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リスク/意思決定に関する最近のツイート(私ので僭越ですが。。)

ちょっとした原稿依頼があったので、ここ1か月くらい、ツイッターでぶつぶつ言った患者—医療者関係やリスクコミュニケーション関係の戯れ言をまとめてみました。
ツイッターをやっていると、こういうときパッチワーク作業ができて重宝です。
こうして見るとほんとに大したこと言ってないですね(笑)。何でこんなこと言ったんだろうっていうのもままあります。ご批判いただければ幸いです。

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「語りえぬことには沈黙しなければならない」この人類史上最も有名な一文も、われわれ医者にとってはツラい一言ことだなあ。語りえぬことばかりでも語れねばならない毎日だから。

どこまでが語りえることなのか、それを明らかにすることから始まることがありますよね。難しい命題ですが。

BMJに「インフォームドチョイス」を知識と態度から定義づけた論文が載っていたが、その知識の元になる情報の質と伝達方法にすでにバイアスが入る可能性がある。

恐怖心を定量化する試みって、何かあるのだろうか?定量化できたとして知識によってどのくらい影響されるか知りたいところ

月1回l健康教室をやっていますが、はじめは患者さんの「リテラシー」向上を目的にしていましたが、途中から自分の「患者さんに対するリテラシー」向上も必要であることに気づかされました。患者さんは疾患を、そしてわれわれ医療者をどう考えているのかをまず読み取らねば。

時々さる外科系医療機関から「手術には支障がない」「手術は見あわせた方が良い」のどちらかに丸をつけるような返信用紹介状が同封された患者照会があって、正直困る。リスクの寡多だけ答えるようにしてるけど。

あまり良くなっていないのに、「少しはいいんですが、まだ。。。」という患者さんの心理は、自分が病気になった時よくわかる。治りたいという願望と医者への気遣いと。

EBMを日常診療に生かす方法について、開業医の先生向けに話していたら、いつの間にかリスクコミュニケーションの話しになっていた。

地震があっても自分の頭の上だけには屋根が落ちてこないと考えるのが「楽観バイアス」今回そんなバイアスが自分にもかかっていたことを改めて自覚。バイアスを自覚することこそまず大切なんですね。

例えばコレステロールの高い患者さんにいくら心筋梗塞のリスクを説明しても、心のどこかで「自分そうはならない」と思いこんでいる。その思考が心に占める割合がものすごく大きい人と小さい人がいて、その差はどこから来るのかが、前々から知りたいことなのです。

RT xxxxxx: こういう記事でリスク心理学の知見が語られるようになったのはいいことだ。 http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=41412&from=tb

リスク認知について「未知性」「恐ろしさ」の2因子が言われているが、知識でいくら未知性を補っても、後者が根強い場合、安心を得ることは難しい。そこの転換点は個人差が大きいと思う。

放射線被ばくに関して、医学的、疫学的にあまりにもありえない言説を目にすると、無力感に襲われる。患者さんがあやしい健康食品をよく効くと言うのを聞いたのと同じ感覚。何とか医学的な説得を試みても難しいことが多い。

患者満足度 × 医療者満足度を最大にすることが医療の目標かも。足し算でなく、かけ算なのがミソ

@xxxxxxx ありがとうございます。足し算だと一方かがかなり小さくでも、他方が十分大きければ見かけ上大きく見えますので。それだとかけ算では小さくなりますから、そこがミソのつもりです。言葉の遊びですけど。

用語が表している範囲って専門家と受け手とではかなり違う。「動脈硬化」と一口に言っても医者は幅広い意味で使うが、患者さんは狭い危機的イメージでとらえる。その幅や質の違いをおさえないとなあ。原発問題で出てきたキーワードの取り扱いも一緒のような気が。

原発にまつわるリスクコミュニケーションの混乱は、医療現場での日々のコミュニケーションミスマッチにそのままあてはまるので、身につまされる。「可能性はゼロではない」言い方なんてその典型。医者は当たり前だと思って軽く言うけど、患者さんはそれを100%と捉える。

同意です。リスク定量自体が明らかでない(または明らかにしない?)場合、もっと混乱しますね、RT @xxxxxx はじめまして。仰る通りだと思います。でも最近は訴訟が多い関係で少しでもリスクがあれば医師はしっかり強調しますが、原発の場合はそこがあやふやすぎると思います

夜間、床につくと、自分の心臓の鼓動を地震と思ってしまい眠れない不整脈の患者さん来院。まだまだ余震の影響は続く。

『正しく怖がる」という場合の「正しく」は「理性的に」とか「科学的に」という意味で使われるるように思うけど、だとしたらそれ原理的に不可能ではないだろうか。

厳密には、「不可能と知りつつも、正しく怖がるように努力する」というのが「正しい」態度なのでは。

患者さんが自分の考えで服薬をやめることって、医者が考えているよりもはるかに多いと思う。患者さんのその考えをまず尊重したい。そこからコミュニケーションの開始。

「モニター」と「モンスター」の語源は同じだそうです。こわいもの、わけのわからないもの→だから監視する。なるほどね。

手術や服薬を拒否する患者さんは多いが、非常に低い確率でも、きわめて重大な結果をきたす事柄への態度決定は、科学では答えが出ない。問うことはできるけど。原発についても同じ。

リスク客観主義とリスク構成主義とがある。どちらの立場に偏りすぎてもだめ。でもそのバランスとるのは超難題ですね。
by dobashinaika | 2011-06-12 23:38 | リスク/意思決定 | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


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