<   2017年 03月 ( 9 )   > この月の画像一覧

カテーテルアブレーション時,ダビガトラン継続下での出血はワルファリンに比べて少ない:NEJM誌


疑問:NOACを中止することなくアブレーションを施行できるか?

方法:
・ランダム化、オープンラベル、多施設、解析者は盲検化
・発作性心房細動あるいは持続心房細動のカテーテルアブレーション時、ダビガトラン150mgx2 vs.ワルファリン(INR2-3)
・抗凝固薬4-8週中止せず継続後アブレーション施行。アブ後8週間抗凝固薬施行
・一次エンドポイント:アブレーション中または8週後までの大出血
・二次エンドポイント:血栓塞栓症、他の出血イベント

結果:
1)登録704人、104施設、635人施行、ベースラインリスク同等

2)大出血:ダビガトラン5人(1.6%)vs. ワルファリン22人(6.9%):絶対リスク差-5.3(95%CI -8.4–2.2; P<0.001)

3)ダビガトランは心タンポナーデ、血腫の増大がワルファリンより多い少ない。(2017.3.31訂正)

4)小出血は同等。血栓塞栓症はワルファリン群で1例
a0119856_23365388.jpeg

結論:アブレーション時、ダビガトラン(中断なし)の方がワルファリン(中断なし)よりも出血合併症が少ない。

スポンサー:Supported by Boehringer Ingelheim.

### これまでアブレーション時のNOACとワルファリンの比較は,観察研究が多く,リバーロキサバンでランダマイズドトライアルはありましたが,イベント数が少なく何とも言えない感じでした。

日本でのリバーロキサバンのデータもありますが,イベント発症率には差はなかったようです。こちらは登録研究で無作為化ではありません。

特に心タンポナーデと血腫が少なかったことについて,筆者らはトロンビンの直接阻害のため,あるいは半減期が短いことなどからVII因子が保たれ安定した抗凝固効果が得られる方としています。また中和薬があるのも利点としていますが,この試験では1例も使われなかったようです。

現時点ではNOAC継続でアブレーションをする現場が多いでしょうから,エビデンス的裏付けになると思われます。直接トロンビン阻害薬は消化管でなければ局所の出血は少ないでしょうか。Xa阻害薬ではどうか。

$$$ 最近はこればかり。ゴジラは多分速効性のあるNOACを欲しがるでしょう。 値段はさておき。
a0119856_23412863.jpg

by dobashinaika | 2017-03-28 23:43 | 心房細動:アブレーション | Comments(0)

2017年版失神患者の評価と管理に関するガイドライン(米国):JACC誌


2017年版の失神に関するAHA/ACC/HRSガイドラインです。
ACCのメルマガで13項目にまとめてくれています。

1.失神患者は詳細な問診と身体診察を行うべきである(推奨度 I)

2.失神患者の初期評価には,12誘導心電図が有用である(I)
原因と短期及び長期リスクの評価も勧められる(I)

3.重篤な臨床症状を呈し,失神が特定の要因と関連ある場合は入院での検査治療が勧められる (I)

4,ルーチンで包括的な検査の有効性はない(III,効果なし)
心疾患が疑われなければルーチンの心臓画像診断は勧められない(III,利益なし)
巣症状を呈しない場合の頚動脈画像検査は勧められない(III 利益なし)

5,血管迷走神経失神が最もコモンである。薬物療法の効果は中等度。診断と予後についての患者教育が勧められる(I)

6.40歳以上で繰り返す迷走神経失神ででは,デュアルチャンバーペーシングが勧められることがある(IIb)
β遮断薬は小児の迷走神経失神には勧められない(III,利益なし)

7.起立性低血圧が疑われる失神では,神経学的コンディッション,脱水,薬物の影響を考える
急速な補液が,推奨される(I)
低血圧の原因となる薬物の中止や減量が,ある患者には有効である(IIa)

