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アミオダロンはワーファリン管理に影響するか(ARISTOTLE後付解析):JACC誌

J Am Coll Cardiol. 2014 Oct 14;64(15):1541-50. doi: 10.1016/j.jacc.2014.07.967.
Amiodarone, Anticoagulation, and Clinical Events in Patients With Atrial Fibrillation: Insights From the ARISTOTLE Trial.
Flaker G et al


疑問:アミオダロンは実際にワルファリンに影響をあたえるのか?

方法:
・ ARISTOTLE試験の後付解析
・割付にアミオダロン服用群と非服用群を比較
・非服用群はプロペンシティースコアで補正

結果:
1)アミオダロン内服:2051例11.4%

2)ワルファリン服用例のうちアミオダロン服用群のTTR:56.5% vs. 非服用群63%、p<0.0001

3)脳卒中/全身性塞栓症:アミオダロン群1.58%/年vs. 非服用群1.10%/年:HR1.47(1.03-
2.10), p=0.0322

4)全死亡率及び大出血:アミオダロン群で高い傾向だが有意差なし

5)アミオダロン服用群
・脳卒中/全身性塞栓症:アピキサバン群vs.ワルファリン群=1.24%/年 vs 1.85%/年:HR0.68 (0.40- 1.15)
・全死亡:アピキサバン群vs.ワルファリン群=4.15%/年 vs 5.65%/年:HR0.74 (0.55-0.98)
・大出血:アピキサバン群vs.ワルファリン群=1.86%/年 vs 3.06%/年:HR0.61 (0.39-0.96)

6) アミオダロン非服用群
・脳卒中/全身性塞栓症:アピキサバン群vs.ワルファリン群=1.29%/年 vs 1.57%/年:HR0.82 (0.68- 1.00)
・全死亡:アピキサバン群vs.ワルファリン群=3.43%/年 vs 3.63%/年:HR0.93 (0.83-1.05)
・大出血:アピキサバン群vs.ワルファリン群=2.18%/年 vs 3.03%/年:HR0.72 (0.62-0.84)

7)アピキサバンの治療効果へのアミオダロンの交互作用はない

結論:アミオダロン使用は脳卒中/全身性塞栓症増加およびTTR低下と明らかに関連あり。アピキサバンは脳卒中/全身性塞栓症、全死亡、大出血をアミダロンの有無にかかわらず減らした。

###アミオダロンは日本では一般臨床では殆ど使われていませんが、欧米ではリズムコントロールの第一選択としてかなり使われています。私も肥大型心筋症を中心に処方し、今は難治性心房細動でアブレーションが同意できない方に処方し、もちろん慎重使用が必要ですが、他の抗不整脈薬よりは格段に切れが良い印象があります。

アミオダロンはワルファリン代謝に必要な肝のCYP2C9を抑制しますので、理論的にはワルファリンの血中濃度を上昇させ、出血が多くなることが予想されます。

しかしこれまでAFFIRM試験などでもその傾向は顕著ではありませんでした。今回のアリストテレスではワーファリンにかなり影響を与えているようです。TTRが下がり、INR3以上の症例が増えたとのことです。

ただし出血が増えたのではなく、脳卒中/全身性塞栓症が増えたのが理論とはやや異なる点かもしれません。

アミオダロン群ではTTRは56.5%で、非服用群は63.0%であり、INR3以上が増えたとはいえ15%と12.8%ですので、むしろアミオダロンでINRが上下乱高下してしまい、結果としてINR低下も招いたりして有効性が落ちるのかもしれません。

しかしながら、この論文自体後付解析で、プロペンシティで補正しているとはいえ交絡因子はたくさん。そして利益相反も以下のとおりです。
This study was sponsored by Bristol-Myers Squibb and Pfizer.

