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定期的な運動と心房細動リスクとの関係に関するメタ解析

Circ Arrhythm Electrophysiol 3月25日オンライン版より

Regular Physical Activity and Risk of Atrial Fibrillation: A Systematic Review and Meta-Analysis
doi: 10.1161/ CIRCEP.113.000147


【疑問】定期的な運動は心房細動リスクとどう関係するか?

【方法】
・ MEDLINE,EMBESE,COCHRANEによるメタ解析
・ 前向きコホート研究、コホート内症例対象研究を含む
・ アスリート対象、対象に心房細動例がないもの、古典的症例対象研究は除外

【結果】
1)95,526症例。追跡5.7~12年
2)極端な運動実施群は43,672例
3)定期的運動の心房細動に関するオッズ比は1.08 (0.97−1.21)

【結論】これだけのデータからは定期的運動と心房細動のリスク増加との間に明らかな相関があるとは言えない

### 従来から、適度な運動は心房細動リスク軽減になる。過度な運動は良くないと言われていたので、それを覆すような結果です。
http://dobashin.exblog.jp/15379801/
http://dobashin.exblog.jp/14233681/

もともと心房細動は高血圧、心不全、糖尿病、加齢などがベースにあって発症するものですので、運動は上記因子に好影響を与えるはずです。対象となる患者背景が一番問題ですね。ある程度心房リモデリングが進んでからでは運動で介入しても遅いということかもしれません。

メタ解析ですが、均質性やどんな試験を対象としたのかがアブストラクトのみでは不明なので、全文を読んでからさらに考えたいと思います。

QOLや運動耐用能はよくなるという報告はあり、納得なのですが。
http://dobashin.exblog.jp/14220264/
by dobashinaika | 2013-03-31 23:30 | 心房細動:リアルワールドデータ | Comments(0)

日医生涯教育協力講座で山下武志先生の講演を聴く

本日は、日本医師会生涯教育協力講座・セミナー「心房細動と脳梗塞」で、基調講演をさせていただきました.

私の講演の後、心臓血管研究所の山下武志先生の特別講演を拝聴しました。
演題名は「Old and New 心房細動の抗凝固療法」

昨年9月に発売された同名の御高著をベースに新しい情報も満載で、ワルファリン、ダビガトラン双方における今まさにreliableな考え方、使い方を学ばせていただきました。

心臓血管研究所では、400例以上にダビガトラン投与実績があるとのこと。入院患者さんに対しまずレジデントが使用し、aPTT他の測定を入院中に行い、その後外来に回るため、ダビガトランの使用法やaPTTのモニタリング法はレジデントの先生から外来の指導医へと受け継がれる面もあるとのことです。

・ ワルファリンのアバウト性
・ 指標(PT,aPTT)の限界を知る
・ 初回外来からいきなりダビガトランを投与してはならない
・ 薬剤の弱みと強みを知る

などなど、経験と理論の両者に裏打ちされた知識と知恵を伝授いただきました。

血小板凝集のパスウェイはいくつかあるのに対し、凝固系カスケードは1個しかない−—−−、それゆえワルファリンでもNOACでも基本的な考え方使い方に大幅な違いはない(山下先生)。

なるほどそうで、違いの大部分は今のところは50年と2年と言う歴史の差違に由来するのでしょう。日本のメが施設、先端施設がこうした使用実績をさらに積み重ねていただき、我々に伝授してほしいと思いました。

私は、その前座で「什の掟」ならぬ「プライマリケアにおける心房細動抗凝固療法10か条」なるものを、私の独断とバイアスで披露させていただきました。既に言い古されたことの羅列ではありますが、今後少しずつブログでご紹介して行くつもりです。
by dobashinaika | 2013-03-30 23:41 | 抗凝固療法:全般 | Comments(0)

PCI後のトリプルテラピーにおいて、プラスグレルはクロピドグレルの代替となりうるか

JACC3月27日付けオンライン版より

Triple therapy with aspirin, prasugrel and vitamin K antagonists in patients with drug eluting stent implantation and an indication for oral anticoagulation
J Am Coll Cardiol. 2013;():. doi:10.1016/j.jacc.2013.02.036


