「第6回どばし健康カフェ:認知症についてなんでも語りあいましょう」開催いたしました。
10月31日は,当院待合室において「第6回どばし健康カフェ:認知症についてなんでも語りあいましょう」を開催いたしました。
今回も約20人の方にお集まりいただきました。
20代の方から80代の方までで,うち半分は初参加の方でした。医療従事者,医療関係の方が半数程度で,半分が当院の患者さんまたはネットやチラシを見て申し込まれた方です。
まず認知症に関するドラマ形式のビデオと,簡単なミニレクチャーのあと,前半セッションとして
「認知症の人の世界をイメージしてみて下さい」という設問を投げかけてみました。「今まで思い出せていたことが、思い出せなくなってきたら?
時間や場所、人の見当がつかないとしたら?」
そうなる事を想像したことがあるか,そうなった時のことをあなたはどう考えるか,周りの人はどう考えるか。」について3グループに分かれて自由に語り合っていただきました。
当日出てきた各参加者の言葉を列挙してみます。
「自分が認知症になることをどう考えるか」
・怖い
・知らず知らずなってしまう,自分で気が付かないことが怖い
・違う世界に行ってしまう不安
・昔のことが思い出せなくなるのが不安
・友達,家族の名前が思い出せなくなる(恐怖心がある)
・子供の頃の記憶しかなくなってしまう
・仕事をやめなくてはならない
・経済的な面の不安
・想像できない
・わからない,想像できない
・他人ごとでなくもっと自分のこと,身近なこととして考える必要がある
・考えないようにしている
・自分には関係ない,それよりひとと対話してたくさんお話するのが良い
・冬にパジャのまま歩き回っていたひとを見たことがある。「別の世界にいる」と感じた
・寂しい,孤立感
・なるべく妄想などを起こさないように気をつけている
・今まで心のなかにあった感情が(そのまま)出てしまうのではないか
・なってしまったら自分は困らない
・そばで誰かがいてほしいと思う
・今まで出来たことができなくなる
・外出したり暴れたりしてしまうのではないか
・家族に迷惑がかかる
・地域の人の目が気になる
・好きなことをやるのが良い
・病院には行きたくない
・周囲に知られたくない
・周囲の目が不安→その周囲のことすらわからないのでは
・一人暮らしだと全部自分でしなければならない(のにできなくなる)
・施設があるのは安心
・感情は残っていると思うので,言葉遣いが大切,相手を信用する関係を
・秘密を話し出してしまうのはないか(と不安)
・他人が怖くなり引きこもってしまう
あるグループでは自分が認知症になることを考えたことのある人が6人中4人でした。
こうしたことを踏まえ,後半では「家の人,親しい友人が認知症になったら,あなたはどんなふうに接すると思いますか?どんなふうに接したら良いと思いますか?家族や職場,地域でどのように取り組んだら良いと思いますか?」といった内容で話し合いました。
・どう対処していいのかもわからない
・子どもたちがもっと認知症につてい知る機会を作る
・地域で支える必要がある
・適切な施設がないので,地域で支えることを考える
・会社の理解が必要:配置転換,仕事が続けられる環境
・周りに迷惑がかからないような環境,社会
・認知症の人に優しく接することはできるか→ずーっとはできない。介護サービスを利用しよう!
・親が認知症になったら受け入れられるか?→介護する家族をフォローしてくれる場所がほしい
・認知症になる前と同じように接したい(接してほしい)
・幼児のように接してほしくない
・高齢者と子供,地域などの交流の場の充実:資源回収,芋煮会,運動会
・被災地にあるお茶飲み会のような,気軽に相談できる場を作る
・かかりつけ医や地域での勉強会があるといい
・施設の充実
・国は予算を削らないでほしい
・家族はショックを受け,信じたくないと思う
・元気な時を知っているだけに諦めきれない
・治るのではないかと思ってしまう
・本人に治ることを要求してしまう
・本人に対し怒ってしまうのではないか
・(家族がかかってしまったという)現実を認めたくない
今回,認知症という,「今そこにある」非常に身近でかつ切実な問題だけに,各グループでも話は尽きることなく,これまでにもまして熱かったように思います。また新聞社や雑誌の取材もありました。
多くの市民の方が「不安」「恐怖」「恥ずかしい」」「どうにもならない」というネガティブな感情を抱いている一方で,その対策として,家族を始め地域,町内会,子ども会などの周囲からのサポートの大切さを強調する方が多く見受けられました。
また,勉強の機会や,気軽に相談できる環境を望む声も多く聞かれました。
今回浮き彫りになった色々視点を整理して,今後共より深く掘り下げたテーマで当カフェでも扱っていこうと思いました。
そして,当院としても認知症に対する不安,恐怖感,絶望感を少しでも緩和できるような,場や地域のスペースづくりを進めていきたいと思います。
参加された皆様,アンケートも含めてご協力ありがとうございました。
次回は来年1月16日を予定しております。詳細が決まり次第お知らせ申しあげます。
今回も約20人の方にお集まりいただきました。
20代の方から80代の方までで,うち半分は初参加の方でした。医療従事者,医療関係の方が半数程度で,半分が当院の患者さんまたはネットやチラシを見て申し込まれた方です。
まず認知症に関するドラマ形式のビデオと,簡単なミニレクチャーのあと,前半セッションとして
「認知症の人の世界をイメージしてみて下さい」という設問を投げかけてみました。「今まで思い出せていたことが、思い出せなくなってきたら?
