カテゴリ:抗凝固療法:抗血小板薬併用( 26 )

抗凝固薬+抗血小板薬併用療法の新しいガイドライン:2017ESC focused update


ESC(欧州心臓病学会)から冠動脈疾患に対する抗血小板薬2剤使用(DAPT)に関するガイドラインのフォーカスアップデートがでています。
そのなかに”Dual antiplatelet therapy for patients with indication for oral anticoagulation”抗凝固療法と抗血小板薬2剤併用の章があり,2016年の心房細動ガイドラインから多少表現その他が変わっていましたので,概観しました。

まず抗凝固薬+抗血小板薬において出血防止の戦略として以下が提案されています。
・梗塞,出血リスク(CHA2DS2-VAScスコア,HAS-BLEDスコア)を他の管理可能な修飾因子とともに評価
・トリプルテラピーの時期はできるだけ短く:トリプルの代わりにOAC+クロピドグレルを考慮
・ビタミンK阻害薬(VKA)の代わりにNOACを
・VKAのときはINRを低めにし,TTRは65〜70%以上に
・NOACのときは低用量を考慮
・クロピドグレルをP2Y12阻害薬として選択
・アスピリンは100mg/日以下を使用
・PPIをルーチン使用

次が推奨です。
・冠動脈ステント治療患者はステント施行周術期にアスピリンまたはクロピドグレル投与が勧められる(推奨クラスI,エビデンスレベルC)
・ステントの種類にかかわらずOAC+DAPT(アスピリン+クロピドグレル)を1ヶ月(IIa,B)
・ACSや解剖学的/手技的な条件で,梗塞リスクが出血リスクを上回る場合は1ヶ月以上6ヶ月までのトリプル(OAC+DAPT)(IIa,B)
・出血リスクが梗塞リスクを上回る場合は,OAC+クロピドグレル75mg(デュアル)を1ヶ月のトリプルの代わりに施行(IIa, A)
・OAC施行下での抗血小板薬中止は12ヶ月後に考慮(IIa, A)
・VKAのときはINRを低めにし,TTRは65〜70%以上に(IIa, B)
・NOACのときは低用量を考慮(IIa, C)
・リバーロキサバンのときは15mg/日を20mg/日の代わりに(IIb, B):注.日本とは用量が違う
・チカグレロルとプラスグレル使用は勧められない(III, C)

2016年ガイドラインは以下のようになっています。
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一方2017年アップデートは以下です。
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2016年版からの変更点は以下のように思われます。
・ACS,Electiveとはっきりわけずにひとつのシェーマでまとめた
・2016では出血リスクの高低で分けたが,2017では,梗塞高リスク,出血高リスクで分けた
・このためトリプルなしでいきなりデュアルの群ができた。

2017の方は,まず基本としては
トリプル1ヶ月→デュアル12ヶ月まで→OACのみ,が中心にあり
梗塞高リスクならトリプル6ヶ月→デュアル12ヶ月まで→OACのみ
出血高リスクならトリプルなしにデュアル12ヶ月→OACのみ
の3本立てと考えると良いと思います。

梗塞高リスクとは,表では
・適切な抗血小板療法下でもステント血栓症の既往
・最後に残った冠動脈枝に対するステント
・特に糖尿病患者でのびまん性多病変
・CKD(クレアチニンクリアランス60mL/min未満)
・少なくとも3本のステント
・少なくとも3病変の治療歴
・2つのステント留置がされているbifurcation
・全長60mm超
・慢性完全閉塞

OAC+抗血小板薬不適切患者
・短い生命予後
・活動性悪性腫瘍
・アドヒアランス不良
・Poorな精神状態
・末期腎不全
・超高齢
。大出血や出血性脳梗塞の既往
・慢性アルコール中毒
・貧血
・DAPTによる明らかな出血

