな検査をしますか?また80%と考えた場合はどんな検査をしますか?」
→運動負荷試験、心電図、心臓カテーテル検査など様々な意見が出される。

実際は例えば「胸の骨の後ろあたりが、坂を上ると痛くなる」40代男性の場合、狭心症である確率は何%かという問いには、おおまかにデータベースが存在し、40~50%くらいであることがわかっています。こうしたデータをエビデンスと呼び、これを踏まえて患者さんの検査が計画されるべきです。確率が80%くらいならすぐに確定診断のためにカテーテル検査を考えるべきです。50%くらいであればもう少し診断を絞り込むために、運動負荷心電図など痛くない検査(非侵襲的検査)を計画し、カテーテル検査はその後に考えます。

医師は、このようなエビデンスに基づく診断を行うべきであり、このように順序立てて考えることで、無駄な検査や性急なカテーテル検査を少なくできる、ということを医師になりたての先生たちに伝えてきたつもりです(しかっリ伝わったかどうかは不安ですが、、、)。

今回講義を受けた新人の医師たちは大変熱心に話を聞いてくれ、また以前と違い医学部でしっかり教育されているためか上記のようなEBMの知識も、すでにしっかり身に付いているようで、大変頼も仙台市立病院研修医オリエンテーション「EBMによる診断」_a0119856_23142311.jpgしく思いました。
by dobashinaika | 2009-04-02 23:15 | EBM


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


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