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web講演会で講演しました。

昨日、m3.comのweb講演会で「プライマリケアの現場での新規抗凝固薬の実践的使用法」と題してお話させていただきました。

抗凝固薬の適応、使い分け、用量、抜歯手術時の対応、服薬指導、情報共有の実際等々盛りだくさんで、予定の60分をややオーバーしてしまいました。

聴衆のいないところで、カメラに向かって話すというのは初体験でしたが、正直緊張せず話ができて良い反面、受けているのかどうか全くわからないため、時間配分などいつもと随分勝手が違うなあという感じでした。

あとでアクセス数が1100名と聴いて、びっくりしました。1000人規模の会での発表などこれまでほとんどしたこともないわけで、イメージとしては大ホールで聴衆を前に話をしているようなものですが、実際の感覚は、ホテルの静かな1室でひたすら一人でしゃべりまくるもので、そのギャップが面白いといえば面白かったです。

しかしながらその後にメールで多くの質問をいただき、しっかり聴いて下さった方がおられることをこの時点で初めて実感いたしました。

もしこうした質問や、視聴者の方の感想をツイッターのようなタイムラインで、講演中にでも見ることができたら面白いかとも思いましたが、しかしわたしなど反応をビクビクしながら見てしまうので、講演にならなくなるとも思い直したりしましたw。

こうしたwebを介しての講演会は、わざわざ会場に行かなくても家にいながら、寝そべりながら、あるいはちょっと晩酌をしながら見聞きできるのが最大の利点であり、たとえば地方にいてなかなか講演会に行けない医療従事者にも重宝なものと思います。企画、主催されたスタッフの方々のご尽力に敬意と感謝の意を表したいと思います。

すでにいつでもアクセスできるアーカイブ化されたコンテンツは、例えば日本医師会のeラーニングなどがありますが、アーカイブだと短時間で内容が古くなってしまったり、双方向性でないといった欠点があります。

今後こうした企画を先日のAHA(アメリカ心臓協会)のEmerging Science Seriesのように、学会主導、医療者主導でもっと頻繁に行われるようになり、以前から私がこだわっているリアルタイムWeb学会が、日本でも普及すればと改めて思いました。
by dobashinaika | 2012-06-30 00:01 | 抗凝固療法:全般 | Comments(0)

Web講演会”プライマリケアの現場での新規抗凝固薬の実践的使用法”のお知らせ

というわけで、Webを通しての講演会、セミナーが今後増えていくだろうことの先駆的取り組みである、m3.omさんのweb講演会に6月28日、講師として参加させて頂きます。

手前味噌ですが、告知させて頂きます。

20012年6月28日(木)19時~20時
http://www.m3.com/

視聴には登録(無料)が必要となります。
ログインしたら右上のWeb講演会のところをクリックしてお入りください。
当日、そのときからでも参加可能です。

ダビガトランを中心とした、新規抗凝固薬の使い方をあくまで、実経験を元にお話いたします。アカデミックというよりプラクティカルな内容ですが、よろしければご視聴くださいますようおねがいいたします。

なおこの講演会の提供は日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社です。
by dobashinaika | 2012-06-27 23:51 | 抗凝固療法:全般 | Comments(0)

新規抗凝固薬アピキサバンに対する中和薬についての研究

アメリカ心臓協会(AHA)の6月20にち開催のWebカンファランスEmerging Science Seriesから

Reversal of Apixaban-Induced Alterations of Hemostasis By Different Coagulation Factor Concentrates: Studies In Vitro With Circulating Human Blood

【目的】
1)止血におけるアピキサバンの高濃度効果の検証
2)アピキサバンの中和における異なる凝固因子の影響の評価

【方法】
1)血小板反応性、トロンビン生成、トロンボエラストメトリー、血小板の密着性、集合性の評価
2)健常者の全血アピキサバン(200ng/ml)とin vitroで混合させ、凝固因子集合体をアピキサバンの抗凝固活性の中和のために追加
3)集合体にはピロトロンビン複合体製剤(PCCs)活性型PCCs、遺伝子組み換え活性化大VII因子製剤(rFVIIa)を含む