アミオダロン使うときは、INRに特に細心の注意を、くらいに受け止めておきます。

今日のお散歩にゃんこ
黒猫で、毛並みがきれいです。
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by dobashinaika | 2014-10-16 21:42 | 抗凝固療法:ワーファリン | Comments(0)

ケアネット連載;心房細動アブレーション前後でワルファリンを継続すべきか?:更新いたしました

ケアネットに連載中の「Dr. 小田倉の心房細動な日々~ダイジェスト版~」
第7回は「心房細動アブレーション前後でワルファリンを継続すべきか?」です。

最近アブレーション前後でワーファリンをやめないで継続する施設が増えてきておりますが、それを裏付けるデータです。

http://www.carenet.com/series/afjournal/cg001089_0007.html
(無料登録が必要です)
by dobashinaika | 2014-07-18 00:37 | 心房細動:アブレーション | Comments(0)

抗凝固療法のshared decision makingあるいはワーファリンの偉大さ:抗凝固薬関連雑誌より

抗凝固療法に関する雑誌に、拙稿2題掲載されています。

1つは、メディカルレビュー社の”Cardio-Coagulation 循環器における抗凝固療法”2014年6月号
の「プライマリケア医のための抗凝固療法セミナー ―Common Diseaseとしての心房細動治療」の第2回連載で「超高齢者に対して抗凝固療法を行うべきか?」というテーマで書かせていただきました。
http://www.m-review.co.jp/magazine/detail/J87_01_02

86歳女性、高血圧、糖尿病、心不全、認知症、転倒リスクあり。こうした方に抗凝固療法を施行すべきか? という問です。

こうしたいわゆるcomplicatedあるいはcomplexなケースでは、抗凝固療法のリスクベネフィットを明確に提示することはできません。不確実性の世界となります。このようなケースでは、一般的には出血を恐れるため、抗凝固薬は出さず、もし脳塞栓症が起きた時の事態を受け入れられるかどうかを一応ご本人ご家族にお聞きし、納得いただいた上で、「出さない」という選択をすることが多いと思います。

私、以前からこうしたある意味情緒的で出血リスク過大評価の姿勢にはやや疑問を持っていて、超高齢者というエビデンスの極めて乏しい状況であっても、それなりに見るべきデータはあるのであり。超高齢者での抗凝固薬のリスクベネフィットをしっかり見極めて、患者さんご家族に平易に提示し、考えながら意思決定する、Shaered Decision Making(SDM)の姿勢が欠かせないと考えていました。

むしろご家族という当事者が増える分だけなおさら情報の共有、意思決定の共有がなされなければならないと思います。

字数の関係でもう少し掘り下げたいポイントに触れられませんでしたので、そのうちブログで存分に取り上げるつもりでおります。

なおこの連載の私の担当はあと2回続く予定です。

もう1つはメジカルビュー社の”Heart View”2014年7月号
「抗凝固療法と患者アウトカム」と題して書かせてていただきました。
http://www.medicalview.co.jp/catalog/MAGA17541-14-07-0.html

ワ−ファリンと3つのNOACのそれぞれにつき、塞栓症、出血、ネットクリニカルベネフィット、死亡率に分けてRCTおよび観察研究を紹介しております。またアウトカムに及ぼす服薬アドヒアランスについても触れています。

今回各薬剤のアウトカムを洗いなおしてみて、改めてワーファリンに関するエビデンスの膨大さと信頼性を感ぜざるを得ません。幾つものメタ解析とシステマティックレビュー、そして観察研究から患者教育、SDMツールに至るまで、非常に多岐にわたり、多角的に検討されてきた薬剤です。それに対しNOACのエビデンスはまだまだ脆弱で、淡白です。RCT上の相対リスクで見る限り、NOACのほうがやや有利ですが、圧倒的に有利というわけではありません。消化管出血などのアウトカムではむしろワーファリンの王が少ない薬剤もあります。また絶対リスクで見た場合、ワーファリンに対するNNTはそんなにいいわけではありません。

