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甲状腺機能低下と心房細動発症率は関連なし:フラミンガム心臓研究より

American Heart Journal 10月18日付オンライン版より

Relation of Hypothyroidism and Incident Atrial Fibrillation (from the Framingham Heart Study) http://dx.doi.org/10.1016/j.ahj.2013.10.012

【疑問】甲状腺機能低下症と心房細動発症率との関係は?

P:フラミンガム心臓研究登録患者6653人のうち、甲状腺刺激ホルモン(TSH)未測定者、甲状腺機能亢進(TSH<0.45),TSH>19.9。心房細動既往例を除く5069例(52%女性、平均57歳)

E/C:TSHにより以下の3分に分類:≥0.45 to <4.5, 4.5 to <10.0, 10.0 to ≤19.9 μU/L

O:10年間の心房細動発症率

【結果】
1)心房細動新規発症:277例

2)TSHの標準偏差1増加と心房細動新規発症は無関係(ハザード比1.01、p=0.43)

3)甲状腺機能低下と10年発症リスクに有意な相関なし(TSH≥0.45 to <4.5 μU/L をレファランス)

4)TSH最低4分位と最高4分位とで心房細動新規発症率に有意差なし

【結論】一般住民対対象試験では甲状腺機能低下と心房細動新規発症とは関連なし

### 以前取り上げたスウェーデンの大規模後ろ向きコホート研究とは異なる結果となっています。
スウェーデンの方は、対象58万人で、TSHレベルと心房細動新規発症率はきれいに相関していました。
http://dobashin.exblog.jp/16924707/

対象群の取り方は本研究がTSH0.4〜4.5、スウェーデンが0.4〜5.0とほぼ同じです。
どこが違うのでしょうか?
おそらくスウェーデンの方は、GPに通う人のうち甲状腺スクリーニングを行ったひと対象ですので、GPが甲状腺機能異常を疑ってのちに血液検査を施行した人が対象となっているのに対し、フラミンガム研究は、登録患者の多くが採血されていて比較的バイアスのないコホートであることが違うと思われます。

TSH低値は、心房細動新規発症増加と関連はあると思われますが、TSH高値との関連はよくわからないのかもしれません。臨床的には起きにくいか正常と同等かの違いですので、大きな間違いはなさそうに思います。

以下のメタ解析もあります。
http://dobashin.exblog.jp/15155960/
by dobashinaika | 2013-10-23 23:22 | 心房細動:リアルワールドデータ | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


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