【一次エンドポイント】
1)血小板反応性、トロンビン生成(TG)、トロンボエラストメトリーパラメーター(TEM)
2)異なる凝固因子集合体に対しての反応した凝固時間とクロットの堅固性

【結果】
1)血小板反応性はアピキサバンによる影響受けず

2)アピキサバンはTGパラメーターを減少、凝固時間を延長、クロット堅固性、血小板交互作用と同様にフィブリンを減少

3)凝固因子集合体のフィブリンと血小板への効果は多様
※ニュースリリースによると
  ・TGの評価では,PCCおよびAPCCによるトロンビン生成の回復がrFVa  に比べ,より優れていた
 ・ 小凝血塊形成はrFVⅡaが最も早く,APCC,PCCがそれに続いた
 ・傷害血管を用いた灌流試験ではアピキサバン添加で認められたフィブリ  ンと血小板減少に対し,rFVⅡaによる作用減弱効果が最も強く,次いでP  CC,APCCの順に作用減弱が認められた

【結論】
アピキサバンには直接的な血小板作用はない。凝固因子集合体は、様々レベルでアピキサバンの抗凝固活性を代償し中和させた。

### これまで新規抗凝固薬の中和薬に関しては、ダビガトラン、リバーロキサバンですでに幾つかの報告がありますが、アピキサバンでは初めてです。
http://dobashin.exblog.jp/15045649/
http://dobashin.exblog.jp/15452909/
http://dobashin.exblog.jp/13523873/

本報告では、各凝固因子製剤の効果が一様ではなく、これといった決め手はないという結論で終わっているようです。

それにしても、AHAでは年次学術講演会では追いつかないわだいについて、こうしてwebカンファなども行なって、積極的な啓発活動をやっているんですね。これ素晴らしいと思います。地方の勤務医、開業医でなかなか学会に行けない臨床医のために、日本でもこういうwebを使った企画に、どんどん取り組んで欲しいですね。
by dobashinaika | 2012-06-27 23:41 | 抗凝固療法:中和方法 | Comments(0)

心房細動アブレーションの6年間長期追跡成績

American Journal of Cardiology 4月15日号より

Six Year Follow-Up After Catheter Ablation of Atrial Fibrillation: A Palliation More Than a True Cure
American Journal of Cardiology Volume 109, Issue 8 , Pages 1179-1186, 15 April 2012


米国ハーバード大学グループの心房細動アブレーション長期成績に関する報告

P;2002~2006年までに症候性心房細動に対しカテーテルアブレーションを施行された103例。非発作性63%、平均追跡期間6年

O:成功率:受診時心電図あるいは長期追跡期間における心電図記録(ホルター及び植込み型ループ式心電計)から10秒以上の心房性不整脈が検出されないことと定義

結果
1)施行回数:全153回。中間値一人あたり1回(四分位範囲1〜2)。1回61例、2回35例、3回例、4回1例
2)6年間再発なし;23%(単回施行後)、39%(最終手技後)
3)再発予測因子;単回施行後再発の指標はなし。最終手技施行後は非発作性心房細動(ハザード比1.92)が予測因子

結論:症候性薬剤抵抗性心房細動という選ばれた集団での心房細動アブレーション6年間の再発率は比較的高く、その2/3は最初の1年で起こる。アブレーションごの厳格な臨床的サーベイランスは臨床上の決断の助けとなることは考慮されるべきた。

### 4月の論文で、取り上げようと思いつつ今まで来てしまいましたが、日経メディカルオンラインでも重要論文としてアップされていましたので、ご紹介しました。

昨年と一昨年に出た世界的な2つの施設の5年後非再発率は以下のとおりです。
ボルドーグループ:63%(対象=発作性64例;持続性22例、長期持続性14例)
ハンブルググループ;79.5%(対象=発作性)

これらに比べて、本論文は39%と非常に低い数字です。これは、ひとつには対象の6割以上が非発作性であること、植込み型心電計を使用し10秒以上の不整脈を再発と定義していること、等によるものと思われます。