8.徐脈,頻脈,器質的心疾患に伴う失神は,ガイドラインどおりの管理治療が勧められる(I)

9.ブルガダ型心電図や反射関連の失神で他のリスク因子のない場合,植込み型除細動器(ICD)は勧められない(III,利益なし)

10.QT延長症候群,不整脈による失神が疑われ,禁忌がない場合はβ遮断薬が第一選択である (I)
β遮断薬服用中あるいは服用できない例での失神にはICDが勧められる (IIa)

11,カテコールアミン感受性多形性心室頻拍 (CPVT)では,運動制限が勧められる (I)。
CPVTやストレス誘発性失神は,内因性刺激のないβ遮断薬が勧められる (I)

12.電気生理学的検査は不整脈が原因の限られた失神患者には有用である (IIa)

13.運動選手の失神の場合,運動再開に先立って心血管系の精査が勧められる (I)
肥大型心筋症,CPVT,QT延長症候群(タイプ I),不整脈原性右室異形成のある失神患者の競技への参加は,専門家の評価なしでは勧められない (III,害)

### 検査前確率が検査の意思決定を左右することを再確認

$$$ 仙台はようやく梅が見頃です。
a0119856_19052253.jpg

by dobashinaika | 2017-03-21 19:07 | 不整脈全般 | Comments(0)

虚血性脳卒中後の心房細動例の8割以上で適切な抗凝固療法がされておらず予後も悪い:JAMA誌


<キーポイント>
疑問;虚血性脳卒中既往のある心房細動患者における抗凝固療法の頻度はどのくらいか?これと脳卒中重症度や院内アウトカムの関係はどうか?

所見:94474例の観察研究において,84%はガイドライン通りに抗凝固療法を受けていなかった。ワルファリンあるいはNOACは重症脳卒中や院内死亡率低下と明らかな関連があった。

臨床的意義:脳卒中既往の心房細動患者においては不適切な抗凝固療法が明らかになった。

<アブストラクト>
デザイン,セッティング,対象:
・急性虚血性脳卒中と心房細動歴のある患者94474例対象の後ろ向き観察研究
・2012−2015年,1622施設(米国)

介入:抗凝固薬前後

主要アウトカム:NIHSSによる脳卒中重症度;16点以上は中等度〜重症,院内死亡率

結果:
1)平均79.9歳,女性57%

2)ワルファリン7.6%(INR2以上),NOAC8.8%

3)83.6%は適切な抗凝固療法お受けていない
イベント発生時治療域以下(INR<2):13.5%,抗血小板薬のみ39.9%,いかなる抗血栓薬もなし;30.3%

4)高リスク者(CHA2DS-VAScスコア2点以上):83.5%が抗凝固薬無し

5)重症脳卒中(補正なし):ワルファリン,NOACは低率
ワルファリン15.8%,NOAC17.5% ,抗凝固なし27.1%,抗血小板薬24.8%,INR2未満のワルファリン25.8%

6)院内死亡率(補正なし):同様に抗凝固薬ありでは低率
  ワルファリン6.4%,NOAC6.3% ,抗凝固なし9.3%,抗血小板薬8.1%,INR2未満のワルファリン8.8%

7)重症脳卒中(補正あり):ワルファリン,NOAC,抗血小板薬は抗血栓療法なしにくらべ低率
ワルファリン0.56(ハザード比),NOAC0.65 ,抗血小板薬0.88

8)院内死亡率(補正あり);ワルファリン,NOAC,抗血小板薬は抗血栓療法なしにくらべ低率
  ワルファリン0.75(ハザード比),NOAC0.79 ,抗血小板薬0.83

