<   2014年 07月 ( 25 )   > この月の画像一覧

ケアネット連載:心房細動な日々~ダイジェスト版~:長時間モニターで心房細動がどのくらい見つかるか

ケアネット、「Dr. 小田倉の心房細動な日々~ダイジェスト版~ 」が更新されています。

今回は「長時間モニターすると原因不明の脳卒中の何割に心房細動がみつかるか?」というタイトルでNEJMで最近話題となったループレコーダーによる隠れ心房細動の診断について取り上げています。

ご笑覧ください。
http://www.carenet.com/series/afjournal/cg001089_0009.html
(無料登録が必要です)
a0119856_23294557.png

by dobashinaika | 2014-07-31 23:32 | 心房細動:診断 | Comments(0)

今の若手循環器内科医はインターベンションのボリュームが満足感と関係し、不整脈や先天性疾患は苦手

このところ、雑用に紛れてあまり論文を読み込めておりません。ダビガトランの血中濃度に関してもじっくり考えたいところですが、後回しになっております。

ちょっと骨休みに、ツイッター上でこの論文が目に止まったのでご紹介

AmJ Cardiol オンライン版 doi:10.1016/j.amjcard.2014.05.046
Kohno T et al


慶応の香坂先生のグループからの興味深いデータです。

卒後10年以内の若手循環器内科医師272人にweb上でデータ収集し、
研修、臨床技能の自信、期待感について0〜10点で点数化してもらったとのことです。

平均研修期間は6年(内科2年、心血管疾患4年)で79.5%は大学病院でトレーニングを受けています。

サブスプペシャリティーとしての興味は、インターベンション:38.6%、電気生理15.1%、重症心不全10.3%で、
ジェネラルカルディオロジーは9.6%にすぎませんでした。

満足度の高いのは、冠動脈疾患のようなコモンな心血管疾患(平均点6.3点)で、末梢動脈疾患(3.8点)、不整脈(3.7点)、先天性心疾患(2.9点)は低めでした。

トレーニングの満足度は臨床的な熟達度と相関し、また冠動脈造影やPCI、心エコーの経験数とも相関しました。

結論として、今の若手カルディオロジストは手技的なものに重きをおいたサブスペシャリティーに興味があり、手技のボリュームが満足度と関係している。もっと、過小評価されている分野のトレーニングにも力を入れる必要がある、と結んでいます。

### この傾向は昔から変わらない気もします。やはり循環器などを目指す若い医師は、多くがそのアウトカムの華々しさ、クリアカットさに心惹かれるのは、よくわかります。

でも私はそうじゃなかったんですねー(笑)。不整脈とか電気生理とか、当時(も今も)もっと晦渋なというか、マニアックなところを突くのが好きだったんです。

若いころインターベンションに心惹かれるのは、言ってみればヒューリスティックかもしれませんが、多くの人にとって、それがヒューリスティックだと知るときは、目が見えにくくなっったり、腰が痛くなったりする頃なのかもしれません。

ジェネラルースペシャルと二項対立的に分けて考えたくはありませんが、インターベンションをするにしてもコアにはジェネラルを常に保ち続けることが何より大切であることは間違いないと思います。

どうすればそのマインドが得られるのか。
マニアックな専門性を突き詰めていった時、はたと自分がやっている小さな世界が、鳥の目から見るとどんな風に見えるのかに気づくことがあります。結構なキャリアを重ねても気づけなかった医者は不幸です。気づいたひとは名医になる可能性が大きいです。

”鳥の目というのは、そう見ようと思っても獲得できるわけでなくて、虫の目で地道に這いつくばっていて、あるとき急に鳥の目でものが見えてくるようになるということではないだろうか。”って数日前自分でツイートしたのが思い出されます。
by dobashinaika | 2014-07-30 00:38 | 循環器疾患その他 | Comments(0)

脳卒中後の心房細動を見つけるのに脈を取ることが有用:Stroke誌

Neurology 10.1212/WNL.0000000000000690

Peripheral pulse measurement after ischemic strokeA feasibility study
Bernd Kallmünzer et al