これらの論文からは、カテーテルアブレーションという侵襲的手技を受けた後、5〜6年後再発する人は、発作性で2~4割、非発作性(の多い集団)で厳格な基準を用いれば6割にのぼるということがおおまかに認識できます。この数字をどう捉えるか、これはまさに受け取る側で様々だと思います。

私自身は、アブレーションのリスクや”心理的怖さ”を考えると「この再発率は高いな」と感じます。

というよりも、アブレーション後の再発と一口に言っても、この論文のように10秒程度の不整脈の場合や、再発があるとはいえ施行前より症状が軽減される場合もあり、また抗不整脈薬投与でやはり再発はしてもだいぶ楽になる場合もあって、リ・アブレーションをしないでいる人も多いことを考えると、一概に再発率を論じるのではなく、QOLの改善度を主要アウトカムのとして検討すべきではないかと思います。

所詮、現段階では予後の改善効果、抗凝固薬不要効果は不明であるだけにです。
by dobashinaika | 2012-06-26 23:08 | 心房細動:アブレーション | Comments(0)

週末入院の心房細動患者のほうが、平日入院より除細動施行率が低く、死亡率は高い。

American Journal of Cardiology 7月15日号より

Comparison of Outcomes of Weekend Versus Weekday Admissions for Atrial Fibrillation
American Journal of Cardiology Volume 110, Issue 2 , Pages 208-211, 15 July 2012


心房細動患者における週末入院と平日入院のアウトカム比較


P:アメリカ、アーカンソー州の2008の国内入院患者データベースから選ばれた、心房細動を第一診断とする86,497例

E:週末入院

C:平日入院

O:除細動施行の頻度、死亡率、在院日数

結果:
1)除細動:週末群は平日群より施行頻度が低い:7.9%vs 16.2%
2)入院中死亡率(患者と病院、重症度属性で補正後):週末群は平日群より高い:オッズ比1.23(1.03〜1.51;p<0.0001)
3)在院日数;週末入院のほうが有意に長い

結論:週末入院の心房細動患者は、除細動実施率が低く、死亡率が高い。

### スタッフが手薄になる週末で除細動施行が少ないのは納得。死亡率にまで影響があるのは、どうでしょうか?心不全の合併に対してマンパワーが不足、除細動が遅れたことで心不全が悪化。治療が遅れた遅れた分除細動成功率が低い。などの理由が考えられます。

まさか、週末入院なので、抗凝固療法が遅れたということはないと思いますが、入院院初期の数日、INRのコントロールが甘くなったことは考えられます。

日本でもこの傾向は、大有りのような気がします。病床稼働率を上げるために週末入院を積極的に推進している医療機関も少なくないでしょう。

こうしたアウトカムは、患者さんにこそ知ってほしい情報です。

最近のこの雑誌、心房細動関連で割と面白い論文が多いですよ(ちょっとスルーしていましたが)。
by dobashinaika | 2012-06-25 23:34 | 心房細動:リアルワールドデータ | Comments(0)

日本人一般住民の心房細動有病率は1.3%、80歳以上では6%;久山町研究より

4月に行われた第37回日本脳卒中学会で心房細動に関する久山町研究の結果が報告されており、「抗血栓療法トライアルデータベース」で紹介されています。久山町研究は、言うまでもなく日本を代表する信頼すべき疫学研究であり、ここでの数値は現在の日本の一般住民における心房細動の有病率、新規発症率、もう梗塞への寄与率を代表していると言っていいと思われます。

http://www.ebm-library.jp/att/conferences/2012/stroke/12042704.html

更に箇条書きでまとめます。

【方法】
・40歳以上の久山町住民対象
・第1集団(1961年登録)、第2集団(1974年)、第3集団(1988年)、第4 集団(2002年)

【結果】
1)有病率
・全心房細動有病率:1961年時0.7%、2007年時1.3%
・非弁膜症性心房細動 (NVAF) 有病率:1961年時0.4%、2007年時1.1%
・性差:男1.8%、女0.7% (p<0.001)、年齢:高齢ほど増加(p<0.001)、 80歳以上6.1%