結論:脳卒中既往の心房細動患者においては不適切な抗凝固療法が明らかになった。抗凝固療法は脳卒中重症度と院内死亡率の低リスク化に関連あり

### 心原性脳塞栓二次予防患者の80%以上が不適切抗凝固療法。。。衝撃的ですね。

ただし平均年齢約80歳です。おそらく高齢でハイリスクが理由かと思われます。米国は最近までアスピリンも推奨していましたので,そのためもあるかもしれません。

ただし,私の経験では,たとえ高齢者でも虚血性脳卒中を1回でも発症した心房細動患者さんは,抗凝固なしだと高率に再発します!特に血圧管理の悪い人です。これは断言できます。これ全然EBM的態度ではないですが,この論文がエビデンスですね。

実は,以下のように脳梗塞後抗凝固なしの予後不良エビデンスはきわめて豊富です。
この論文も平均年齢80歳以上ですが,MACEのハザード比が2年で13%違います。

これらの論文の対象全員が在宅で要介護5などではないと思われますので,「高齢者でも脳梗塞既往例はできる限り抗凝固」は心がけたいところです。
最近いつも強調しますが薬は”なんでも良い”と思われます。使いやすく適切な用量設定であればです。

なお同様研究として古いデータですが,これとは真逆で80%以上にワルファリンがでていたという論文もあります。

by dobashinaika | 2017-03-16 19:20 | 脳卒中後 | Comments(0)

昨日のNOAC論文に追加情報。

昨日の論文の追加情報です。

患者背景ですが、
使用薬剤はアスピリン51.1%、VKA43.3%、NOAC4.1%、混合1.4%。
NOACの内訳はダビガトラン28.5%、リバーロキサバン71.5%
追跡期間はNOAC1.0年、VKA2.7年
合併症は、脳血管疾患がVKA群で13.4%、NOACで18.9%
でした。

消化管出血が多かった理由として
・腎機能低下例、悪性腫瘍例、消化器症状を有する例、NSAID併用例など選択基準がRCTより広い
・出血の定義に多少違いがある
などが考察されています。

頭蓋内出血も大きな差はないようです。

### 確かに観察研究なのでより重症な例にNOACが処方されたのかもしれないという交絡因子は考えねばなりません。アスピリンがかなり出されているコホートです。この研究とて鵜呑みにはできません。

とはいえ、リアルワールドは混沌としています。特にプライマリケアの現場ではなかりの高リスク例にも出しています。
その上、日本においてプライマリケアレベルでこのような大規模データベースの構築及び解析は出ていないわけです。

手放しでNOACがいいとは決して言えない。高リスク例はNOACであっても特に気をつける。こう考えたいと思います


by dobashinaika | 2017-03-15 18:52 | 抗凝固療法:リアルワールド | Comments(0)

英国のプライマリケアセッティングではNOACはワルファリンより消化管出血多い。虚血性脳卒中は同等:BJCP誌


疑問;プライマリ・ケアにおいて抗凝固薬の大出血リスクはどの程度か?

方法:
・英国のプライマリ・ケアセッティンングでの心房細動コホート:UK Clinical Practice Research Datalink (March 2008-October 2014)
・NOAC、VKA、アスピリンの新規処方患者
・処方から脳卒中または大出血までを追跡

結果:
1)31497例

2)大出血:NOACの対VKAハザード比2.07 (95% CI 1.27-3.38)

3)主に消化管出血はリスク増の主因;ハザード比2.63(95% CI 1.50-4.62)

4)出血は女性に多い:ハザード比3.14 (95% CI 1.76-5.60)

5)アスピリンの出血リスクはVKAと同程度

6)虚血性脳卒中:NOACとVKAは同程度:ハザード比1.22 (95% CI 0.67-2.19)

7)VKAはアスピリンより効果大:ハザード比2.18 (95% CI 1.83-2.59

結論:NOACは高い消化管出血リスク(特に女性)に関連。このタイプの出血をきたしやすい患者にはNOAC使用は注意。NOACとVKAは脳卒中予防においては同程度。アスピリンは心房細動の脳卒中予防には効果なし