方法:
・三次脳卒中センター患者を含む脳卒中後患者256名
・患者さん、及びその家族に脈拍の測り方と心房細動の脈の特徴を教育
・参加者の脈を医療のプロと患者とが同時に測り、心電図所見と比較

結果:
1)脈拍測定の感度:医療プロ96.5%、患者家族76.5%、患者自身54.1%

2)脈拍測定の特異度:医療プロ94.0%、患者家族92.9%、患者自身96.2%

3)患者自身の測定時:偽陽性率=6例、2.7%、陽性的中率76.9%、陰性的中率90.0%

結論:脳卒中後の心房細動患者の心電図診断に至るガイドとして、末梢の脈を取ることが簡便で有用であり、非侵襲的な第一選択のスクリーニングとして、低い偽陽性率をもって提示された。

このデータは前向き試験の存立根拠となりうるし、現に進行中であるエビデンスレベル:クラスI

###偽陽性が2.7%とはすばらしいです。感度が低いのは、心房細動なのに心房細動と診断されない事が多いことを示しますが、やはり脈が飛び飛びでも、意外と不規則性には気づきにくい場合が多いからだと思われます。逆に、脈が整であれば、それを心房細動と診断することは少ないということになります。おそらく心房期外収縮の連発などが偽陽性となるものと思います。

ペースメーカー患者さんに自脈を取ることをよく勧めますが、かなり脈が取りにくい人でも、ペースメーカーの状態を知ることの大切さがわかっているため、何回も脈を取ることで、習熟されてくることを実感します。同様に心房細動と診断することの重要性を、患者さんによくわかってもらうことがこのプロジェクトの鍵を握るのかと思います。

なかなかわかりにくい方がおられるのも事実ですが。。

関連論文
http://dobashin.exblog.jp/17677394/
by dobashinaika | 2014-07-28 20:04 | 心房細動:診断 | Comments(0)

抗凝固療法とアブレーションについての講演を聴く

同じく、昨日、高名な福岡山王病院の熊谷浩一郎先生の講演を拝聴する機会がありました。

熊谷先生はカテーテルアブレーションでは、日本の第一人者ですが、抗凝固療法についての造詣も当然の事ながら深く、最近参加した講演の中では群を抜く説得力でした。

座長だったので、全部ご紹介するほどメモをとる暇がなかったのですが、特に抗凝固療法の適応に関して、卓見だと思われる点をメモしたのでご紹介します。

CHADS2スコアの落とし穴
・ 「50歳男性高血圧で発作性心房細動」も「74歳女性心筋梗塞で慢性心房細動」もどちらもCHADS2スコア0点。実感としておかしい
・ CHADS2スコアの年齢については65歳以上で考えてよいのでは
・ 発作性で低CHADS2スコアも、経食道心エコーをしてみるとモヤモヤエコーがきつい症例がある
・ CHADS2スコア0,1点の時はHAS-BLEDスコア3点未満なら投与
・ 0点の時は65歳以上、心肥大、左房拡大、ペースメーカー、アブレーション時、D-ダイマー上昇などの例では抗凝固療法の適応

その他、なるほどと思う知見がたくさんでした。持続性のアブレーションは、本人のご希望があって施行することが多いとのことでした。しかしあくまで慎重な姿勢をとられており、アブレーションの達人でありながら、バランスのとれた見識に感服いたしました。
by dobashinaika | 2014-07-27 23:10 | 抗凝固療法:全般 | Comments(0)

医療訴訟と抗凝固療法についての講演を聴く

昨日は、医療訴訟における抗凝固療法について、医師と弁護士のダブルライセンスを持つ先生のご講演を拝聴しました。

非常に示唆に富むお話で、考えされられました。
以下当日の私のメモをもとに、私自身が得られた治験を箇条書きします。
もし内容に誤りがございましたら私の責任ですので、ご指摘いただければ幸いです。

・ 裁判(民事)は私人同士のトラブル解決が目的であり、医学的真実追求の場ではない
・ 争点は、当事者が上げてきたものが争点であり、それ以外のことを裁判官は判断しない
・ 訴訟自体を避けるという発想が大事