その他「出血高リスク」は明確に定義されてはいませんが,本文ではHAS-BLEDスコア3点以上と記載されています。

日本でもトリプルをなるべく短く(1〜3ヶ月),その後はOAC+クロピドで行く流れになっているかと思います。その中で
1)トリプルをいつまでにするか?
2)アスピリン+OACにしているひとをクロピドに変えたほうが良いか?
3)1年経ったらOACだけに本当にできるのか
4)ステントから数年以上経っているひとはOACのにしてしまってよいのか
など,まだ疑問はつきません。今後このシェーマが,ひとつのマイルスト−ンになるようにも思います。

$$$ 北九州での講演会に参加しました。多くの参加者があり,特に現場での疑問を聴くことができて,大変有意義でした。大変ありがとうございました。
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by dobashinaika | 2017-09-04 22:49 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)

ダビガトラン+抗血小板薬1剤のほうがワルファリン+DAPTより出血リスクが低い(RE-DUAL PCI試験):NEJM誌


疑問:ダビガトラン+抗血小板薬はPCI後の心房細動患者にとって安全かつ有効か?

方法;
・対象:PCI後の心房細動患者2725例を3群ランダム化
・Tripleテラピー群:ワルファリン+P2Y阻害薬(クロピドグレルまたはチカグレロル)+アスピリン,1〜3ヶ月
・Dualテラピー群:ダビガトラン(110mgor150mg,1日2回)+P2Y阻害薬(クロピドグレルまたはチカグレロル)
・米国以外の高齢者(80歳以上,日本は70歳以上)はダビガトラン110mgまたはトリプル群に割付
・主要エンドポイント:大出血または臨床的に意義のある小出血。平均追跡期間14ヶ月
・複合エンドポイント(非劣性);血栓塞栓(心筋梗塞,脳卒中/全身性塞栓症),死亡,予期せぬ血行再建

結果:
1)主要エンドポイント:110mgdual群 15.4%,トリプル群 26.9%(ハザード比 0.52; 95% CI, 0.42 to 0.63; P<0.001 for noninferiority; P<0.001 for superiority)

2)主要エンドポイント:150mgdual群 20.2%,トリプル群(米国外の高齢者除く) 25.7%(ハザード比 0.72; 95% CI, 0.58 to 0.88; P<0.001 for noninferiority)

3)複合エンドポイント:dualテラピー群合同 13.7%,トリプル群 13.4%(ハザード比 1.04; 95% CI, 0.84 to 1.29; P=0.005 for noninferiority)

4)重篤な合併症発症率に有意差なし
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結論:PCI施行心房細動患者においては,ダビガトラン+P2Y阻害薬(dualテラピー)のほうがワルファリン+DAPT(tripleテラピー)より出血リスクが低い。血栓塞栓症リスクは非劣性有意差なし。

Supported by Boehringer Ingelheim.

### 現在バルセロナで開催されているESC2017のLate-Breaking Sessionで,例によってNEJMの即日掲載です。RE-DUAL PCI試験と呼ぶようです。

まあこの割り付け方ですと,出血イベントはこうなりますね。ワルファリンはトリプル,ダビはデュアルですからこれで逆の結果だったら大変です。
しかもINRは2〜3。もうトリプルは危ないことはほぼ明らかなので日本のようにワルファリン1.6〜2.6の世界でワル+クロピド(アスピリンでもいい)vs.ダビ+クロピドでガチンコしてほしい気がします。そうした空気ができる前のスタディデザインかもしれません。

 知りたいのはワルファリンは抗血小板作用も持っていますので,血栓塞栓症がダビガトラン群で多くなるのではという懸念の払拭です。これは非劣性が証明されたので 有意差なしですので大丈夫そうですが,複合エンドポイントの詳細を見ますと,110mgダビ群でやや心筋梗塞が多いような数字が気になります(もちろん統計的は意味ない形ですが)。

もちろん。これだけNOACが普及しているなかでPCI後NOACが大丈夫そうだという大きな証左ですので,役立ちデータと思います。でもPIONEER−AFのときもそうだけど,ますます不憫なと言うか,もうないもののようになっているワルファリンですねー。

