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カナダの新しい心房細動ガイドラインはわかりやすい:CJC誌

カナダの心房細動ガイドラインがアップデートされました、

2014 Focused Update of the Canadian Cardiovascular Society Guidelines for the Management of Atrial Fibrillation
Can J Cardiol. 2014 Oct; 30(10):1114-30.


たくさんあるので、<脳卒中予防原則>の要点だけ紹介

推奨
1.心房細動(粗動)は、発作性、持続性を問わず脳卒中の予測インデックス(CHADS2スコアに基づいたCCAアルゴリズム)をを使って層別化すべき(推奨度強、高エビデンスレベル)

2.65歳以上またはCHADS2スコア1点以上の殆どの患者で抗凝固療法(強、中レベル)

3.CCSアルゴリズムでリスクがない(65歳未満またはCHADS2スコア0)、かつ血管疾患あり(冠動脈、大動脈、末梢)の時はアスピリン81mg(普通、中)

4.CCSアルゴリズムでリスクがない(65歳未満またはCHADS2スコア0)、かつ血管疾患なしは、抗血栓薬なし(普通、低)

5.非弁膜症性心房細動の抗凝固療法はワルファリンに優先して(可能なときは)ダビガトラン、リバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバンを用いるべき(強、高)
※「非弁膜症性」とはリウマチ性僧帽弁狭窄症、機械弁、生体弁、僧帽弁形成がないこと

6,人工弁、僧帽弁狭窄症、eGFR (CCr)15~30の時はワルファリン(強、中)
※高齢、腎不全、低体重がない場合は2用量の家、一般に高用量を用いるべき
※ダビガトラン内服者では、脳卒中と出血リスクの観点から75歳以上は110mg1日2回にすべき。

7.抗凝固療法の適応ながら抗凝固薬を拒否する場合はアスピリン81mg+クロピドグレル75mgを使うべき(強、高)
a0119856_21294159.jpg


### 以前からカナダのガイドラインは大変クリアカットで使い安いと思っていましたが、この改訂版でもこれまでの各国のガイドライの中では最も使いやすい気がします。

アルゴリズムというのは、一番使いやすいです。しかもシンプル。CHADS2スコアの年齢を65歳以上にしてしまったところ、CHADS2スコア0点は血管疾患があればアスピリンにしたところ、が他のガイドラインと大きく違うと思われます。「女性だけ」「血管疾患だけ」はエビデンスがないからと退けています。

CHADS2スコアの年齢を65歳にして使うやり方は、私も拙著などで以前から提唱しておりますね^^。

NOACの使い分けに関しては、直接比較がないので、この薬をあの薬よりも選ぶという点で臨床家に与える影響を討論し、統計処理を行った間接比較は2つあるものの、その限界を知るべきだとしています。これも全く同感。

サブ解析については、
・ダビガトラン150は75未満でよいが75歳以上は110が良い
・アピキサバンとリバーロキサバンは75歳前後で結果に変わりはない。eGFR(CCr)30〜50ではリバーロキサバンか青いきサバンが良いかもしれない
・初期論文ではダビガトランは心筋梗塞をワルファリンとり増やしたが、追加データが出るとそれは明らかでなくなった
・メタ解析ではダビガトランはより心筋梗塞が多いとされ、全死亡率はへらすものの、最近のFDA研究はダビガトランとワルファリンの心筋梗塞が波動程度であるとしている
・消化管出血ははダビガトラン150とリバーロキサバンで最も多い
・ダビガトランの所見はFDAの大規模コホート研究で明らかになった。ディスペプシアと早期服薬中止例が多い
という解説付きです。

抗血小板薬の使用は意見がわかれるかもしれませんが、個人的にはCHA2DS2-VAScスコアを考えるより、このアルゴリズムで考えたほうがわかりやすいです。

他の項目も興味深いので、順次読んでいきます。

2012年の旧ガイドラインはこちら
http://dobashin.exblog.jp/14915909/
by dobashinaika | 2014-10-01 21:31 | 抗凝固療法:ガイドライン | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


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