### やや驚きの結果(ハザード比が)です。
ただ,これまでのリアルワールドエビデンスを眺めますと,有効性(脳卒中/全身性塞栓症あるいは虚血性脳卒中)はNOAC=VKAとするデータが多いのですね。出血も頭蓋内出血こそNOACは少ないですが,消化管出血は薬剤によってはNOACが多いというデータは数多くあるのです。これなども

ややマイナー雑誌なので全文入手ができていません。患者プロフィールが最も問題なので至急確認してみます。

やはりNOACを選ぶときは消化管出血はひとつのポイントになりそうです。既往のある例,NSAIDを使う例,で女性などが揃ったら消化管出血のエビデンスの少ないNOACまたはワルファリンを考えます。

$$$ うちの庭に迷い込んだハクビシン(見えますか)。
a0119856_23160121.jpg




by dobashinaika | 2017-03-14 23:18 | 抗凝固療法:リアルワールド | Comments(0)

全世界でNOAC発売後心房細動への抗凝固薬なしは67%→20%。NOAC優勢だがワルファリンも依然として多い。


方法:
1)GLORIA AFスタディ:44カ国,984センターからのグローバル登録試験。
2)18歳以上,CHA2DS2-VAScスコア1点以上。初回受診から3ヶ月以内に診断されたNVAF
3)NOAC発売後登録15092例(2011年11月〜2014年12月:Phase II)と発売前1063例(Phase I)の疾患特徴,アウトカム,合併症,治療法を比較

結果:
1)女性45.5%,平均71歳。欧州47.1%, 北米22.5%,アジア20.3%,ラテンアメリカ6.0%,中近東/アフリカ4.0%

2)CHA2DS2-VAScスコア2点以上:86.1%,1点13.9%

3)抗凝固薬:
Phase II:79.9%:NOAC47.8%,VKA32.3%,抗血小板薬12.1%,抗血栓薬なし7.8%
Pahase I:VKA32.8%, アスピリン47.1%,なし20.2%

4)ヨーロッパのPhase IIでは,NOAC(52.3%)がVKA(37.8%) よりcommon

5)北米では,NOAC52.1% ,VKA26.2%,抗血小板薬14.0%,なし7.5%

6)NOACはアジアでは少ない27.7%,VKA27.5%,抗血小板薬25.0%,なし19.8%
a0119856_22142163.gif

結論:GLORIA-AF試験Phase IIは欧州と北米でNOACが臨床に高率に取り入れられていることを示した。しかしアジアと北米では抗凝固療法なしの患者が多数。

### 抗凝固なしの割合がプレNOAC時代は約67%!だったのに対しポストNOAC時代には20%に減っています。ヨーロッパは50%以上がNOACで,抗凝固なしは非常に少数になったが,アジアと北米ではまだ20〜45%くらい抗凝固なしまたがアスピリンでした。
アジアの国の内訳が不明ですが,日本はもっとNOACが多いように思います。2015年以降はなおさらでしょう。

ただこれ新規症例に対してですので,欧州でさえ38%くらいはまだワルファリンを出していることに注意したいです。まだワルファリン良しとしている医師がかなりいるのですね,

同様研究 (GARFIELD)こちら

$$$ 診察室の壁にネコ写真貼って時々息抜きしています。偶にネコ好き患者さんと話し込んで診察忘れます(笑)。
a0119856_22161184.jpg


by dobashinaika | 2017-03-09 22:18 | 抗凝固療法:リアルワールド | Comments(0)

無症候性心房細動の24時間以上持続は脳卒中リスク増加と関連有り


疑問:無症候性心房細動がどのくらい続いたら脳塞栓リスクが増えるのか

方法:
・ASSERT試験登録患者2580人
・ペースメーカー,ICD,65歳以上の高血圧,心房細動なし
・虚血性脳卒中リスクにおける無症候性心房細動の影響をCoxモデルで評価
・6分以内の心房細動は除外
・追跡期間:2.5年

