医院からのお知らせ

●次回の土橋EBM教室は5月30日(土)午後2時からです。テーマは「狭心症・心筋梗塞との付き合い方、どう予防するか、どう治療するか、ステントとどう付き合うか」です。お問い合わせは当院窓口までお願いいたします。

●ゴールデンウィークはカレンダー通り診療いたします。
# by dobashinaika | 2009-04-20 08:12 | インフォメーション | Comments(0)

待合室の床清掃しました。

今日は、専門業者さんによる当院待合室の床清掃が行われました。3~4カ月に一度ワックスがけを行いますと、床がピカピカになり、新たな気分で診療することができます。なにぶん、狭い待合室で恐縮ですが、少しでも広く感じられるようになれば幸いです。a0119856_22585074.jpg
# by dobashinaika | 2009-04-16 23:02 | 土橋内科医院 | Comments(0)

連続変数としてのリスク、名義変数としての行為

4月11日(土)、日本内科学会に出席。内科学会はとにかく医学書コーナーが圧巻。広いフロアに、ほとんどの医学関係出版社の書籍が所狭しと並ぶ。専門医の点数を取得する目的のほかに、この医学書あさりもお目当ての一つである。時にあまり店頭やパンフで見かけない本に出会ったりするからだ。今回は東大の統計学の権威、大橋靖雄先生の「Dr.オーハシの医学統計よもやま」(ライフサイエンス社)をゲット。わずか79ページのそこかしこに医学統計の肝がちりばめられている。帰りの新幹線で東京駅から宇都宮あたりまでの間に一気に読み終えた。とくに「相関と個別予測性のギャップ」のところは、「相関が統計学的に有意であるということと、個別の対象者が適切に分類できるか、とは別問題」というメタボ基準の矛盾の核心を突く記述であり、リスク因子評価のピットフォールを再認識させられた。

つまり、内臓脂肪面積という連続した値を、メタボありなしという二値に振り分けること、連続変数を名義変数に変換すること、その作業の困難さである。どこかにカットオフ値をひかないと我々は行動できないわけであり、そのためにROC曲線という概念が用意されているのであるが、予測因子として意味を持つためにはメタボあり、なし群間の分布自体の重なりが小さいことが条件となる。

そもそもリスクとは連続変数である。ここからが安全でここからが危険という境界線は原理的には存在しない。安全から危険への変化は連続的であり、その間は灰色である。一方医療行為に限らず、われわれの取りうる「行為」「態度」はするか、しないかの二値しかない。ここにリスクに対する「認知」と「行動」のカテゴリーエラーが生じることとなる。

さてカテゴリーエラーだからどうにもならない、と考えていては医者の仕事は立ち行かない。「リスクは定量的に把握するもの」という視点がまずファーストステップである。大切なのはこの視点を医療者と患者とで共有したい、ということ。医療者はまだしも、患者はリスクを安全、危険の二分法で考えやすい。マスコミの煽情的情報がそれにさらに拍車をかける。我々医療者は、医学上の判断は白黒つけられないことばかりである、ことを患者に説明すべきである。おなか周り90cmだから大変危険だ、82cmだから大丈夫と簡単に判断できないことを丹念に伝えていくべきだと思う。少なくともマスコミと同じような煽情的二値的コミュニケーションはさけたいものである。

この「リスクリテラシー」問題は大問題なので、また別の日にゆっくり考えてみます。

# by dobashinaika | 2009-04-15 00:34 | EBM | Comments(0)

春日神社の桜

土橋内科医院近くの春日神社、いま桜が満開です。
尚絅女学院から仙台二高方面または中島丁へぬけて中島丁公園まで、そこかしこに桜が咲き乱れていて、圧巻です。勝手にさくらロードと名付けています。大学病院前から西側にかけてもさくらロードですね

満開の桜もいいですが、その一歩手前の8分咲きぐらいが好きです。a0119856_2251427.jpg
# by dobashinaika | 2009-04-12 22:55 | 土橋内科医院 | Comments(0)

今年のメタボ健診

昨日(4月7日)、仙台市医師会館において、平成21年度の仙台市特定健康診査と特定保健指導の研修会がありました。昨年度から始まったいわゆるメタボ健診に関して、仙台市から説明を受けるものです。メタボ健診は地方自治体から仙台市医師会が委託を受ける形で行われています。仙台市は国民健康保険の方全員と社会保険の一部の方をいわゆるかかりつけ医で個別に行うことにしたため、受診率50%以上で全国的にも高い水準にあるとのことです。これは、仙台市及び医師会の担当の方々の並々ならぬご努力の成果と思います。

しかしせっかくの高受診率でしたが、それがメタボ克服という成果へと結びついたかどうかはまだ明らかにされていません。あれほど鳴り物入りで始まったメタボ健診ですので、昨年度の受診率、保健指導を受けた方の数、割合はもとより、保健指導を受けた方の体重減少率、腹囲減少率、検査値の変化等が明らかにされるべきだと思います。また各医療機関でどのような保健指導が行われたのか、たとえば医師一人でやっているところが多いのか、栄養士や保険師とワークシェアをしているところはどのくらいか、といった点や、実際やってみてこういう点が良かった、ここが問題だったといったところを各医療機関からヒアリングすべきだと思います。検診開始前には、メタボ健診の意義、効果の点で多くの議論を呼びました。また多くの医師は高々20分の保健指導で受診された方の行動変容(食事、運動などをするようになること)がなされるとは今でも信じていないでしょう。しかし実際にはこういういい例もあったとか、ここがまずいから行動変容がなされないのだといった現場の声を、1年という歳月を経た今、できるだけ吸い上げるべきだと思います。そうして次に向けて改善すべき点は改善すべきでしょう。

このような現場から当局への情報吸収および当局から現場へのデータのフィードバックは必ずなされるべきものだと思います。もう一度まとめます。
市当局あるいは医師会は昨年度のメタボ健診の
・受診率、メタボ該当率、要医療、要指導の数、保健指導該当率および受講率
・保健指導受講者の体重変化率、腹囲変化率、検査値変化率(可能であれば)
につきわれわれ現場医療者に公表していただきたいと思います。。
また以下の点の実施を切に望みます。
・各医療機関でだれが保健指導を担当したのかの調査
・具体的に行動変容が成功した事例の詳細の吸い上げ
・行動変容に失敗した事例の吸い上げ
・できればこのようなクリニックからの事例などを持ち寄っての勉強会、症例検討会の開催

実際はだれがやるんだということになってバリアは多々あるとは思います。しかし仙台市に関しては、県医師会健診センターがデータを一手に掌握しているはずでありデータベースの構築は比較的容易と思われます。なによりこうした検証なくして前進はないと思います。それがあれだけあったメタボ健診の議論への一つの回答になると思うのです。
# by dobashinaika | 2009-04-08 23:21 | 医療の問題 | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


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