・いくつかの事例紹介
・脳梗塞発症後、ヘパリン投与され、慢性期にワルファリンに変更する際、最高速をきたした例:ヘパリンの中止が早かったことへの懸念
・ 電気的除細動後INRチェック頻度が少ないため、脳梗塞が起きたとして訴訟となった例

・訴訟とは;過失の判断→結果の存在→因果関係の立証という構造を持つ
・ 因果関係立証の際に医学的に適切かが問われる
・ その際、薬剤添付文書の存在は大きい
・ 薬剤投与開始の判断については添付文書が根拠となるとの最高裁の判例がある
・ ガイドラインは医学的妥当性を担保するものとされる
・ ワーファリンの調節が妥当か、検査結果の解釈や頻度などもガイドラインに準拠したかどうかが問われる
・ 医師の習慣や経験はあまり大きく扱われない
・ 中でもエビデンスレベルが重視される
・ ガイドラインから外れた治療を行う場合は、相応の合理的根拠があればよい

・ ワーファリンの管理が難しい症例が存在するというような経験則は、裁判では理解されにくい

・ NOACにおいての判断基準としては、やはりガイドライン、特に適応基準のチャートなどは良い判断材料となる
・ 個別の論文が根拠とはなりにくい
・ 添付文書の記載は重い

### 添付文書とガイドラインの重要性を思い知らされました。
ガイドラインから外れる治療の場合、相応の合理的理由が必要というのも納得です。

ガイドラインに記載のない場合、あるが現実的には行われていない治療法の場合、たとえば超高齢者への抗凝固療法等の場合は、難しいと思われます。

質疑応答の中で、訴訟に至るケースはほとんどがコミュニケーション不足であるとおっしゃられていたのが大変印象的でした。
by dobashinaika | 2014-07-27 22:50 | 抗凝固療法:全般 | Comments(2)

ダビガトラン申請時データに関するBMJの報道

BMJからダビガトランの申請時の際、モニタリングのデータを出さなかったとの報道が出ているようです。
http://www.bmj.com/node/761314


http://www.bmj.com/node/761316
http://www.bmj.com/node/761315

それに対する本社の見解も出ているようです。
http://www.boehringer-ingelheim.com

全容を把握できるまでの情報が得られるまで、注意深く見て行きたいと思います。
by dobashinaika | 2014-07-25 19:27 | 抗凝固療法:ダビガトラン | Comments(0)

海外医学雑誌の図は視覚に訴えるものが多い

実は現在開かれている日本不整脈学会・日本心電学会度合同学術集会のラウンドテーブルディスカッション(25日)で、「抗凝固療法と抗血小板療法の併用」についてのレビューを話すことになっております。

これ、プライマリ・ケアをやっている医師としては、結構シビアなミッションです。ステント血栓症のことは、かなり置いてきぼりの知識しかありません。また塀y方療法それ自体のエビデンスが現在進行中のものが多く、なかなかい結論めいたものが見えてきません。

こうした状況下でこの内容を12分でしゃべるのは、かなりの要領の良さが求められます。
変に細かいところにこだわリがちな性格なので、スライド作成が難航しております。
ここ数日は心房細動関連論文の紹介は、大変申し訳ありませんが、ひとまず棚上げです。

その代わり発表が終わりましたら、学会報告などいたしたいと考えております。

資料あさりをしていたら、こんな論文に出会いました。
内容もさることながら、図が素晴らしかったのでアップしておきます。

Natureのは血栓に関するレビュー、EHJのは血小板血栓についてのレビュー
とにかく図がきれいでとびきり見やすいです。

いつも思いますが、海外の雑誌や成書の図は、色がきれいな上に、デザインはシンプルで非常にわかりやく視覚に訴えます。フォントとか、色合いとか、とにかく非常に洗練されていますね。イラストレーターのレベルが高いのだと思います。

こういうのは図を見ているだけで楽しくなってきます。

Nature
http://www.nature.com/nature/journal/v451/n7181/fig_tab/nature06797_ft.html