例えてみるとワーファリンは古代から遺る枯木や大木、下草などが混在した鬱蒼とした森のような存在。かたやNOACは新たに植樹された若い人工林のようなもの。夾雑物が少なく歩きやすいですが、なんとなく味気なく頼りない。

まだそんなこととお思いの向きもおられるかもしれませんが、けっしてNOAC礼賛に傾かないよう、私なりに批判的な目で書いたつもりですので、機会がありましたら、お読みいただければ幸いです。

(それにしてもこの2つの出版社、名前が紛らわしいですね。)
by dobashinaika | 2014-07-08 22:33 | 抗凝固療法:全般 | Comments(0)

抗凝固薬ごとの硬膜下出血比較;Stroke誌

Stroke.2014; 45: 1672-1678
Vitamin K Antagonists and Risk of Subdural HematomaMeta-Analysis of Randomized Clinical Trials
Ben J. Connolly,et al


疑問:硬膜下血腫とVKAの関係

方法:
・Cochrane Central Registerによる検索
・1980からのビタミンK阻害薬(VKA)と抗血小板薬またはNOACとの比較RCT検索

結果;
・19RCT

・92156人中硬膜下血腫275人

・VKA使用:
対抗血小板薬:オッズ比3.0(1.5~6.1)
対Xa阻害薬;オッズ比2.9 (2.1-4.1)
対直接トロンビン阻害薬:オッズ比1.8 (1.2-2.7)

.絶対リスク
VKA:2.9/1000人年

結論:VKA投与下の硬膜下血腫は抗血小板薬の3倍。NOACはワーファリンより明らかに少ない。抗血小板薬とNOACのリスクは同じ

### 硬膜下血腫は大事なんです。転倒による急性の場合と高齢者における慢性のものと両方共高齢者には深く関係しています。その区別まではアブストラクトからはわかりませんが、やはりNOACのほうが良さそうですか。
by dobashinaika | 2014-07-01 22:58 | 抗凝固療法:比較、使い分け | Comments(0)

ケアネット連載:心房細動な日々〜ダイジェスト版〜更新しました。今回は透析とワルファリンの関係

ケアネット連載:Dr. 小田倉の心房細動な日々~ダイジェスト版~の第4回が更新されました。

今回は「透析施行中の心房細動患者におけるワルファリンと脳卒中・出血リスクの関係は?」というテーマで、Circulation誌に1月に掲載されました透析患者さんを対象とした、抗凝固療法のアウトカムに関する後ろ向きコホート研究を取り上げました。

もともと透析患者の抗凝固療法については十分なエビデンスはなかったのですが、この論文は比較的大規模な対象を扱っています。

かなり通常のpopulationとは違う結果が出ているようですが、ただし、やはり交絡因子その他には注意が必要ですね。

http://www.carenet.com/series/afjournal/cg001089_0004.html
(無料登録が必要です)
by dobashinaika | 2014-05-08 22:52 | 抗凝固療法:全般 | Comments(0)

PT-INRの迅速検査はワルファリン管理を改善させる:Circulation J誌

Circulation J 4月8日オンライン版より

Introduction of Point-of-Care Testing in Japanese Outpatient Clinics Is Associated With Improvement in Time in Therapeutic Range in Anticoagulant-Treated Patients
Okuyama Y et al
http://dx.doi.org/10.1253/circj.CJ-13-1256


【背景】ワルファリは心房細動患者の脳卒中リスクを減らすが、中等〜高度のTTR管理が要求される。PT-INRのポイントオブケア(POC)検査はワルファリン服用患者のTTRを改善させるという仮説を立てた。

【方法・結果】
・PT-INRのPOC検査を提供できる8外来クリニックが参加
・POC検査導入前後最低12ヶ月間ワルファリンを内服した連続148例対象
・POC導入前後のTTRを比較