※ プロトコールをよく読みますと,血栓塞栓症だけの非劣性を証明しようとすると8520名の症例数が必要となるとされています。
このため,有効性の主要エンドポイントは,非劣性を言うために幾つかのアウトカムの複合となっています。血栓塞栓症としては,「有意差はなかった」としておくほうが正確かと思われます。訂正いたします。

$$$ 初秋の定禅寺通り
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by dobashinaika | 2017-08-28 23:20 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)

心房細動患者では,ワルファリン単独の方がアスピリン単独や両者併用に比べ心筋梗塞,出血,脳梗塞いずれも少ない


目的:心房細動患者の初回心筋梗塞における抗血栓療法と脳梗塞や出血リスクを評価する

方法:
・冠動脈疾患の既往のない初回心房細動患者
・デンマーク国内登録。1997〜2012年
・抗血栓療法別に評価
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結果:
1)71,959人,中央値年齢75歳,女性47%

2)VKA単独52%,ASA単独(アセチルサルチル酸,主にアスピリン)35%,両者(dual)13%

3)心筋梗塞発症率3%

4)心筋梗塞発症率:VKA群に比べ
ASA群は有意に高率:incidence rate ratio [IRR]: 1.54; 95%CI: 1.40 to 1.68
Dual群は有意に高率:IRR: 1.22; 95% CI: 1.06 to 1.40

5)出血リスク:VKA群に比べ
Dual群は有意に高率:IRR: 1.93; 95% CI: 1.81 to 2.07

6)脳卒中発症率:VKA群に比べ
ASA群は有意に高率:IRR: 2.00; 95% CI: 1.88 to 2.12
Dual群は有意に高率:IRR: 1.30; 95% CI: 1.18 to 1.43

### 心房細動患者にとりあえず,ワルファリンを投与しておけばアスピリン単独や両者併用に比べ,心筋梗塞,出血,脳卒中全てが低リスクという結果でした。ワルファリンにも抗血小板作用があり,虚血性心疾患の予防効果を示すことは知られていますが,多数例でしかもアスピリンよりも一次予防に優れているというのは,以外かもしれません。これがNOACだとどうなるのか興味深いです(またワルファリン推しかと言われそうですが)。

$$$ またもネコシリーズ
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by dobashinaika | 2017-06-23 22:15 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)

心房細動+冠動脈ステントにNOAC+DAPTは良いのか?:PIONEER-AF試験


Prevention of Bleeding in Patients with Atrial Fibrillation Undergoing PCI
NEJM November 14, 2016DOI: 10.1056/NEJMoa161159

疑問:NOAC+DAPTの有効性,安全性はどうか?

方法:
・冠動脈ステント治療を施行した非弁膜症性心房細動2124例
・以下の3群に無作為割付
      グループ1:低用量リバーロキサバン(15mg1日1回)+P2Y12阻害薬:12ヶ月間
      グループ2:超低用量リバーロキサバン(2.5mg1日2回)+DAPT1, 6, 12ヶ月間
      グループ3:ワーファリン+DAPT:1,6,12ヶ月間
・主要安全性評価項目:臨床的に明らかな出血(大出血+心筋梗塞時の血栓溶解療法に伴う小出血+医療上注意を必要とする出血)

結果:
1)臨床的に明らかな出血:リバーロキサバン群(2群とも)はワーファリン群より少ない:(16.8% in group 1, 18.0% in group 2, and 26.7% in group 3; hazard ratio for group 1 vs. group 3, 0.59; 95% confidence interval [CI], 0.47 to 0.76; P<0.001; hazard ratio for group 2 vs. group 3, 0.63; 95% CI, 0.50 to 0.80; P<0.001)
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2)心血管死,心筋梗塞,脳卒中は3群で有意差なし:6.5% in group 1, 5.6% in group 2, and 6.0% in group 3;

結論:ステント術施行後のNVAF患者においては低用量リバーロキサバン+P2Y12阻害薬(12ヶ月間)と超低用量リバーロキサバン+DAPT(1,6,12ヶ月間)は標準治療のワルファリン+DAPT(1,6,12ヶ月間)に比べて,臨床的に明らかな出血が有意に少なかった。3群は同様な有効性を示した(信頼区間が広く信頼性には乏しい)。