EHJ
http://eurheartj.oxfordjournals.org/content/31/1/17.full
by dobashinaika | 2014-07-24 00:54 | 抗凝固療法:全般 | Comments(0)

シロスタゾールと認知症の関係についての患者さん説明用パンフレットを作りました。

20日のTV番組(NHKスペシャル)でシロスタゾールやインスリン点鼻薬の認知症予防効果について取り上げられました。

期待を持って見ておられた方も多数おられると思いますが、今後問い合わせが多くなることも予想されるため、現時点でこの点に関し患者さんに質問された場合に当院で使うパンフレット(シロスタゾール編)を作ってみました。ご批評いただければ幸いです。

多少、冗長で難しい感じになってしまったかもしれません。使ってみた上で、改定していきたいと思います。

今後、当院で使用している患者さんとの合意をつくる上での資料を各疾患ごとに順次公開していきたいと思いますので、ご批評を仰げれば幸いと思います。

###########################################
シロスタゾールは認知症に効果があるのでしょうか?

Q1.NHKの番組で「シロスタゾール」が認知症に効果のあるお薬として紹介されていましたが、シロスタゾールとはどんな薬なのでしょうか?

A1.シロスタゾール(商品名プレタール他)は、血液が血管の中で固まり、血栓(血の塊)ができるのを抑える薬です。動脈の壁に血栓ができるときには、そこにたくさんの血小板が集まってきます。シロスタゾールは、この血小板の働きを弱めることで、血栓をできにくくし(血液をサラサラにし)、主に脳の血管が詰まる脳梗塞の再発を予防する薬として、現在使われています。

Q2.もともとは血液をサラサラにする薬であるシロスタゾールが、どうして認知症に効くと言われるようになったのでしょうか?

A2.日本の病院から発表された論文が根拠になっています。この論文は、過去約17年間、洲本伊月病院の外来に通った患者さんで、認知症の薬のドネペジル(商品名アリセプトなど)を飲んでいた人のカルテを見なおして、その人たちをシロスタゾールを飲んでいたひとと飲まなかったひととに区別し、認知機能や記憶力の検査であるミニメンタルステート検査の結果を比べたものです。

Q3.結果はどうだったのですか?

A3.ミニメンタルステート検査は1年以上の間隔で2回行いました。30点満点で22点未満の、中くらいから重い人を対象にした場合は、シロスタゾールを飲んだひとも飲まないひとと同じくらい認知機能が下がりました。

 一方、点数が22点から26点の比較的認知症が軽いひとでは、シロスタゾールを飲まないひと36人の点数は30ヶ月の間に平均2.2点下がったのに対し、シロスタゾールを飲んだひと34人の点数は平均0.5点しか下がりませんでした。

Q4.ということは、やはりシロスタゾールが認知症の進行を防いだと考えて良いのではないでしょうか?

A4.認知症の程度が軽いひとについては、その可能性はあるといえるかもしれません。ただし、こうした研究を考える場合、必ず「バイアス(偏り)」がどのくらいかかっているかを考える必要があります。

 たとえば、この研究の場合、シロスタゾールを処方した理由が明らかにされていません。医師がこの人は脳梗塞の再発の危険性があるからなどの理由で処方することが多いため、シロスタゾールを飲んだひとのほうが脳梗塞のリスクの高い可能性が考えられます。この研究では、シロスタゾールを飲んだひとのほうが、脳のMRI(画像)で、記憶をつかさどる海馬というところが小さく萎縮している傾向が認められています。

 あとから振り返ってカルテを見なおしたこのような研究では、比較の対象となる患者さんのもともとの病気の重さや、合併している病気などが違うため、公平な薬の効果判定ができないことがよくあります。

 また、この研究では、対象となった人数が30人台と少ないことも、偶然などが入り込む可能性があると思われます。

Q5.そうすると、患者としてはどう考えればよいのでしょうか?