結果:
1)6分以上6時間以下:18.8%,6−24時間:6.9%,24時間以上10.7%

2)24時間以上持続群が引き続く虚血性脳卒中と有意に関聯あり:ハザード比3.24。95%CI1.51-6.95.p=0.003

3)6−24時間の持続と脳卒中リスクは関聯なし
a0119856_18163843.png

結論:無症候性心房細動の24時間以上の持続は脳卒中リスク増加と関聯あり

### ASSERT研究はペースメーカー,ICD患者の無症候性心房細動を追跡評価する研究で,主論文は既に発表されています。
無症候性心房細動はこうした方の約10%に起こり,心房細動がある人はない人の2.5倍の脳梗塞発症率とのことです。

ただし心房細動の持続時間と脳梗塞の頻度を比較したのはこれが初めてでした。
やはり短時間の心房細動であればほとんど脳梗塞は来さないとのことです。
以前発症48時間以内に除細動を施行した場合の脳塞栓率(抗凝固なし)も1%程度あるとの報告を読みましたが,こうした場合おそらく24時間以上続く例なのではないかと思われます。

反対に,数分とか数時間の心房細動であれば,抗凝固薬は必要ないともいえますので,ホルター心電図などで数分,数時間のものなら抗凝固はちょっと保留してもいいかもしれません。ただし無症候性はわからないから無症候性なので,無症候性ながら1回でも心房細動が見つかっている症例で抗凝固をどうしようか迷っている場合は,ホルター心電図を頻回に考える必要があるかもしれません。ループレコーダーなども今はありますが。

$$$ 今週の片手袋。ポスト上もよくあるタイプです。
a0119856_18145928.jpg

by dobashinaika | 2017-03-07 18:17 | 心房細動:診断 | Comments(0)

第9回どばし健康カフェ「がんについて考えてみましょう」開催しました!

3ヶ月ぶりに第9回どばし健康カフェを開催しました。
総勢約20人の参加がありかなりの盛況でした。

今回は「がんについて考えてみましょう」です。

「目玉焼きには何をけるか」をアイスブレイクにしたところ,それだけでかなり盛り上がってしまい。本線の時間が足りなくなるいつものご愛嬌がありましたが。

前半は,以下のようなポイントを話し合いました。
・ガンに対して抱くイメージは?がんはこわいですか?
・ご自身,ご家族,友人などのガン体験に関し,差し支えない範囲でお話ください。
・がん検診は受けていますか?

がんに対するイメージ
・友人が数人乳がん:皆比較的前向きにとらえている
・いや、不安、なりたくな、怖い。こわくないけど抗がん剤が怖い
・とにかくいや。ならないように気をつけている
・癌は自己責任病?

ご家族のがん体験
・5年経過し今は言えることも当時は辛かった
・生活が困難になった。職場で受け入れられない→芸能人の闘病との違いを感じる
・治療の見通しのつかないのが辛い
・父が膵がんですぐ他界。濃密な時間が過ごせたと後で思う
・父が大腸癌:前向きだった
・義理の父:脳腫瘍。その後肺に影→リンパ節転移、再発→緩和病棟
・いとこが乳がん
・父がステージ4の肺がん、抗がん剤の副作用で間質性肺炎→在宅。検診受けてもわからなかった
・家族にもケアが必要がと思った
・家族は皆ポジティブだった:ポジティブは病にはプラス
・闘うという感じはなかった
・検診に行くのが怖い=再発するのでは
・家族が末期
  ・抗がん剤をこれ以上できなことへの苛立ち
  ・良い治療法に出会えると前向きに考えている
・同接したら良いか未だにわからない。励ませばよいのか

がん検診
・家人ががんなので毎年している
・怖くてしていない
・気が向いたらする
・二次検査(大腸カメラなど)が嫌
・唾液でわかる検診のモニターになった
・知り合いがなったので必ず受ける