### 現在ニューオーリンズで開催中のAHA。そのLate Braking Clinical Trialに発表と同時にNEJMにも掲載されたNOAC+DAPTvsワルファリン+DAPTのガチンコ論文=PIONEER-AFです。

グループ2,3のDAPT継続期間は主治医の判断とのことですが,実際のDAPTの期間はグループ2,3とも12ヶ月が49%,6ヶ月が35%,1ヶ月が16%でした。

P2Y12阻害薬は93〜96%がクロピドグレルでプラスグレル,チカグレロルが数%です。平均年齢は70歳でROCKET AFなどよりやや若いです。

ステントはDESが2/3,BMSが1/3です。

出血の中身は,医療上注意を必要する出血が90%,大出血,小出血は極少数です。「医療上注意を必要する出血」とは論文によると何らかの薬物,外科的治療あるいは検査を必要とする出血とのことです。

WOEST試験との違いが気になりますが,WOESTはワルファリン+クロピドグレルVS. ワルファリン+DAPTで全例DAPT12ヶ月でした。WOESTではAFは69%でしたが,こちらは全例AF。
(WOEST試験のブログはこちら

それにしてもリバーロキサバンが出血少ないことはわかりましたが,何mgがよいのかの判断は戸惑います。米国では標準20mgのところ今回15mgとか5mg/日が使われており,日本では同様にスライドでして10mgでいいのか誰にもわかりません。NEJMからのコメントも同様なことが書いてありました。

リバーロキサバンはワルファリンと比べて大出血についてはROCKET AFで同等,J-ROCKET AFサブ解析では高齢者などで多かったと記憶していますが(サブ解析なのでスルーで良いと思われますが),なぜにDAPTと一緒だとこんなに少なくなるのか。おそらく用量設定が大きいように思われます。最近のリバーロキサバンのRWDを見ても従来用量では出血が他のNOACよりやや多めですし,欧米でも15mgでよかったのかも,日本はどうか?と疑問が湧いてきます。

ただステント後の抗凝固薬もNOACが主流になるだろうことは想像に難くないと思われます。

INRの機微を見ながらワーファリンを細かく変更する職人なんてもう絶滅危惧種なのでしょうかねえ。

$$$ 昨日の超スーパームーン+1
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by dobashinaika | 2016-11-16 19:04 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)

NOAC使用の実践的ガイド:特に抗血小板薬との併用について:Europace誌

Updated European Heart Rhythm Association Practical Guide on the use of non-vitamin K antagonist anticoagulants in patients with non-valvular atrial fibrillation
Hein Heidbuche et al
EuropaceFirst published online: 31 August 2015


EHRA(欧州不整脈学会)の非弁膜症性心房細動患者のNOAC使用に関する実践的ガイドが改定されています。

全体の構成は変わりません。エドキサバンが各表に加わったことが一番ですが,その他にVKA⇔NOACのスイッチング方法,除細動の使用法,TIA/Stroke後のNOAC使用法などのシェーマが一つ一つ大変わかりすくなっています。

なかでも虚血性心疾患時のNOAC+抗血小板薬の使用について,ESCの非常に複雑な図がありましたが,それが大変シンプルになっている点が目につきました。なにかと引用がうるさいご時世ですが,あまりに有用だと感じたのでごく簡単に図にしてしまいました(期間限定で消えるかも)。

非常に長大なガイドですが,これの日本版が出たら,かなり売れると思いますねー(書こうかな〜笑)。痒いことろに手が届く記載や図が満載だし,そこが知りたいという項目が網羅されています。日本の学会もこういうものを出してほしいと思います。
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代替案(1年目まで):CHA2DS2-VAScスコア1点(男)or2点(女)&高出血リスクの場合DAPTのみ,
低アテローム血栓リスク:待機的の場合REACH or SYNTAXスコアによる? ACSの場合GRACE≧118
高アテローム血栓リスク:上記スコアによる,左主幹部,前下行枝近位部,近位分岐部,再発するMI

以前のガイドラインのブログはこちら
http://dobashin.exblog.jp/17727424/

$$$ 久々の青空に白い雲(網戸越しですみません)
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by dobashinaika | 2015-09-02 22:11 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)