【疑問】PCI後のトリプルテラピー(抗血小板薬2剤併用患者に抗凝固療法が必要となった場合)において、プラスグレルはクロピドグレルの代替となりうるか

P:薬剤溶出ステント(DES)後の抗血小板薬2剤併用後に抗凝固薬を投与した377例(2009年1月〜2011年12月)

E:プラスグレル+アスピリン

C:クロピドグレル+アスピリン

O:主要評価項目(6ヶ月追跡)=TIMI大出血+小出血、二次評価項目=死亡、心筋梗塞、虚血性脳卒中、ステント血栓

【結果】
1)クロピドグレルの代替薬としてプラスグレルを使用した患者は21例(5.6%)

2)上記患者はベースラインで高リスク例で、クロピドグレルに対する血小板反応が高い例

3)TIMI大出血+小出血:プラスグレル群で有意に高い:(6 (28.6%) vs. 24 (6.7%); 非補正ハザード比 4.6, 95% CI [1.9-11.4], p<0.001;補正後ハザード比 3.2, 95% CI [1.1-9.1], p=0.03)

4)二次評価項目:有意差なし

【結論】トリプルテラピーにおけるクロピドグレルの代替薬としてはプラスグレルは出血のリスクを増やすことが示唆される。無作為割り付け必要。

### 結論の最後の一文がすべてです。クロピドグレル不適患者への投与であり、プラスグレル群にはより高リスク例が含まれているようですので、これだけでトリプルテラピーには不適、とはいえないと思われます。

基本はとにかくトリプルテラピーはなるべく避けるということでしょう。
WOEST試験のようにトリプルテラピーvs.ワーファリン+プラスグレルのガチンコもお願いしたいところです。

プラスグレルは日本発(第一三共)の抗血小板薬。先日の日本循環器学会で国内第3相試験の結果が発表され、急性冠症候群のPCI例対象でクロピドグレルと同等とのことでした。
http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/004591.html
by dobashinaika | 2013-03-28 22:46 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)

ドイツの830万人コホートにおける心房細動有病率と罹患率

Europace 4月号より

Incidence and prevalence of atrial fibrillation: an analysis based on 8.3 million patients
Europace (2013) 15 (4): 486-493.


【疑問】ヨーロッパの大規模コホートにおける心房細動の有病率、罹患率は現在どのくらいか?

【方法】
・ドイツの2つの保険基金の829万3,000人のデータ
・有病率は、2007年1月〜2008年12月まで少なくとも2つの異なる地域で2回の外来での心房細動の診断を受けたか、または1回の入院における主病名を付けられた場合は組み入れ
・罹患率は、2007年時点で心房細動と診断されず、抗凝固療法も施行されないで、2008年に1回の入院または2回の外来で心房細動を診断された場合を組み入れ

【結果】
・有病率:1769891人、2.132%
・平均年齢73.1歳、55.5%が男
・罹患率:男4.358/1000人年、女3.868/1000人年

【結論】
今回のデータはこれまでのデータに比べて罹患率、有病率とも特に70歳以上の場合で高い。今回のデータは、ドイツのような工業国においては、将来的に心房細動の治療ニーズの増加が見込まれるだろう。

### もっとも新しい日本の久山町研究での有病率は1.3%です。
http://dobashin.exblog.jp/15620376/

イギリスの一般住民は男性2.4%、女性1.6%
http://dobashin.exblog.jp/15059891/
アメリカはもう少し多いようです。
http://dobashin.exblog.jp/13924476/

どの調査でも高齢者において、罹患率、有病率が多く、また増加しているという結果です。抗凝固療法の適応がますます問われてくるわけです。
by dobashinaika | 2013-03-27 20:21 | 心房細動:リアルワールドデータ | Comments(0)

左心耳閉鎖デバイスWatchmanはQOL改善効果あり

JACC 3月7日付オンライン版より

Quality of Life Assessment in the Randomized PROTECT AF Trial of Patients at Risk for Stroke with Non-valvular Atrial Fibrillation ONLINE FIRST
J Am Coll Cardiol. 2013;():. doi:10.1016/j.jacc.2013.01.061


【疑問】左心耳閉鎖デバイスWatchmanはQOLを改善するか?