時間や場所、人の見当がつかないとしたら?」
そうなる事を想像したことがあるか,そうなった時のことをあなたはどう考えるか,周りの人はどう考えるか。」について3グループに分かれて自由に語り合っていただきました。
当日出てきた各参加者の言葉を列挙してみます。
「自分が認知症になることをどう考えるか」
・怖い
・知らず知らずなってしまう,自分で気が付かないことが怖い
・違う世界に行ってしまう不安
・昔のことが思い出せなくなるのが不安
・友達,家族の名前が思い出せなくなる(恐怖心がある)
・子供の頃の記憶しかなくなってしまう
・仕事をやめなくてはならない
・経済的な面の不安
・想像できない
・わからない,想像できない
・他人ごとでなくもっと自分のこと,身近なこととして考える必要がある
・考えないようにしている
・自分には関係ない,それよりひとと対話してたくさんお話するのが良い
・冬にパジャのまま歩き回っていたひとを見たことがある。「別の世界にいる」と感じた
・寂しい,孤立感
・なるべく妄想などを起こさないように気をつけている
・今まで心のなかにあった感情が(そのまま)出てしまうのではないか
・なってしまったら自分は困らない
・そばで誰かがいてほしいと思う
・今まで出来たことができなくなる
・外出したり暴れたりしてしまうのではないか
・家族に迷惑がかかる
・地域の人の目が気になる
・好きなことをやるのが良い
・病院には行きたくない
・周囲に知られたくない
・周囲の目が不安→その周囲のことすらわからないのでは
・一人暮らしだと全部自分でしなければならない(のにできなくなる)
・施設があるのは安心
・感情は残っていると思うので,言葉遣いが大切,相手を信用する関係を
・秘密を話し出してしまうのはないか(と不安)
・他人が怖くなり引きこもってしまう
あるグループでは自分が認知症になることを考えたことのある人が6人中4人でした。
こうしたことを踏まえ,後半では「家の人,親しい友人が認知症になったら,あなたはどんなふうに接すると思いますか?どんなふうに接したら良いと思いますか?家族や職場,地域でどのように取り組んだら良いと思いますか?」といった内容で話し合いました。
・どう対処していいのかもわからない
・子どもたちがもっと認知症につてい知る機会を作る
・地域で支える必要がある
・適切な施設がないので,地域で支えることを考える
・会社の理解が必要:配置転換,仕事が続けられる環境
・周りに迷惑がかからないような環境,社会
・認知症の人に優しく接することはできるか→ずーっとはできない。介護サービスを利用しよう!
・親が認知症になったら受け入れられるか?→介護する家族をフォローしてくれる場所がほしい
・認知症になる前と同じように接したい(接してほしい)
・幼児のように接してほしくない
・高齢者と子供,地域などの交流の場の充実:資源回収,芋煮会,運動会
・被災地にあるお茶飲み会のような,気軽に相談できる場を作る
・かかりつけ医や地域での勉強会があるといい
・施設の充実
・国は予算を削らないでほしい
・家族はショックを受け,信じたくないと思う
・元気な時を知っているだけに諦めきれない
・治るのではないかと思ってしまう
・本人に治ることを要求してしまう
・本人に対し怒ってしまうのではないか
・(家族がかかってしまったという)現実を認めたくない
今回,認知症という,「今そこにある」非常に身近でかつ切実な問題だけに,各グループでも話は尽きることなく,これまでにもまして熱かったように思います。また新聞社や雑誌の取材もありました。
多くの市民の方が「不安」「恐怖」「恥ずかしい」」「どうにもならない」というネガティブな感情を抱いている一方で,その対策として,家族を始め地域,町内会,子ども会などの周囲からのサポートの大切さを強調する方が多く見受けられました。
また,勉強の機会や,気軽に相談できる環境を望む声も多く聞かれました。
今回浮き彫りになった色々視点を整理して,今後共より深く掘り下げたテーマで当カフェでも扱っていこうと思いました。
そして,当院としても認知症に対する不安,恐怖感,絶望感を少しでも緩和できるような,場や地域のスペースづくりを進めていきたいと思います。
参加された皆様,アンケートも含めてご協力ありがとうございました。
次回は来年1月16日を予定しております。詳細が決まり次第お知らせ申しあげます。
by dobashinaika
| 2015-11-01 21:22
| 土橋内科医院
|
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土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。
by dobashinaika
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筆者は、2013年4月以降、ブログ内容に関連して開示すべき利益相反関係にある製薬企業はありません
●医療法人土橋内科医院
●日経メディカルオンライン連載「プライマリケア医のための心房細動入門リターンズ」
●ケアネット連載「Dr,小田倉の心房細動な日々〜ダイジェスト版〜」
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