高齢者心房細動合併心筋梗塞後のトリプルテラピーはDAPTより大出血が多く効果は同じ:JACC誌

Use and Outcomes of Triple Therapy Among Older Patients With Acute Myocardial Infarction and Atrial Fibrillation
Connie N. Hess et al
J Am Coll Cardiol. 2015;66(6):616-627


背景;PCI施行の高齢者心房細動合併急性心筋梗塞における抗血栓療法については不明な点が多い

方法:
・65歳以上、心房細動合併急性心筋梗塞、PCI施行
・主要有効性アウトカム:PCI後2年間のMACE(大心血管イベント:死亡、心筋梗塞再発、脳卒中)
・主要安全性アウトカム:出血による再入院
・DAPT vs.DAPT+ワルファリン

結果:
1)4959例、トリプルテラピー1370例、27.6%

2)MACE:トリプルテラピーの対DAPTハザード比=0.99(0.86-1.16)

3)出血再入院:上記ハザード比=1.61(1.31−1.97)

4)頭蓋内出血:2.04(1.25−3.34)

5)ワーファリン忍容性(90日間):93.2%

6)ワルファリンのアドヒアランス良好例と不良例で主要アウトカムに変化なし

結論:PCI施行の心房細動合併心筋梗塞例の4人に1人は、トリプルテラピーで退院。トリプルテラピーはDAPTに比べ高率に大出血あり。心血管イベントは変わらず。

### やはり実臨床でも、特に高齢者のトリプルテラピーは危ないようですね。でもDAPTではかわりに怖い気がします。脳塞栓が防げないのでは。。。

$$$ 所用で出かけたビルから、思いがけなく花火が見えました。でも線香花火のほうが好きですね。「花火より火花のほうが売れる夏」
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by dobashinaika | 2015-08-05 21:30 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)

心房細動患者のPCI時における抗凝固薬+抗血小板薬併用のメタ解析:AJC

Meta-analysis Of Randomized Controlled Trials and Adjusted Observational Results Of Use Of Clopidogrel, Aspirin and Oral Anti-coagulants In Patients Undergoing Percutaneous Coronary Intervention
Fabrizio D’Ascenzo et al
Am J Cardiol 2月11日


疑問:PCI後の心房細動患者の抗血栓療法は何が最適か?

方法:
・メタ解析:Medline and Cochrane Library・トリプルテラピー(TT:抗凝固薬+アスピリン+クロピドグレル)vs. DAPT (アスピリン+クロピドグレル) vs. 抗凝固薬+クロピドグレル
・主要エンドポイント:大出血
・副次エンドポイント:全死亡、心筋梗塞、ステント血栓症、脳卒中
・RCTまたは多変量解析

結果:

1)9試験

2)DAPT1317例、TT1547例

3)大出血:DAPT DAPTの対TTオッズ比0.51 (0.39-068)=1年間全試験、0.36 (0.28-0.46)=観察データ


4)副次エンドポイント:有意差なし:オッズ比0.71 (0.46-1.08)

5)抗凝固薬+クロピドグレル(対TT)6試験;出血オッズ比0.79 (0.64-0.98)、副次エンドポイント0.90 (069-1.23)

結論:トリプルテラピーに比べ、DAPTと抗凝固薬+クロピドグレルは出血を有意に減らした。抗凝固薬+クロピドグレルでは主要な心血管イベントは増やさなかった。DAPTにおていはエビデンスレベルは低かった。

### やはりOAC+クロピドグレルが良いとの結果です。WOEST試験が効いていることが予想されます。

以前のブログで取り上げた試験ではDAPTは脳梗塞を増やすというデータも有りますね。
http://dobashin.exblog.jp/17939624/

さすがにTTを漫然と続けるケースは今やないとは思われますが、開業医の先生の診療所で、数年前に専門病院からTTで逆紹介されて、そのままになっているケースは少なくないかもしれません。そうした例はだんだん高齢になりますので、出血も増える可能性がありますので検証が必要と思われます。