P:非弁膜症性心房細動、CHADS2スコア1点以上の707人

E:Watchman植え込み361人。ワルファリン45日投与後、クロピドグレル4.5ヶ月+アスピリン終生

C:ワルファリンのみ186人。TTR66%

O:SF12-V2を用いたQOL評価(ベースラインと12ヶ月後)

【結果】

1)身体全般改善度
   Watchman群:改善34.9%vs. 不変29.9%
   ワーファリン群:改善24.7%vs. 不変31.7% (p=0.01)

2)精神健康面改善
   Watchman群:33.0%
   ワーファリン群:22.6% (p=0.06)

3)Watchman群12ヶ月後;全般改善度、身体機能、身体制限度において対照群より明らかに改善

4)Watchman群ではワーファリンナイーヴケースのほうが12ヶ月後のワーファリン群に比べての身体改善度が大きい

【結論】Watchmanデバイスはワーファリンに比べて12ヶ月後のQOL改善度が優れている

### グラフを見ると、ワーファリンではQOLがかえって悪化しているように読み取れます。これはまあ当然と思われますが、Watchman群で改善した例は1/3程度で、それほど劇的には改善していないようにも思えます。

ただし感情的な面において改善が認められる点は大きいと思われます。
左心耳閉鎖デバイスの強みは、塞栓症のみならず抗凝固薬の出血リスクからも開放される点だと思われます。まさに一挙両得です。
この事から得られる精神的開放感は計り知れません。

日本人のメンタリティーとして、あのような大きな金属製デバイスが体内に入ることに対して精神的には結構影響するのではないかと思われます。

日本の大塚俊哉先生が施行されている胸腔鏡下左心耳切除術であれば、そうした点もクリアされているのではないかと期待されます。
http://dobashin.exblog.jp/17381555/

PROTECT AF試験のブログはこちら
http://dobashin.exblog.jp/17206624/
by dobashinaika | 2013-03-26 20:37 | 心房細動:左心耳デバイス | Comments(1)

「心房細動10大ニュース」「リスクマネジメントの視点で見る心房細動診療」書きました

ケアネットに、「2012年度心房細動10大ニュース」および「リスクマネジメントの視点で見る心房細動診療」について書きました。
本日全部発表となっています。
http://www.carenet.com/

結構リキ入れて書いたつもりですので、もしよろしければご笑覧下さい。
この企画はKey Note Lecture、症例検討会、Q&A、香坂俊先生の動画などかなり勉強になる内容盛り沢山です。

無料登録が必要となります。
by dobashinaika | 2013-03-25 19:57 | 心房細動診療:根本原理 | Comments(0)

リバーロキサバン投与中は除細動やカテーテルアブレーション前後で脳卒中、死亡率に変化なし

JACC 3月13日オンライン版より

Outcomes Following Cardioversion and Atrial Fibrillation Ablation in Patients Treated with Rivaroxaban and Warfarin in the ROCKET AF Trial
J Am Coll Cardiol. 2013;():. doi:10.1016/j.jacc.2013.02.025


【疑問】リバーロキサバン服用者で、電気的あるいは薬理学的除細動、またはカテーテルアブレーション施行者における血栓塞栓や出血はどうなのか?

【方法】
・ ROCKET-AF試験のpost-hoc解析
・ 電気的除細動、薬理学的除細動、カテーテルアブレーションを施行した人のアウトカム
・ 2.1年追跡

【結果】
・ 電気的除細動143人、薬理学的除細動142人、カテーテルアブレーション79人

・ 上記施行者1.45人/100人年(ワーファリン群1.41、リバーロ群1.46)

・ 粗脳卒中率&死亡率(除細動およびアブレーション後30日)上昇

・ 補正後脳卒中/全身性塞栓ハザード比1.38、心血管死1.57、全死亡1.75は除細動、アブレーション前後で不変

・ 入院は除細動およびアブレーション後に増加(ハザード比2.01)したが、各治療感には影響において差はなし

・ 脳卒中/全身性塞栓、死亡に関してはワルファリン群、リバーロ群とで差はなし

【結論】入院は増えたにもかかわらず、除細動およびアブレーション後の長期の脳卒中あるいは死亡率は変化なし。ワーファリン、リバーロ両群でも結果に有意差なし。

### 昨年のAHA(アメリカ心臓協会)で発表になった演題です。元々のクライテリアではアブレーションや除細動予定は試験からの除外基準に入っていましたが、試験進行中にやむを得ず施行することになった患者さんに関するデータかと思われます。

除細動やアブレーションなどの手技後(特に除細動)には脳卒中が増加することが知られており、抗凝固療法なしの場合1−5%の頻度であると言われています。ワルファリンにはその予防効果を認めるペーパーはたくさんありますが、Xa阻害薬でアルリバ—ロキサバンでもその効果があることの確認です。