2)抗血栓療法
ワルファリン68%、ワルファリン+抗血小板薬12%、抗血小板薬単独12 %、非実施7%

3)新規発症率
・男性:第1集団=1000人当り1,9人(NVAF1.4人)、第4集団=1000人当 り3.3人 (NVAF3.1人)
・女性:第1集団=1000人当り1.4人 (NVAF1.2人)、第4集団=1000人当 り1.9人(NVAF1.6人)
・70歳代:1000人当り8.0人、80歳以上:1000人当り16.4人(第4集団)

4)新規発症リスク(第3集団)
・高血圧、虚血性心疾患、高血糖、メタボ
・至適血圧(120/80未満)に対するステージ1高血圧(140〜159/90〜9 9)のハザード比1.7、ステージ2(160〜179/100〜09)が2.3、ステージ3(180/110以上)が3.0
・虚血性心疾患のハザード比2.6(NVAF2.5)
・OGTT2時間値200以上のハザード比1.6
・メタボのハザード比1.6

5)脳卒中発症率、予後(第3集団)
[非心房細動に対する多変量HR(95%CI),p値)
脳卒中発症:1.82(1.06-3.11),p=0.03
脳梗塞発症:2.17(1.23-3.86),p=0.008
心原性脳塞栓症発症:7.48(3.46-16.14),p<0.001
心血管疾患死:2.28(1.36-3.82),p=0.002
脳卒中死:2.88(1.29-6.45),p=0.01
脳梗塞死:5.34(2.12-13.44),p<0.001

###最近のイギリスの疫学調査では、イギリスの75歳以上の心房細動有病率は8.0%、
http://dobashin.exblog.jp/15059891/

アメリカの80歳〜85歳では10%弱ですので、日本も欧米並みの有病率に近づいているかもしれません。
http://dobashin.exblog.jp/13924476/

全住民での有病率は1%をもはや超えている。ワーファリン使用率が3分の2以上、メタボがリスク因子などなど、予想通り、または予想を超えた結果で、大変興味深く、また久山町研究だけに今後この数値がわれわれのランドマークとなるものと思われます。
by dobashinaika | 2012-06-22 23:43 | 心房細動:リアルワールドデータ | Comments(0)

日経メディカルオンライン連載第3回「抗凝固療法を始めるにあたって心得ておくべきこと(1)」

連載させていただいております、日経メディカルオンラインの連載「プライマリケア医のための心房細動入門」の第3回、抗凝固療法を始めるにあたって心得ておくべきこと(1)出血を恐れる患者に抗凝固療法の利益をどう説明する?
を本日から閲覧可能です(無料登録必要)。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/odakura/201206/525418.html

ジェネラリスト、あるいは非循環器専門医の医療者を読者として想定しております。専門の先生にはやや物足りないかもしれませんが、わかりやすさと、患者中心の視点を心がけて書いたつもりです。

ご笑覧、ご批判いただければ幸いに存じます。
by dobashinaika | 2012-06-21 23:20 | 抗凝固療法:全般 | Comments(0)

第8回心房細動を考える会「新規抗凝固薬の使用経験」を開催いたしました。

本日、第8回心房細動を考える会「新規抗凝固薬の使用経験」を開催いたしました。私が代表世話人をしています。

東北大学循環器内科の福田浩二先生、五十人町おおとも内科の大友淳先生、そして私で、新規抗凝固薬の使用経験について、少人数のプライマリケア医の先生方とざっくばらんに語り合う会でした。

たくさんの話が出ましたが、皆の関心の高い事項のみ箇条書します。
・神経内科専門医、脳神経外科専門医から二次予防として紹介されるときは 、やや低腎機能でも必 ず新規抗凝固薬が入っている。

・他医ですでに導入されている場合のフォローは、時に腎機能に注意。

・高齢者は特に、同じ人でもAPTTが時に変動する。

・APTTとクレアチニンクリアランスには相関 なし。

・ワーファリン服用していないにもかかわらず、プラザキサ投与後にPT-INR 高度高値を示す症例があり、血尿を認めた。

・ポリペクなどの時は、入院ヘパリンしなくても良い可能性あり。

やはり、他科とのツンデレ問題、APTTモニター問題が大きな関心事のようです。 このような顔の見える会を今後も続けていきたいと思います。
by dobashinaika | 2012-06-21 23:11 | 抗凝固療法:全般 | Comments(0)