治療についてのイメージ
・抗がん剤は辛い
・抗がん剤以外の治療法:効いているか効いていないかわからないが本人が納得していればいいのだろうか
・よくなるかわからないし副作用は強いし
・自分らしく生きられないのでは?
・効かないと次の薬、次の薬と効かない時は大変そう
・自分がなってみないと使うかどうかわからない
・抗がん剤で100%効果があるわけではないからしたくない
・とにかくすがりたい。悪いものではなければラムネでも


後半は
・がんになったら告知してほしいですか?
・知らせらたらあなたはどうしますか?
・がんで死にたいと主ますか?ご家族の場合は?

告知について
・いくらしっかりしている(ように見える)人でも耐えられない
・家族、患者、医師で希望が食い違うことあり
・本人(ご家族)は、最初がんいう意識がなかった(思いたくなかった)、受け止めない、拒絶、理解できない
・癌と癌以外では告知にかなり違いがある。
・医者本人が癌になった時の話:それまで患者の気持ちがわからなかった、頭を金槌で殴られたようだった、それまで何のためらいもなく告知していた

知らせて欲しい=多数
・死ぬ前に準備したい
・家族が、知りたいのか知りたくいのかわからない
・家族に気を使われれなくない。いままでのように接してほしい
・余命は治療法が尽きてから知りたい
・余命が短いほど知りたい→好きなことがしたい

知らされたくない
・ビビリなので
・知らされたとしても何もしないと思う
・「思い残すこと」が思い浮かばない
・残りの時間、”頑張ってもな”、と思う
・優しくされたい
・迷惑はかけたくない、「ごめん」という感じ

死について
・自分としては突然死んだ方が良いが、家族から見ればゆっくり過ごす時間があるので癌死が良い
・死ぬ時は老衰がいい、癌は嫌だ
・突然死は心の準備がでいない
・癌は悪くない死に方

がん(本人または家族)と知らされたら
・うつとの闘い担った人がいる
今日の延長が明日ではなくなる
電子レンジのボタンを押すのもできなかった
・思い残すことないようにしない
・前向きに捉えるには時間が必要
・家族が癌になったら:どんなことしてでも長生きしてほしい、してあげられることは何でもしたい
・子供ならどんなことでも手を尽くしたい
・自分だったら:仕事を辞めて家族のために何かしたい
・19歳で身近で癌で亡くなった人がいた→がんでなくなるのは嫌だと思った、でも突然死も嫌
・末期ガンの人になんと声をかけたら良いかわからない
普通に接する
共感する
ポジティブなことを必ず言う
・治った人の話が聞きたい
・希望をもちたい
・だれかにすがりたい

その他

癌の原因はなにか?
・タバコと肺ガンは本当か
・家系、遺伝はあるのか
・食生活に注意:父が胃癌で醤油好き→でも漢字し元気;叔母もタバコ好きで胃がん→手術し80歳まで生きている

病院,医師についての不満
・病院にいては体験を聞くことができない
・医者は仕事として淡々と伝えるように見える。ドライである(家族がなった人)
 ・心理学の勉強をした方が良いのでは
 ・訴訟や補償の問題などから感情を入れないようにしているのか
・医者は仕事として淡々と伝えるように見える。ドライである(家族がなった人)

その他
・授与性は男性より強い
・女性は旦那さんが亡くなったあとすぐ立ち直る。男性はしゅんとなる
・女性は前向き、しょうがないと思う
・医療者は身近なものの病気には疎い
・がんによって成果穿ち雨と聞いたことあり:すいガン=高潔、胃がん=神経質など