あくまでpost hoc解析であることを忘れずに
by dobashinaika | 2013-03-24 23:11 | 抗凝固療法:リバーロキサバン | Comments(2)

頻発する心房期外収縮およびCHADS2スコアは心房細動新規発症を予測する

American Journal of Cardiology 3月18日付けオンライン版より

Usefulness of Frequent Supraventricular Extrasystoles and a High CHADS2 Score to Predict First-Time Appearance of Atrial Fibrillation
doi:10.1016/j.amjcard.2013.01.335


【疑問】頻発する心房期外収縮(SVE)とCHADS2スコア高値は心房細動新規発症を予測しうるか?

【方法】
・ 対象:1施設(心臓血管研究所)の2004年~2010年までにホルター心電図を施行した患者データベース3263人のうち。前もって心房細動の診断がついていた人を除く2589人
・ 1日102発以上を頻発SVE、CHADS2スコア2点以上を高CHADS2スコアと定義
・ 平均追跡期間:571.4 ± 606.4日

【結果】
・ 心房細動新規発症:38人、9.4/1000人年

・ 非頻発SVEかつ低スコアの新規発症2.7vs. 頻発かつ高スコアの新規発症37.7

・ 頻発かつ高スコアのハザード比9.49(3.20−28.15、P<0.001);性別、年齢、治療、エコー指標で補正後

【結論】頻発SVEおよび高CHADS2スコアは独立しても、両者あわせても洞調律患者の初発心房細動を約10倍のハザード比で予測する。この基準を満たす人にはより積極的な心房細動予防策を講じるべき

### 日本の心臓血管研究所の鈴木先生からの報告です。

Europaceに同様セッティングの報告があり、その論文では1日100発以上の人のハザード比は3.22、75歳以上と冠動脈疾患が予測因子としています。
http://dobashin.exblog.jp/14256183/

心房期外収縮のカットオフ値をどこに置くかが問題かと思いますが、たとえばこの報告のような一般住民対象だと、1時間30発以上とかなり頻発した人を対象に論じています。
http://dobashin.exblog.jp/10498069/

こちらは一般住民対象で、SVEの発現に関する予測因子として年齢、身長、心血管疾患、BNP、低身体活動、低HDLコレステロールを上げています。
http://dobashin.exblog.jp/16624760/

要するに、肺静脈起源のfiringがいくらあっても、そこからリエントリー(multipleにせよsingle meanderingにせよ)が持続して行くsubstrateの形成と共存して初めて心房細動が成立するわけで、この2条件がそれぞれ頻発SVEおよびCHADS2スコアに相当することになると思われます。従来の論文に比べCHADS2スコアを持ち出してきたところにこの論文のセンスの良さがあると思われます。
by dobashinaika | 2013-03-22 22:48 | 心房細動:リアルワールドデータ | Comments(0)

心房細動と認知症との関係についてのメタ解析:Annal of Intern Medi誌より

Annals of Internal Medicine 3月5日号より

Cognitive Impairment Associated With Atrial Fibrillation: A Meta-analysis
Ann Intern Med. 5 March 2013;158(5_Part_1):338-346


【疑問】認知症と心房細動例は関係があるのか?

・ 21試験(前向き、後ろ向き両試験含む)のメタ解析

・ 初回あるいは脳再発性脳卒中を有する患者において:
心房細動の認知機能低下に対する相対リスク2.70(1.82-4.0)

・ 脳卒中の既往に関わらない幅広い層において:
相対リスク:1.40(1.19-1.64)

・ 脳卒中既往歴は、上記幅広い層においても明らかな相対リスク増加有り:1.34(1.13-1.58)

・ 試験間の不均質性高い:(I2 = 69.4%)

・ 前向き試験のみの相対リスク:1.36(1.12-1.65)