なお表題は「心房細動患者」と書きましたが、厳密にいうと対象は「PCIを受け、TT,DAPTまたはOAC+クロピドグレルを服用した人」です。多くは心房細動の方かと思われますが静脈血栓症の方なども含まれるはずです。

$$$ 今日のにゃんこ。以前うちに迷い込んだネコでした。今日の散歩でちょっと遠いところで再会しました。不鮮明ですみません。
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by dobashinaika | 2015-02-12 22:45 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)

抗凝固療法+抗血小板療法のわかりやすい表:T/H誌

Thrombosis and Haemostasis http://dx.doi.org/10.1160/TH14-08-0681
The optimal management of patients on oral anticoagulation undergoing coronary artery stenting
A. Rubboli et al


またもヨーロッパのグループからの冠動脈ステント施行抗凝固療法患者の最適な管理に関する総説です。

以前の総説と基本的に変わりません。

以前の図は総花的でわかりにくかったのですが、この表のほうがスッキリしているかもしれません。
訳したので参考にしてください。

PCI後12ヶ月までの管理
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※画像切り貼りなのでアラームの波線がうつりこんでしまってスミマセン。あとで訂正版アップします。

長期的(PCI後12ケ月以降)の管理
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近くのタコ公園(タコの遊具があるので)。
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夕方時は子どもたちで賑わいます。
このへんは古い住宅街ですが、考えて見ればこうしたフリースペースは少ないですね。
空き地は結構あるのですが、たいてい人の土地なので立入禁止になっています。
神社の境内とか、昔からの公園とか無所属スペースは貴重です。
by dobashinaika | 2014-10-17 22:06 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)

ケアネット連載 「抗血小板薬、抗凝固薬併用の最新ステートメント(欧州心臓病学会)」更新いたしました。

ケアネット連載 〜Dr. 小田倉の心房細動な日々~ダイジェスト版~更新いたしました。

今回は「抗血小板薬、抗凝固薬併用の最新ステートメント(欧州心臓病学会)」です。
以前のブログの内容を明快なスライドで紹介しております。

ご笑覧ください。
http://www.carenet.com/series/afjournal/cg001089_0012.html(無料登録必要)


ブログの方はこちら
http://dobashin.exblog.jp/20140860/
by dobashinaika | 2014-10-04 21:33 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)

心房細動+ステント治療における抗血栓療法についての総説:JACC誌

J Am Coll Cardiol. 2014 Sep 23; 64(12):1270-1280.
Triple Therapy for Atrial Fibrillation and Percutaneous Coronary Intervention: A Contemporary Review.


JACCにヨーロッパのグループから心房細動+PCIの時の3者併用療法についての総説がでています。
結論だけ和訳して、あとは膨大なので、読了したらかいつまんで紹介しますが、冒頭のシェーマが事の本質を捉えていて面白かったのでのせます。
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結論:心房細動かつPCI施行(ステント使用)の患者における3剤併用療法の有効性は決して証明されていない。にもかかわらず出血は明らかに増やす。無作為化比較試験や1,2000人以上を対象とした現実世界での全国規模の登録研究を含む新しいエビデンスは、アスピリンなしでVKAとクロピドグレルが、三者併用より、臨床アウトカムを向上させる上で有用である可能性を示している。ゆえに、VKA+クロピドグレルがステントが必要な長期VKA療法の患者において、三者併用に代わる治療法として適切と考えられる。

### 無作為化比較試験はWOEST試験。12,000人今日の登録試験は以下と思われます。
http://dobashin.exblog.jp/17939624/

もはや、ワルファリン+クロピドでOKでしょうか?
TTをいつまでするか、クロピドを1年後にやめるか、NOACはどうか、というところが次の関心事かもしれません。

ESCの新ステートメントはこちら
http://dobashin.exblog.jp/20140860/
by dobashinaika | 2014-09-24 23:19 | 抗凝固療法:抗血小板薬併用 | Comments(0)


土橋内科医院の院長ブログです。心房細動やプライマリ・ケアに関連する医学論文の紹介もしくは知識整理を主な目的とします。時々日頃思うこともつぶやきます。


by dobashinaika

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