### ある意味重いテーマであり,ご家族にがん体験のある方がなり多かったのですが,皆様苦労,苦悩しながらも,明るく前向きに捉えているそのBoth sidesが相まみえて,楽しくも考えさせられる時間でした。

がんに限りませんが,特にがんという病気は,発症臓器も,程度も,進行の仕方も,治療も,極めて個人的な,真に「その人ごと」の病気であるように思います。がんになったらおそらくそのひとひとりひとりに,「特有な」世界が目の前に広がり(広がってしまい),またそのひと「特有の」時間の流れが舞い降りるのだと思います。この特有の時空はその人だけの唯一無二であるからこそ,人間というのは究極に孤独であり一人だということを,真に切実に知るのだろうと思います。そして切実に孤独だからこそ,だからこそ周りからのささえが必要なのだと思います。

次回は6月を予定します。お知らせをお待ち下さい!
a0119856_00325932.jpg


by dobashinaika | 2017-03-07 00:06 | 土橋内科医院 | Comments(0)

テレビ,新聞,週刊誌,ブログの健康情報を読み解く4つのポイント

最近,SNS,ブログ,NHKの「ガッテン」などの健康情報の読み取り方がまた問題になっています。

その根底には,医療への不信,「効く」ものを渇望する不安に対し医療者が真摯に取り組んでこなかった尊師性が問われていると思われます。
もう一つは,われわれ医師の間にも,十分な吟味をせずにビデンスに基づかない過剰な検査や治療を行っている現実があると思われます。これらを正していくことも喫緊の課題ですが,健康情報をどう読み解くかをを皆で考えていくことも大切だと思います。

2年前に「テレビ、新聞、雑誌の健康情報をどう読み取るか?」に関する患者さん向けパンフレットを作りましたが,そこで挙げた「健康情報を読み解く4のポイント」を再度,紹介いたします。

【テレビ,新聞,雑誌,ブログの健康情報を読み解く4つのポイント】
紹介された情報の根拠となる研究や実験が
1)ヒトを対象としたものか
2)(薬であれば)飲んだ人と飲まない人を比べているか
3)医学論文に載ったものか(その出典を明らかにしているか)
4)複数の研究に支持されているかです。

1)紹介された研究が動物実験であれば,一旦判断保留です。

2)薬の情報のときは,その薬を飲んだ人と飲まない人とで結果を比べているかが大きなポイントになります。飲まない時のデータを対象におかない研究では,本当にその薬が効いたのか,いわゆるプラシーボ(偽薬)効果なのかがわかりません。

3)患者さんの体験談や医学博士の推薦文だけでは信頼度はかなり低いです。またたとえ学会で発表されたことを謳っていても,学会発表だけでは信頼できる根拠にはなりません。最低限査読を受けた「論文」に既に発表されている研究であれば信頼度は高くなります。そしてその論文の名前と雑誌名が記されていればより良いと思われます。

4)STAP細胞のケースでわかるように,1つの論文だけでは本当に信頼できる情報かどうかはわかりません。これまで複数の論文や学会のガイドラインに掲載され,専門家の間での推奨度が高い情報であることが必要です。「他の研究からも支持されています」「ガイドラインでも強く推奨されています」と言った記載や言い回しに注意したいところです。

厳密には医師は4)まで満たしてはじめて薬や検査についてある程度自信を持って勧めることができます。スライドにまとめました。
a0119856_15524225.jpg

以前のブログはこちらです。http://dobashin.exblog.jp/20744661/

また上記とは反対の角度から「こんな週刊誌などの健康情報は鵜呑みにしてはいけない8つのポイント」もまとめましたのでご参照ください。

【こんな健康情報は鵜呑みにしてはいけない8つのポイント】
1.くすりや治療の副作用だけを伝え,効果(どのくらい有効か)について伝えていない
2.重大な副作用だけが述べられ,その数字(確率)が示されていない
3.副作用や効果についての根拠(理由)が示されていない
4.論文や診療ガイドラインについて伝えられていない
5.紹介された論文が動物を対象としている
6.紹介された論文がその薬を飲んだ人と飲まない人とをくらべていない
7.医師の意見や患者の体験談だけを根拠にしている
8.「飲んではいけない」「受けてはいけない」などの言葉を使っている