・POC導入後のTTRは、導入前に比べ有意に高い:51.9%±33.0% vs. 69.3%±26.3%;P<0.0001
・TTR改善度は、POC導入前のTTRが低い(70%未満)患者で統計学的にあきらか。
・POC導入後、INR目標値を超えた時間は変わらなかった:3.7%±10.6% vs. 3.3%±6.3%, P=0.7322
・POC導入後、INR目標値を下回った時間は明らかに改善された:44.4%±34.4% vs. 27.4%±27.6%, P<0.0001

【結論】POC検査の導入はTTR改善と相関する。特にINR目標域を下回る時間が減少する。

### 尊敬する大阪大学の奥山先生の論文です。INR管理におけるコアグチェックの有効性を示した非常に臨床に役に立つ論文と思います。

当院でもコアグチェックを使用していますが、採血後約1分でINRが測定できます。

これを使うと、使用前に比べTTRが平均52%から69%に改善し、とくにアンダードーズの期間が短縮した。というのが主所見です。

この理由として奥山先生は、
1)医師がワルファリン用量を調節しやすい。INR測定の間隔が約10日間程度短くなるため
2)その場で結果が出ることによる、ワルファリン服薬への理解の向上と服薬アドヒアランスの改善
を挙げられています。

私もこの推察のとおりと思います。
当院でも開業当初の2〜3年、検査会社に外注する形でINR測定を行っておりました。
採血結果は早くても翌日午後に伝票として届けれられていました。
当院では、当時、もしINRが至適レベルであれば患者さんには連絡しない。
上回ったら、翌日夕方に患者さんに電話をして、ワルファリンを0.5mg程度減らすように指示し、
下回っていたら、予備に渡しておいた0.5mg製剤を追加して飲むように指示していました。

こうすると、上回った場合、例えば3.5mg出していた方が3mgに減らすときは良いのですが、3mgを2.5mgに減らすときは1mgをご自分で割っていただくが、別に前もって0.5mgも処方してそちらに切り替える、あるいは3mgと2mgを隔日で交互に飲んでもらう、というようにしました。

下回った場合は、前もって0.5mgを出しておいて、そちらを追加してもらうようにしていました。

このやり方は、十分理解力のある方でないと服用量を誤る可能性があります。また、上回った場合は電話を必ずしていましたが、下回った場合、たとえば70歳以上で1.4〜1.5くらいだったら、電話をしないでそのままのこともありました。やはり下回った場合、どこかで出血は回避できるとの妙な安心感から、電話をつい怠ってしまうことがあったように思います。

コアグチェックではこの億劫感が解消されますので、下回った時間が顕著に改善されたのだと思います。

TTR69%まで改善できればもう少しでNOACも要らないレベルになりそうですね。

コアグチェックは、指先からも採血でき、当院では患者さんに好評です。しかし最大の問題は検査キットのコストですね。
これが高いゆえに導入していないクリニックも数多いと思います。安くなればもっともっと普及するように思います。
by dobashinaika | 2014-04-25 23:47 | 抗凝固療法:ワーファリン | Comments(0)

心房細動アブレ−ション前後でワルファリンを継続すべきか?:Circulation誌

Circulation 4月17日オンライン版

Periprocedural Stroke and Bleeding Complications in Patients undergoing Catheter Ablation of Atrial Fibrillation with Different Anticoagulation Management: Results from the "COMPARE" Randomized Trial
doi: 10.1161/CIRCULATIONAHA.113.00642
Luigi Di Biase et al


【疑問】心房細動のカテーテルアブレ−ション前後でワルファリンを継続すべきか

P:CHADS2スコア1点以上の心房細動アブレーション施行者

E:ワルファリン中止+ヘパリンブリッジ

C:ワルファリン継続

O:血栓塞栓イベント:アブレーション後48時間以内

T:オープンラベル、ランダム化比較試験。米国の多施設研究

【結果】
1)1584人登録。中止群790人、継続群794人。背景に差なし

2)血栓塞栓イベント:有意に中止群で多い (p<0.001)
中止群39例:脳卒中29,TIA10:発作性2,持続性4,長期持続性33
継続群2例:前例長期持続性