・ 診断の信頼性が高い試験に限定すると不均質性はなくなり(P=0.137)、相対リスクは1.38(1.22-1.56)となる

【結論】脳卒中の有無にかかわらず、心房細動は認知機能低下、認知症の高リスクに関連有り。各サブタイプの認知症と心房細動の関連に関する研究が待たれる。

### すっかり論文を読むのをサボっていました、これもかなり前に発表されています。

同様テーマのメタ解析は既に昨年のHeart Rhythm誌に発表されています.このときは前向き試験のみ対象でリスク比1.42でした。
http://dobashin.exblog.jp/16673624/

メカニズムとしては、微小脳塞栓などが考えられていますが、現段階では不明です。
最近では脳容積との関連を示す論文もあるようです。
http://dobashin.exblog.jp/17387059/

心房細動と認証との関係に関するその他の論文もブロクで何回か取り上げていますので参考までに
http://dobashin.exblog.jp/14837157/
http://dobashin.exblog.jp/10296032/
http://dobashin.exblog.jp/12783702/
by dobashinaika | 2013-03-21 15:34 | 心房細動:リアルワールドデータ | Comments(0)

日本不整脈学会からの特殊場面におけるダビガトランの使用実態調査結果速報

日本不整脈学会のホームページに「特殊場面における新規抗凝固薬の使用実態調査」の結果報告が速報版で出ています。
http://jhrs.or.jp
http://jhrs.or.jp/pdf/com_academic201303_01.pdf

「特殊場面」とはアブレーション周術期、侵襲的手技(抜歯、白内障手術、体表小手術、内視鏡生検)です。

対象は不整脈専門医研修施設(299施設)
調査機関は2012年12月〜2013年1月です。

「まとめ」を転載します。

1)アブレーション
91%の施設で休薬しており、その時期は前日夕>当日朝>前日朝の順に多く、休薬期間が長い施設ほどヘパ リンブリッジの実施が多かった。再開時期は当日夕>翌日朝が多く、翌朝以降の場合にはヘパリンブリッジを 過半数の施設で行っていた。

2)侵襲的手技
継続可能とのガイドラインにも関らず、休薬していた施設が白内障 20%、抜歯 28%、体表小手術 54%、内視 鏡下生検 82%存在し、 後者では前日朝から中止して当日夕か翌日朝に再開する施設が多かった。

3)電気的除細動
78%の症例で 3 週間以上の投与を実施、その後に 9 割の症例が経食道エコーで血栓否定後に電気的除細動 を実施している。経食道エコー実施例中 9 例、4.5%に血栓を認め、中 4 例は継続か増量で消失した。電気的除 細動後に 2 例、0.9%で脳梗塞の合併を認めた。

### アブレーションではほとんどの施設がダビガトランを中止して施行されていますが、ヘパリンブリッジ市内施設の方が68%と多かったです。それはわかりますが、前日の朝から中止するのにへパリンブリッジをしない施設が44施設の31.8%に認められます。

また抜歯でも中止する(!)という施設が28%もありました。生検も、アンケートの段階で日本消化器内視鏡学会の新ガイドラインがすでに出ている時期ですが、中止するという施設が82%と大半でした。調査対象は不整脈専門医研修施設ですので、当然不整脈専門医ガが在籍する施設と思われますが、にも関わらず抜歯でダビガトラン中止する施設が30%近くもあるとは。。。ある意味ショックです。どうして中止するのか、その事情を知りたいですね。

先日の日本循環器学会でも、アブレーション時や内視鏡時に中止したために塞栓症を生じた例が報告されていました。
これを見ますと、まだ「出血リスク過大評価」の認知バイアスが見て取れる気がします。

また除細動時の所見では、経食道心エコーで199例中9例で左房内血栓が認められ、再度施行した6例中5例で消失、1例で縮小したとのことです。消失5例のうち2例はダビそのまま、2例は増量、1例はワルファリンに変更しています。縮小1例はワルファリンへの変更です。左心耳血栓というのはおそらくできては消えできては消えを繰り返すものと思われますので、薬剤の効果は厳密に言うと評価が難しいかもしれませんが、今後の除細動施行時、参考になるデータと思います。

ちょうどリバーロキサバンでもROCKET—AFのサブ解析で同様テーマのペーパーが出ていました。あとで読みます。
http://content.onlinejacc.org/article.aspx?articleid=1667419
by dobashinaika | 2013-03-19 20:15 | 抗凝固療法:ダビガトラン | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


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