A5.シロスタゾールが、軽い認知症の進行を遅くする可能性が示された点は、大変明るい材料だと思います。

 ただし、まだ全面的に今回の研究結果を信頼して、シロスタゾールを服用することにはやや時期が早いかもしれません。
 
 ちなみに、まだシロスタゾールには、認知症の人に処方して良いという医療保険の適用がなく、認知症というだけで処方することはできません。また、副作用も少なからずあります。

 本当に、効果があると言うには、認知症の方がシロスタゾールを飲むか飲まないかをくじびきのような方法で割り振って、数年後に認知症の進行に差があったかどうかを比べる研究が理想です。あるいはそこまでの研究でなくても、今後多くの施設で多数の人を対象にしての追加の研究結果が出てから、飲むかどうかを考えるという姿勢で良いのではかと思います。

Q6.シロスタゾールの副作用にはどんなものがありますか?

A6.代表的なものに頭痛と動悸があります。どちらも飲んだひとの5〜10%の頻度で起こると言われています。これらの副作用は、飲むのをやめればすみやかに改善します。
また血栓を出きにくくする薬なので、出血も少ない頻度ですが注意する必要があります。

認知症の進行を抑えるには、まず薬物療法がありますが、そのほかにも心理学的なのもの、認知訓練的なもの、運動他音楽芸術的なものなど薬によらない治療法などさまざまなものがあります。よくお話し合いをした上で、納得の行く治療を考えていきたいと思います。
by dobashinaika | 2014-07-22 01:19 | 患者さん向けパンフレット | Comments(0)

ケアネット連載;心房細動アブレーション前後でワルファリンを継続すべきか?:更新いたしました

ケアネットに連載中の「Dr. 小田倉の心房細動な日々~ダイジェスト版~」
第7回は「心房細動アブレーション前後でワルファリンを継続すべきか?」です。

最近アブレーション前後でワーファリンをやめないで継続する施設が増えてきておりますが、それを裏付けるデータです。

http://www.carenet.com/series/afjournal/cg001089_0007.html
(無料登録が必要です)
by dobashinaika | 2014-07-18 00:37 | 心房細動:アブレーション | Comments(0)

適度な飲酒でも心房細動のリスクになりうる:JACC誌

JACC VOL. 64, NO. 3, 2014 JULY 22, 2014:281–9
Alcohol Consumption and Risk of Atrial Fibrillation
A Prospective Study and Dose-Response Meta-Analysis
Susanna C. Larsson et al


疑問:少量のアルコールでも心房細動に関係があるのか?

P:スウェーデンの一般住民コホート、心房細動なし。79019人、アンケート完全回答者

E/C:アルコール消費量

O:心房細動新規発症

T:前向きコホ−ト+アルコール消費量に関するメタ解析

結果:
1)心房細動発症:859,420人年(1998〜2009年)中、7245人

2)アルコール消費と心房細動の関係に、性差なし(交互作用P=0.74)

3)心房細動発症率:週1ドリンク(アルコール1回12g)未満基準
1〜6ドリンク:相対リスクRR1.01(0.94−1.28)
7〜14ドリンク:RR1.07(0.98-1.17)
15〜21ドリンク:RR1.14 (1.01-1.28)
21ドリンク超:RR1.39(1.22-1.58)

4)この結果は大酒家をのぞいても同様

5)7つの前向き研究のメタ解析(n=12554):非飲酒者基準
1ドリンク/日:RR1.08(1.06-1.10)
2ドリンク/日:RR1.17(1.13-1.21)
3ドリンク/日:RR1.26(1.19-1.33)
4ドリンク/日:RR1.36(1.27-1.46)
5ドリンク/日:RR1.47(1.34-1.61)

結論:アルコール消費は、たとえ適度な飲酒でも心房細動のリスクであることが示唆される。

###アルコール消費量はアンケート調査からのものです。1ドリンクとはアルコール度数3.5%以上のビール330cc、ワインにして150ccとのことです。

このメタ解析からだと、1日350ccのビール1杯を晩酌としている私も含めた大多数の方々(?)も心房細動リスクが有るということになります。

同様の論文はこちら
http://dobashin.exblog.jp/16519321/

FBで紹介していただきました、最近のBMJの論文によれば、心血管イベントもアルコール消費量とは用量依存性の関係があるとのことです。
http://www.bmj.com/content/349/bmj.g4164