3)ワルファリン中止は血栓塞栓イベントの強力な予測因子:オッズ比13(3.1−55.6, p<0.001)

【結論】この試験はアブレーション周術期のワルファリン継続が、ワルファリン中止+ヘパリンブリッジに比べ脳卒中や小出血を減らすことを示した初めてのランダム化試験である。

### 確認ですが中止群はアブ前2−3日でワルファリン中止し、当日まで低分子ヘパリンブリッジとエノキサパリン1日2回投与しています。術後は3ジアkンゴからエノキサパリン投与開始、INRが2以上になったら中止としています。継続群では当日1INRが3.5以上の症例は除外されています。

また出血合併症は、中止群7例、継続群4例でどちらも心嚢液貯留でしたが有意差なしでした。(むしろ継続群で少ない傾向)

血栓塞栓イベントはCHADS2スコア高点及び長期持続性で多かったようです。

なかなかインパクトの有る結果です。日本ではINRがもっと低めですから塞栓症イベントで差が開かないかもしれませんが、やはりヘパリンブリッジは症例により危険が伴うのかもしれません。上記の症例では特にワルファリン継続を考えるべきかもしれません。


NOACでどうかが興味深いですが、筆者はNOACに解釈を広げるべきでないと諭していますね。
by dobashinaika | 2014-04-21 17:19 | 心房細動:アブレーション | Comments(0)

腎不全合併心房細動患者の脳卒中と出血のバランス:EHJ誌

EHJ 4月9日オンライン版により

Balancing stroke and bleeding risks in patients with atrial fibrillation and renal failure: the Swedish Atrial Fibrillation Cohort study
Eur Heart J (2014)doi:10.1093/eurheartj/ehu139Leif Friberg et al


【疑問】心房細動の脳卒中リスクに腎機能はどう関係するのか?

P:スウェーデンの心房細動患者登録研究で2005年から2010年までに登録された307,351例

E:腎不全:ICD-10でN19-17(=腎不全)のカテゴリー、血液透析、腹膜透析、腎移植

C;腎不全なし

O;脳卒中(虚血性、出血性)、死亡

【結果】
1)腎不全13,435人

2)虚血性脳卒中:心房細動を伴う腎不全患者に多い:腎不全例3.9% vs. 非腎不全例2.9%:HR1.02 (0.95-1.10)

3)腎不全にCHADS2スコア、CHA2DS2-VAScスコアを追加しても脳卒中予測能の改善なし

4)腎不全は頭蓋内出血の独立リスク因子:HR1.27 (1.09-1.49)

5)多くの腎不全患者はワルファリンの利益大きい。出血高リスクにもかかわらず

6)虚血性あるいは出血性脳卒中、死亡に関する複合エンドポイントの発症率はワルファリン使用例で、非使用例より低い:HR0.76 (0.72-0.80)

【結論】心房細動と腎不全を併せ持つ患者は、治療閾値の高低にかかわらずそうでない他の心房細動患者に推奨されているのと同様の治療から最も利益を受ける。腎不全に他のスコアリングを加味しても、脳卒中予測能は不変

### 以前の報告同様、腎不全は虚血、出血両方のリスクを高めるが、より出血リスクの方のハザード比が大きいようです。
http://dobashin.exblog.jp/15985901/

またCHADS2スコアなどの脳卒中予測スコアに腎不全を加えても予測能が上がらないとすることも以前の報告に類似があります。
http://dobashin.exblog.jp/17798313/

他の出血リスク、例えば抗血小板薬併用や重症高血圧などでなければなるべく使うようにというメッセージかと思います。

一番のlimitationは腎不全の診断ですね。カルテベースで、eGFRは用いていないとの記載があります。
by dobashinaika | 2014-04-16 23:11 | 抗凝固療法:ワーファリン | Comments(0)

ワルファリンから新規抗凝固薬への切替時のイベント:Br J CP誌

Br J Clin Pharmacol 4月2日オンライン版より

Safety of switching from Vitamin-K antagonists to dabigatran or rivaroxaban in daily care - results from the Dresden NOAC registry.