人工弁患者を対象としたダビガトランとワーファリンの比較試験(RE-ALIGN試験)

American Heart Journal6月号より

A comparison of dabigatran etexilate with warfarin in patients with mechanical heart valves: The Randomized, phase II study to Evaluate the sAfety and pharmacokinetics of oraL dabIGatran etexilate in patients after heart valve replacemeNt (RE-ALIGN)
American Heart Journal
Volume 163, Issue 6 , Pages 931-937.e1, June 2012


人工弁患者を対象としたダビガトランとワーファリンの比較試験(RE-ALIGN試験)のスタディデザイン

P:
18~75歳の僧帽弁または/かつ大動脈弁人工弁置換術御入院中、または僧帽弁置換3カ月以上前施行患者

E:ダビガトラン:初期量はCCRから算出。その後は血中濃度が50ng/ml以上になるように調節。150~300㎎1日2回の範囲

C:ワーファリン:ガイドラインに沿ったINR管理

O:効果、安全性

### ダビガトランvs.ワーファリンの人工弁患者対象の第Ⅱ相比較試験です。PROBE法で、目標症例405(うちダビガトラン270例)例。実施はこれからです。

初期投与量がCCr70未満では150㎎1日2回、70~110では220㎎1日2回、110以上では300㎎1日2回とRE-LYの2倍程度の用量が設定されています。

RE-LY試験の次はREALIGN(=再調整)試験だそうです。人工弁患者での使用は特に心臓外科の先生からの問い合わせが多く、結果が待たれるところです。
by dobashinaika | 2012-06-20 18:14 | 抗凝固療法:ダビガトラン | Comments(0)

外科的手技前後の出血はダビガトランとワーファリンで同じ:RE-LY試験サブ解析より

Circulation6月14日オンライン版より

Peri-Procedural Bleeding and Thromboembolic Events with Dabigatran Compared to Warfarin: Results from the RE-LY Randomized Trial
doi: 10.1161/​CIRCULATIONAHA.111.090464


周術期の出血、血栓塞栓イベントのダビガトランvs.ワーファリン比較。RE-LYの後付け解析です。

P:RE-LY試験参加者のうち、少なくとも1つ以上の侵襲的手技を受けた4591例
侵襲的手技とはペースメーカー/ICD植え込み術(10.3%)、歯科的処置(10.0%)、診断的手技(10.0%)、白内障手術(9.3%)、大腸スコピー(8.6%)、関節置換術(6.2%)

E:ダビガトラン110x2(24.7%)、ダビガトラン150x2(25.4%)

C:ワーファリン(25.9%)

O:出血率(手技前7日~30日後)

結果:
1)手技前最後の投薬:ダビガトラン49(35~85)時間前 vs. ワーファリン110(87-114)時間前 (p<0.001)

2)大出血:各群間で差なし:ダビ110(3.8%)vs. ダビ150(5.1%)vs. ワー(4.6%)

3)緊急手術時の大出血も有意差なし

結論:ダビガトランとワーファリンは緊急手術を含む周術期の大出血率は同等。ダビガトランのほうがより短い中断期間。

### RE-LY試験の数あるサブ解析の中でも大変興味深いサブ解析です。できれば出血時期、薬剤中断のプロトコールも知りたいところですので、全文入手をかけてみたいと思います。

この結果の様に、中断期間が短いことはこの薬剤の利点ですが、実際手術のときにワーファリンからプラザキサに変えて、そのまま変えてしまうということもあるかと思います。

中断の時は良いのですが、逆に術後再開の時は、ワーファリンに比べ立ち上がりが非常に迅速ですので、ワーファリン感覚で再開すると、出血の痛い目に遭うことも考えられ、注意が必要かと思います。
by dobashinaika | 2012-06-19 20:49 | 抗凝固療法:ダビガトラン | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


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