by dobashinaika | 2017-03-02 00:27 | 患者さん向けパンフレット | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


by dobashinaika

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28

カテゴリ

全体
インフォメーション
医者が患者になった時
患者さん向けパンフレット
心房細動診療:根本原理
心房細動:重要論文リンク集
心房細動:リアルワールドデータ
心房細動:診断
抗凝固療法:全般
抗凝固療法:リアルワールド
抗凝固療法:凝固系基礎知識
抗凝固療法:ガイドライン
抗凝固療法:各スコア一覧
抗凝固療法:抜歯、内視鏡、手術
抗凝固療法:適応、スコア評価
抗凝固療法:比較、使い分け
抗凝固療法:中和方法
抗凝固療法:抗血小板薬併用
脳卒中後
抗凝固療法:患者さん用パンフ
抗凝固療法:ワーファリン
抗凝固療法:ダビガトラン
抗凝固療法:リバーロキサバン
抗凝固療法:アピキサバン
抗凝固療法:エドキサバン
心房細動:アブレーション
心房細動:左心耳デバイス
心房細動:ダウンストリーム治療
心房細動:アップストリーム治療
心室性不整脈
Brugada症候群
心臓突然死
不整脈全般
リスク/意思決定
医療の問題
EBM
開業医生活
心理社会学的アプローチ
土橋内科医院
土橋通り界隈
開業医の勉強
感染症
音楽、美術など
虚血性心疾患
内分泌・甲状腺
循環器疾患その他
土橋EBM教室
寺子屋勉強会
ペースメーカー友の会
新型インフルエンザ
3.11
未分類

タグ

(40)
(27)
(25)
(24)
(23)
(22)
(20)
(20)
(19)
(19)
(17)
(17)
(16)
(13)
(12)
(12)
(12)
(12)
(11)
(10)

ブログパーツ

ライフログ

著作

プライマリ・ケア医のための心房細動入門

編集

治療 2015年 04 月号 [雑誌]

最近読んだ本

感情で釣られる人々 なぜ理性は負け続けるのか (集英社新書)


幸福はなぜ哲学の問題になるのか (homo viator)


神話・狂気・哄笑――ドイツ観念論における主体性 (Ν´υξ叢書)

最新の記事

医師,患者に対する質の高い多..
at 2017-09-21 00:23
抗凝固薬+抗血小板薬併用療法..
at 2017-09-04 22:49
発作性心房細動では無症候性は..
at 2017-08-30 00:00
ダビガトラン+抗血小板薬1剤..
at 2017-08-28 23:20
「もう怖くない! 心房細動の..
at 2017-08-23 18:52
新規発症例の心房細動に,肥満..
at 2017-08-21 22:15
長時間労働者(週55時間以上..
at 2017-08-17 18:42
「もう怖くない!心房細動の抗..
at 2017-08-09 09:56
NOAC vs ワルファリン..
at 2017-08-04 22:16
ダビガトランの中和薬、イダル..
at 2017-08-02 21:49

検索

記事ランキング

最新のコメント

簡潔なまとめ、有り難うご..
by 櫻井啓一郎 at 23:16
いつも大変勉強になります..
by n kagiyama at 14:39
土橋先生論文を分かりやす..
by ekaigo at 17:41
コメントありがとうござい..
by dobashinaika at 21:03
先生のブログ(共病記)を..
by 大西康雄 at 13:07
コメントありがとうござい..
by 小田倉弘典 at 18:40
コメントありがとうござい..
by dobashinaika at 18:35
コメントありがとうござい..
by dobashinaika at 18:34
はじめまして 心房細動..
by 患者目線 at 08:36
脳梗塞を起こしているから..
by 心配性 at 06:36

以前の記事

2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 03月
2007年 03月
2006年 03月
2005年 08月
2005年 02月
2005年 01月

ブログジャンル

健康・医療
病気・闘病

画像一覧

ファン