【疑問】ワルファリンからNOACへの切り替えは安全か?

【方法】
・2011年10月から2013年6月までに登録した心房細動患者2231人中、ワルファリンからNAOC(ダビ、リバーロ)への切り替えを行った716人対象
・評価可能な546人中410人(75.1%)で、ワルファリン中牛前10日以内あるいは、その後にINR記録あり:平均INR2.4
・気鋭変え後30日間のイベント追跡

【結果】
1)切り替え後30日間の大出血はまれ:0.3%(0.0〜1.0)。全体の出血率は12.2%

2)心血管イベント:0.8%

3)INR測定ー非測定間で有意差なし

4)毎日ケアした患者においては、NAOC導入前に75%でINR測定あり。

5)ワルファリン最終服用後、平均2〜5日でNOACが開始された

【結論】切り替え30日以内の心血管イベントと大出血はINRの記録の有無にかかわらずまれ。さらなるコホート研究必要

### 切り替えのプロトコール不明ですが、おそらく第III相試験通りでなく、INR記録群は日本の添付文書にあるようなINR低下を待ってからの切り替えと思われます。

INR記録なしでもイベントが少なかったというのは鵜呑みにできない気がします。偶然?私にはこわくて出きません。
by dobashinaika | 2014-04-10 00:08 | 抗凝固療法:全般 | Comments(0)

超高齢者におけるワルファリンのネットクリニカルベネフィット:Circ A/E誌

Circulation A/Eより

Net Clinical Benefit of Warfarin Therapy in Very Elderly Chinese Patients with Atrial Fibrillation
doi: 10.1161/CIRCEP.113.000858


【疑問】超高齢者のワルファリン治療におけるネットクリニカルベネフィットは?

P:80歳以上の非弁膜症性心房細動2,339人(中国人)

E:ワルファリン

C:抗凝固療法なし

O:複合エンドポイント:虚血性脳卒中による入院あるいは死亡:平均追跡2.2年

【結果】
1)主要エンドポイント発症:1861人、79.6% ワルファリン群66.9%、非抗凝固療法群80.8%;HR: 0.53, 95% CI:0.48-0.58, p<0.001

2)死亡率:ワルファリン群:HR: 0.40, 95%CI: 0.37-0.45,p<0.0001

3)虚血性脳卒中:ワルファリン群:HR: 0.64, 95%CI: 0.54-0.77,p<0.0001

4)ネットクリニカルベネフィット:虚血性脳卒中510に対し頭蓋内出血42

5)非抗凝固療法群年間虚血性脳卒中発症率:11.3%、頭蓋内出血発症率:0.6%
ワルファリン群年間虚血性脳卒中発症率:7.1%、頭蓋内出血発症率:1,1%

6)ネットクリニカルベネフィットはすべての高齢者においてワルファリンがより良好

7)脳卒中と頭蓋内出血の高リスク例においてネットクリニカルベネフィットが最も良い

8)高リスク例においてはワルファリンは、非抗凝固療法群にくらべ7.2〜8.0イベント/人年少ない

【結論】超高齢者では、ワルファリン治療は低い死亡率よ虚血性脳卒中率、ネットクリニカルベネフィットに関連していた。

### 高齢者でもワルファリンのネットクリニカルベネフィットは良好ということで、これまでの各種報告に沿った内容ですね。TTRは気になるところです。あとアドヒアランスや転倒リスクなども。全文に当たれれば調べてみます。

ただ、エンドポイント発症が79.6%って、いくら80歳以上でも多すぎないでしょうか?これも本文にあたってみたくなる点のひとつです。
by dobashinaika | 2014-03-11 00:12 | 抗凝固療法:ワーファリン | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


by dobashinaika

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