こと心臓病に関してはアルコールは「適量なら体に良い」とはいえず、The lower, the betterなのかもしれません。
by dobashinaika | 2014-07-16 23:27 | 心房細動:リアルワールドデータ | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


by dobashinaika

プロフィールを見る
画像一覧

カテゴリ

全体
インフォメーション
医者が患者になった時
患者さん向けパンフレット
心房細動診療:根本原理
心房細動:重要論文リンク集
心房細動:リアルワールドデータ
心房細動:診断
抗凝固療法:全般
抗凝固療法:リアルワールド
抗凝固療法:凝固系基礎知識
抗凝固療法:ガイドライン
抗凝固療法:各スコア一覧
抗凝固療法:抜歯、内視鏡、手術
抗凝固療法:適応、スコア評価
抗凝固療法:比較、使い分け
抗凝固療法:中和方法
抗凝固療法:抗血小板薬併用
脳卒中後
抗凝固療法:患者さん用パンフ
抗凝固療法:ワーファリン
抗凝固療法:ダビガトラン
抗凝固療法:リバーロキサバン
抗凝固療法:アピキサバン
抗凝固療法:エドキサバン
心房細動:アブレーション
心房細動:左心耳デバイス
心房細動:ダウンストリーム治療
心房細動:アップストリーム治療
心室性不整脈
Brugada症候群
心臓突然死
不整脈全般
リスク/意思決定
医療の問題
EBM
開業医生活
心理社会学的アプローチ
土橋内科医院
土橋通り界隈
開業医の勉強
感染症
音楽、美術など
虚血性心疾患
内分泌・甲状腺
循環器疾患その他
土橋EBM教室
寺子屋勉強会
ペースメーカー友の会
新型インフルエンザ
3.11
未分類

タグ

(40)
(27)
(25)
(24)
(22)
(22)
(20)
(20)
(19)
(18)
(17)
(17)
(16)
(13)
(12)
(12)
(12)
(11)
(11)
(10)

ブログパーツ

ライフログ

著作

プライマリ・ケア医のための心房細動入門

編集

治療 2015年 04 月号 [雑誌]

最近読んだ本

感情で釣られる人々 なぜ理性は負け続けるのか (集英社新書)


幸福はなぜ哲学の問題になるのか (homo viator)


神話・狂気・哄笑――ドイツ観念論における主体性 (Ν´υξ叢書)

最新の記事

新規発症例の心房細動に,肥満..
at 2017-08-21 22:15
長時間労働者(週55時間以上..
at 2017-08-17 18:42
「もう怖くない!心房細動の抗..
at 2017-08-09 09:56
NOAC vs ワルファリン..
at 2017-08-04 22:16
ダビガトランの中和薬、イダル..
at 2017-08-02 21:49
心房細動は血栓塞栓症の原因で..
at 2017-08-01 23:29
定期健康診断での低リスク者へ..
at 2017-07-31 16:58
85歳以上の超高齢者でも,抗..
at 2017-07-24 23:27
発作性心房細動は1年で8.6..
at 2017-07-20 21:28
「愛の不等式」から考える「抗..
at 2017-07-12 23:56

検索

記事ランキング

最新のコメント

簡潔なまとめ、有り難うご..
by 櫻井啓一郎 at 23:16
いつも大変勉強になります..
by n kagiyama at 14:39
土橋先生論文を分かりやす..
by ekaigo at 17:41
コメントありがとうござい..
by dobashinaika at 21:03
先生のブログ(共病記)を..
by 大西康雄 at 13:07
コメントありがとうござい..
by 小田倉弘典 at 18:40
コメントありがとうござい..
by dobashinaika at 18:35
コメントありがとうござい..
by dobashinaika at 18:34
はじめまして 心房細動..
by 患者目線 at 08:36
脳梗塞を起こしているから..
by 心配性 at 06:36

以前の記事

2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 03月
2007年 03月
2006年 03月
2005年 08月
2005年 02月
2005年 01月

ブログジャンル

健康・医療
病気・闘病

画像一覧

ファン